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【修羅の刻】歴史×アクション好きにおすすめ!【#漫画感想文】

webライターのはらのです。

何故戦うのか。――陸奥圓明流だからだ!
それだけで成り立つからこそ面白いのが修羅シリーズ。
本編『修羅の門』も激アツ格闘技漫画ですが、歴史好きなら外伝の『修羅の刻』をおすすめします!

修羅の刻は、歴代の『陸奥』たちを描いたオムニバス外伝です。
修羅の門未読でも楽しめますが、関連する流派や人物が登場するため読んでおくとより楽しめます。

▼陸奥圓明流とは
1000年の長きに渡って陸奥家に受け継がれてきた、一子相伝・門外不出の格闘術。武器を使わない無手の流派で、地上最強であることを目指し代々あらゆる剣豪や格闘者と相対し戦いを重ねており、未だ一度の負けも知らない。

Wikipediaより引用


▼日本史上の剣豪や武将と戦う!

修羅の刻は歴史考察、独自性、アクションのどれもが素晴らしく、時代劇ファンにはたまらない作風です。
しかし最大の魅力は日本史に名を刻んだ『修羅』たちとの仕合!

修羅の刻最初の主人公・八雲のライバルは宮本武蔵!

もうこれだけで面白くないですか?
修羅シリーズはいわゆる「ザコ戦」も面白く、私は序盤で刺客として登場した柳生兵馬との戦いも好きです。
飄々とした優男な八雲が『陸奥』として容赦なく殺りに行った一戦。
否が応でも『陸奥圓明流』の物語だということを思い出させてくれました。


▼『史実』なのです!

また修羅の刻の面白いところは丁寧な歴史考証にもあります。
諸説ある中から「今回はこの説を採用している」と注釈されている心配りはとてもありがたいですね。
歴史には不明瞭なことも多いですから、あらかじめ方向性を示してくれることですんなり物語に没入できます。
物語と史実の統合性がしっかり取れているからこそ、生き生きとした人物像が描かれています。
川原氏はあとがきで「これは史実なのです!」と書かれていますが、まさしく『史実』なのです。


▼異色のアメリカ西部編

修羅の刻序盤で言うと、雷(あずま)編が面白い。
基本的に修羅の刻は日本史を舞台にしているのですが、雷が戦う舞台はアメリカ西部。共に戦う仲間はインディアン!
陸奥圓明流何してんだ、という舞台設定ですが、やっぱり修羅の刻なんだよなあ。
矢や銃弾が飛び交う中戦い抜いた男、雷は最強の名『陸奥』を継いだ男ではないけれどアツい!

修羅シリーズの魅力は、陸奥の名を背負った者にも、背負わなかった者にもドラマがあるところです。
技の強さだけでなく、強さを超えた『修羅』を持つものでなければ陸奥を継げないのだ!

▼こんな人におすすめ!

小池一夫、池波正太郎などの時代活劇が好きな人
異種格闘技戦が好きな人


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