さよなら東京と島根、よろしく福岡
昨年4月に仕事のプロジェクトで島根県津和野町に移住して1年余り、この7月をもって福岡に引っ越すことになった。
島根での暮らしで感じたことは以前に書いた。
実は島根にいる間、東京にも家を残していた。といっても丸々家賃を支払っていたわけではなく、管理会社の了承を得た上で友だち転貸し、僕が月に1万円だけ家賃を支払う代わりに、東京に帰ったときはそこに泊めてもらう取り決めにしていた。2、3ヶ月に1回は帰っていたから、いわば二拠点生活である。
それがこの度、僕は福岡に、友だちは千葉に引っ越すことになり、6月末をもってその家も解約とになった。
この文章は、家を解約し、東京から島根へ帰る飛行機の中で書いてるんだけど、ちゃんと切ない気持ちになっている。
東京にはどうせまた来る。なんなら島根より福岡の方が東京へのアクセスはいいから、以前よりも気軽に来れるようになった。でも次来るときはホテルや友だちの家を使うことになるだろうし、「ただいま」ではないんだよなあ。
「東京に家がある」っていうのはめちゃくちゃ意味があった。
島根での1年は僕にとって検証期間だった。
生まれ育った長野の田舎から大都会東京に出て、そしてまた島根の田舎に”戻る”ことで、地元長野にいたときとはまたちがった視点で田舎を見れるのではないか。
僕が移住したのは津和野町という島根県西部の町だった。
津和野のうつくしい景色―津和野城跡から見下ろす雲海や、畑迫地区の蛍、益田の持石海岸から臨む夕日など―に出会うたびに胸は震えた。僕は自然から切り離された場所では暮らしてはいけないんだなという、諦めにも似た確信を得た。
その一方で、都会の利便性に恋しさを感じたというのも正直なところだった。
24時間オープンのコンビニ(津和野はコンビニが夜10時に閉まる)や、大好きな松屋や、10分間隔の公共交通機関やアプリで呼べるタクシーなど、「毎日は使わないけれど、使おうと思えば使うことができる」という環境自体が心地いいものだと知った。
移住から1年が経ち、プロジェクトが一段落し、仕事はフルリモートなのでどこに住んでもいいことになった。
でも東京に戻ろうという気持ちは起きなかった。次に住むならば、都市と自然のバランスがとれた、温暖な街に住みたいと考えた。
そこで思い浮かんだのが小田原と福岡だった。
海も山もほど近い、文化の息づく街でゆったり仕事をしながら、月に2、3回は東京に遊びに行って……というサイコーな日々が約束された小田原での暮らし。
飯が旨い!空港が近い!再開発が進みスタートアップ的活気にあふれながらも、糸島など豊かな自然へのアクセス抜群な街、福岡での暮らし。
ずいぶん悩んだのだけれど、どうせなら暮らしの想像がつきづらい方に住んでみようと、福岡に決めた。
自分の住む場所を自分で選ぶというのは、とても心地がいい。
手前味噌になっちゃうけれど、僕のはたらいているADDressは、住む場所を選ぶのにもぴったりなサービスだと思う。最短30日から契約できる「おためしプラン」もつい先日リリースしたので、ぜひ使ってみてください。
東京も島根も数え切れないご縁をありがとうございました。僕にとって間違いなく第2、第3の故郷と言える場所になりました。
つぎは福岡、何卒よろしくお願いします!
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