見出し画像

何のためのテクノロジーか。マイナンバーカードとオフサイドテクノロジー


こんにちは。原田ケンスケ@岡山1区です。

テクノロジーを導入する目的をしっかり共有しないと、いろんなストレスが増えて本末転倒だなと思わされた話です。

半自動オフサイド判定システムの凄まじさ

昨晩から始まったサッカーカタールワールドカップ。
初戦の開始早々にテクノロジーの凄さが全世界に知れ渡り注目のニュースとなりました。

オフサイドをテクノロジーが判定し、一旦審判(人)の決断で決まっていたゴールが取り消しになりました。
動き回る選手の足一つ分、他の選手よりも、ある瞬間に出ていたことをテクノロジーが瞬時に見分けたということです。
実際の映像はこちら

実は、微妙なオフサイドやゴールをテクノロジーの力を借りてビデオやCGなどで正確な判定をするシステムはこの数年サッカー界では広がってきた。
しかし、今回ワールドカップで使われているシステムは、そのスピードが圧倒的に早くなった。
これまでは判定に数分かかっていたものが、昨日の試合では1分もかからずにCGが作られ判定が覆った。

と、まあサッカー好きの原田としてのワールドカップ話はこれぐらいにして。今日、聞いた日本の政治におけるテクノロジーの話。

マイナポイント申請できない、マイナンバーカード申請出張サポート所

今、マイナンバーカードの取得率をあげるために岡山市では「マイナンバーカード申請出張サポート」を行っています。

国から、各自治体に対して、「マイナンバーカードの取得率を高めるように」とのプレッシャーがかかっているので、全国の自治体で同様の事業が行われています。

ただし、「出張申請サポート会場では、マイナポイントの申込支援は行っておりません。」
となっています。
マイナンバーカードを取得すれば最大20000円相当のポイントがもらえるマイナポイント。
政府はこれをウリにして、マイナンバーカードの取得率をなんとか高めようとしてきているこの数年。

そのため、やはり出張申請会場でも、マイナポイントの申請についての質問が出たそうです。ですが、会場では行っていないので、行政の担当の方も答えられないし、支援できない。
それを聞いた市民の皆さんから、不平不満がたくさん出たとのことです。

メリットの分からないテクノロジーのゴリ押しはやめよう

この岡山市の話を聞くと、
マイナポイントで得すると思ってたのに申請ができなかった市民の方がかわいそう。
そして、業務の都合上、マイナポイントのことを伝えることができない市の担当の方もとばっちりを受けたなと思います。

なんのとばっちりかといえば、
「マイナンバーカードのメリットを伝えていない政府のとばっちり」
そして、
「とりあえずマイナポイントという金銭的メリットで釣っていることのとばっちり」

本来は、新たなテクノロジーを導入するならそのテクノロジー自体がもたらす利便性を高めて伝えることが必要。

半自動オフサイドシステムのメリットは、端的に「誤審がなくなること」。
もちろん、「ヒューマンエラーもサッカーの一部だ」との意見もあるかもしれませんが、現状このシステムは好評です。

対して、マイナンバーカード取得のメリットはなんでしょうか?
・コンビニで証明書が取得可能
・オンラインでの行政手続きが可能
などが挙げられます。
僕自身も住民票の取得や、確定申告等の際の利便性を感じています。

本来はこのようなマイナンバーカードのテクノロジーからくる利便性をもっと高めて、しっかりとPRして行くことで取得率を上げていくことが必要なはず

ところが、「マイナポイントがもらえますよ」ということを大々的にゴリ押ししているのが今です。
だから、取得をするひとは、20000ポイント目当てに取得をする。
なのに、取得会場で、マイナポイントのことは教えてもらえない。教えることができない。
となると、それは不満の連鎖にしかならない。

たしかに、企業などでも自社アプリを登録してもらうために、買い物に来た方にアプリ取得を勧めて、登録特典でポイントを付与することもやっています。
でも、その際にはアプリのダウンロードや会員登録をその場でサポートする方がいるのが一般的だと思います。

テクノロジーの導入の肝

僕自身は、もっと行政も社会もテクノロジーで利便性を高めていくべきだと思っている派です。
そして同時に、行政・政治においては、テクノロジーと親和性が高くない方を置き去りにしてはいけないと思っています。

  1. オンライン申請で紙よりも簡単に申請できて、利用者が便利になる。

  2. 申請を受ける役所側もデータ入力等の手間が省ける。

  3. その省けた手間分の時間で、オンライン申請できない方への対応を手厚くする。

この流れが必要なはずなんです。

マイナポイントというお金で釣ってみて、
それでうまくいかなければ、「保険証がなくなるぞ」と不安がらせてみるという今の流れは非常にまずいと思っています。

手続きが簡単になることや、補助金等の給付が早くなることなどのメリットをしっかりと手厚くしながら、マイナンバーカードを今すぐ取らなくても困らないような支えもしっかりしていく政治が必要だと思っています。




ポスティングボランティア募集

僕のチラシのポスティングをしてくださる方を随時募集しています。
ご近所やお散歩コースに配っていただけませんか?
配っていただける方、LINEやフォームからご連絡ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?