儚く強く、抽象的で具体的「ダミアン・ハースト 桜」| art-009
こんにちは!
私は週1で展覧会に足を運んでいます。
今日は、2022年5月23日(月)まで国立新美術館にて開催中の「ダミアン・ハースト 桜」にいってきたので感想をまとめてみます。
ダミアン・ハーストのこと
ダミアン・ハーストはイギリスを代表する現代アーティストで、「生と死」を主要テーマにさまざまな作品を世に送り出しています。
死んだ動物をホルマリン漬けにした「Natural History」シリーズが有名で、ほかにも、異なる色のドットが描かれた「スポット・ペインティング」シリーズや、フランシス・ベーコンの影響を受けた「ブルー・ペインティング」シリーズなど、連作が多いのも特徴です。
今回の個展は、107点からなる「桜」シリーズから大型絵画24点が展示されています。
展覧会サマリ
ー基本データー
桜が満開のタイミングで訪れることができたので、桜づくしの1日を過ごしました。
ー感想ー
・興味深度 ★★★
・感動度 ★★★
・影響度 ★★★
・コスパ度 ★★★
①まさにお花見な空間
会場は天井がとても高くて、広々としていました。
室内ではありますが、くもりの日の屋外みたいな明るさでとても開放感があります。
まずは会場をふらふらと散歩するように歩いて、ぼーっと眺めていました。本当にお花見の気分になりました。
実物に近いサイズ感で制作し、没入感を大切にしたというのが実感できて、会場でしか味わえない感覚だなあと思いました。
②抽象と具象の不思議な両立
遠くから見ても桜のような、桜でないような。
近くから見ても桜のような、桜でないような。
抽象的であり具象的に描きたかった、とのことなのですべて計算されているんだろうと思うのですが、すてきだなと思いました。
遠くても近くてもきれいで儚く力強くて、不思議な印象がある絵だなと感じます。
そして、ものごとは遠すぎても近すぎてもあいまいになり、クリアに感じられる距離感はほんの一部なのかな、などと考えさせられました。
③興味深いインタビュー
会場の奥では、パリでの個展の際のインタビューが上映されていました。
クリエイティブは、0からオリジナルで発明することではなく新たな組み合わせを見つけることだと言われることがあると思います。
過激でセンセーショナルな作品を生み出すダミアン・ハーストのようなアーティストも、創造することに自信がなかったり葛藤したりがあるんだ、と改めて感じました。
私も毎日もがかなければ、という気持ちに。
なお、インタビュー映像はHPでも見ることができます。
まとめ
お花見のようにゆっくり時間をかけてぶらぶら観てみると、いろんな見え方があっていろんな感情が生まれて、とてもすてきな展覧会でした!
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