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米は「生鮮食品」です。

 米は「生鮮食品」です。

 このように文字で表すとやや不思議な感じがすると思います。

 お米は乾物ですから、見た目も触った感じも硬くて「鮮度がどうこう」というところまで思いは至らないと思います。

 しかし(当たり前ですが)、お米は農産物です。確かに貯蔵しやすいように乾燥させていますが、間違いなく生鮮食品です。

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 ただ、他の農産物と異なり袋に入れられて陳列されている場合が多いため工業製品のように見えるのです。
 しかし生鮮食品なので袋に「精米年月日」(注:いまは法律が改正されて精米時期です。この点につきましては後日述べます)は記載されていても「消費期限」や「賞味期限」は記載されていません。

 生鮮食品ですので、ぜひ皆さんには野菜や肉、魚と同じ感覚で触れて、感じて頂きたいと思います。

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 そしてそういった「らしい」生鮮食品と比べて考えると、以下の3点についても想像が容易だと思います。それは、

①虫はつきます。

②温度管理が大事です。

③古くなればそれなりの調理法があります。


 です。それぞれ詳細を見ていきましょう。

①について…。

 葉物野菜には虫がついていることは珍しくありません。
 魚や肉にはそういったことはほとんど無いと思いますが、まれに寄生虫がついていることもあります。
 寄生虫はさすがに人間にとって害を及ぼしますが、葉物野菜についている虫は間違って食したとて害はありません。
 それと同じような虫がお米にもつきます。
 代表的なものとして3つ。コクゾウムシ・マダラメイガ・シバンムシ。
 ※写真はありません。
 こういったものがお米に混ざることがあります。
 ただ、お米は他の野菜と比べると機械で加工する場面が多い農産物。それは川上の生産者の場面でも、川下の米屋でもそうです。
 実はこういった虫は、その工程の機械の清掃がしっかり出来ていればほぼ除去することが出来ます。もちろん100%は難しいので、虫が出ること自体は「生鮮食品の定め」と思って下さい。

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 ただ…コクゾウムシについてはもともと米粒の中に入り込んでいることがあり、外気温が25度以上になり始めると米粒の中から出てくる…ということもあります。
 このケースは米屋だけではどうしようもなく、産地でも機械をきれいに掃除しているか、どの流通過程でも温度管理をしっかりしているか、そして購入後の一般家庭でもしっかり温度管理をしているか、が大事になるのです。

②について…

 ①でも出てきましたが温度管理は何も虫よけのため…だけではありません。お米は呼吸をしていますので、まずはその呼吸を抑えることが大事です。そして白米の場合は精米した後は酸化が始まりますので、それを抑えるという意味もあり、低温で空気を遮断した状態で保存するのが良いのです。
 お勧めはペットボトルやジッパー付きビニール袋で空気を遮断した後で、冷蔵庫の中に入れておくことです。
 なお、購入したお米の袋は空気穴が開いていますので、そのまま冷蔵庫に入れると今度はお米が乾燥してしまい、割れてしまいます。米粒が割れると炊飯時のベチャ付きの原因になりますので要注意です。
 最近では温度管理が出来る米びつも発売されていますので、もし場所に余裕がある方はそういった器具を購入するのもよいでしょう。

保存

③について…

 よくお客さんから「古米を美味しく食べるにはどうすれば良いのでしょうか」という質問を受けます。
 それ自体、気持ちは分からくもないですが、米屋として「美味しいお米を食べて欲しい」と常に願っている立場からすると非常に返答に窮する質問です。
 それは「美味しいお米」=「米本来のポテンシャルを引き出す」ことであり、そのための方法論についてはしっかりとお話しはしますが、冒頭の質問は既にその道から外れているからです。
 誤解を恐れずに言えば「そうなる前に食べて下さい」ということです。
 質問に対する答えとして、例えば「油を入れる」とか「備長炭を入れる」とか方法論は色々ありますが、米屋の立場からすると、それらは「ごまかしの手法」でしかないわけです。
 そしてふと思います。
 例えば野菜や肉が古くなったら…そのまま食べますか?それなりの調理法がありますよね?野菜であれば炒めるとか。肉であれば揚げるとか。
 お米もそうです。古米臭が気になるくらい古くなったお米を、無理して白米で食べる必要はまったくありません。それこそチャーハンやカレーでいいのです。

 先般も触れたように玄米の糠層は、別名「果皮」と呼ばれています。
 そう、白米はこの「果皮」が剥かれている状態なのです。そのように聞けば「早めに食べなくては!」と思いますよね。

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 是非ともお米は生鮮食品であることを念頭に、購入時や保管時に「そのつもり」で注意を払って頂ければ…と思います。

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「楽しくなければお米ではない!」
有限会社 小池精米店
三代目 小池理雄(ただお)

五ツ星お米マイスター
東京米スター
6次産業化プランナー(中央サポートセンター登録)
社会保険労務士

東京都米穀小売商業組合所属
東京都ごはん区メンバー

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1971年、原宿生まれ。明治大学卒業後、出版社入社。社会保険労務士の資格取得後、コンサルタントとして活動。2006年小池精米店を継ぐ。イベントや講演会、テレビやラジオ、新聞等のメディアに多数出演。 https://www.facebook.com/tadao.koike