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日常の小さな変化に気づく、カメラ散歩

僕は休日・仕事関係なくカメラを常に携帯し、ほぼ毎日写真を撮っていますが、旅行や仕事といった目的があるものだけでなく、ぶらぶら歩く散歩のときも「カメラ散歩」をするようにしました。15年くらい前から。

もともと僕は観察力がなく…というよりもそもそも観察しようとすらしていないということを、パートナーと行動して自覚するようになりました。
散歩中、自分の世界に入ってしまいぼーっと歩いているだけ。方やパートナーは方々を見渡しながら「テントウムシ見つけた」「雲が遠い」「鹿の足跡だ」と次々と周囲の状況を認識し、その映像を焼きつけていきます。僕は常にその言葉のあとに「ほんとだ」と追従するのみ。しかもだいたい上の空で。無関心にも程がある。

歩く以外何の刺激も吸収もないし、つまらない。そして観察力がないと指摘されるのって、デザイナーとしていかがなものか…。以来、観察力を身につけるひとつの手段として、散歩するときは写真を撮るようにしました。すると、ふだん歩きなれた散歩コースであっても、カメラを持って歩くだけで意識が変わったのです。

  • 漫然と歩かなくなる

  • 観察するようになる

  • 変化に気づける

  • 探検したくなる

  • 脇道に逸れてみたくなる

  • (冬でも)寒さ忘れる

  • (夏でも)暑さ忘れる

  • 疲れ忘れる

  • たくさん歩ける

  • 楽しくてあっという間に時間が経つ

  • 魅力を再発見できる

と、散歩そのものが楽しくなりました。また、テーマや手法を変えるのもよいです。例えば、

  • 赤色だけ撮る

  • 動物や昆虫を撮る

  • 葉脈を撮る

  • ○○越しに撮る

  • (季節感ある)地面と靴を撮る

  • 看板を撮る(タイポさんぽ)

見方や手法変えるのもよいです。

  • アングルを変えてみる

  • 焦点距離を変えてみる

  • わざと余白を空けてみる

  • 時間を変えてみる

  • 逆方向から歩いてみる

デザインの仕事をしているので写真を扱うことが多いですが、自分自身が動いて、近づいたり離れたり、違う角度で撮ってみることによっていろいろなことに気づくき、新しい視点を獲得でき、仕事に役立てることができます。

実家近くの農道にあった電柱。なんだかかっこよい。

日常の中で視点を切り替えたり、変化に気づけるのはデザインでも大事なこと。ふだんそういったことを楽しみながら過ごすことで、自然とアンテナの感度も高くなるはず。カメラ散歩を通じて学んだことです。これからもカメラ散歩でたくさん撮っていきたいです。

反面、写真を撮ることに気をとられすぎて、その場の空間・時間を楽しんでいないな…と反省することもあります。SNSで写真をアップすることが目的になるとかその最たる行為。

ひたすら自分の目でまわりの状況を観察し、記憶に焼きつけているパートナーには到底かないそうもありませんが、まずはバランスよく、記録と記憶のどちらも焼き付ける、を目標にしたいと思います。

自宅の裏山を駆けるパートナー

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