早くもアレンジ! がっつり&さっぱり、牛鬼そうめん。
このところ連日、近畿地方は梅雨の中休みのようでまあまあ陽射しも強い。窓からだらしなく流れ込んでくるもわっとした空気が、夏の遠くない到来を予期させて、正直ちょっと憂鬱になる。けれども蝉の声はまだ近所の神社の境内から響いてはこない。
そんな今の時季は、夏の味覚であるそうめんも数回ようやく食べたばかり。皆さんもきっとそうですよね。久しぶりだから「今日は何束茹でよっかなー」なんて、茹でる前から楽しい。ストレートにめんつゆと刻みネギ、おろし生姜、煎りゴマなんて食べ方もまだまだ新鮮で感動できる。「今年も、おそうめんの季節がやってきたわね〜」なんてしみじみ言い合いながら、ぞぞー。
なのに! さっそくもう創作アレンジレシピで食べちゃったところ、思った以上においしかったので、いそいそと記事にする次第。もともと記事にする予定もなく作り始めちゃったので途中工程の写真もないけど、ニュアンスが伝われば幸いです。
牛鬼とは、甘辛牛肉&大根の鬼おろし。
「ゲゲゲの鬼太郎」の強敵みたいな名前をつけちゃったけど、そういうことです。甘辛く炊いた「牛」肉と、刻み大葉を混ぜた「鬼」おろし。分量はタイトル写真を見てなんとなく察してください。
牛肉は肉じゃがとか牛丼に使う切り落とし肉。二人前で100gもあればじゅうぶんかなあ。がっつり食べたい人は増やしてください。冷凍だったので解凍を兼ねて熱湯で一度茹でこぼし、アクを除いてから椎茸、玉ねぎとともに甘辛く煮る。味つけの方向性としては「すき焼き」です。強気で砂糖、酒、醤油、みりんをドバドバ入れる。ある程度煮詰めて味を決めます。
その同量ぐらいほしいのが、大根おろし。うちでは鬼おろしでガガガッとおろしちゃって、大根を保持する手が危険なぐらいのサイズまで大根がチビてきたら、残りは通常のおろし金でおろします。そこに細く刻んだ大葉を混ぜまぜ。全部ふつうのおろしでもいいと思うけど、水っぽくなりすぎると思うのでその場合は適宜絞ってください。
水でキリッと〆たそうめんに載っけて、かけつゆで。
規定時間茹でてザルに開け、きっちり流水でもみ洗いして表面の粘り気を洗い流したそうめんに「牛鬼」をトッピング。冷たいかけつゆをかけて完成。このとき大根にもかけつゆがかかるようにします。
あとは一気呵成に、混ぜてはすすり、混ぜてはすすり。
もともと牛肉に大根おろしと大葉が合うのは世の大手ハンバーグチェーン店の人気No.2(ぐらいの)メニューを見ても当然の理。だからもうおいしさは保証されたようなもの。牛のがっつり感と大根のさっぱり感が交互に口の中で主張し合うので飽きが来ず、気がつけば丼一杯をものの数分でペロリ。そうめんでお昼を済ますとどうしてもタンパク質が不足しがちで、午後からパワーが出ないような気がするけど、これならその心配もなく、食べ盛り男子も満足の仕上がり。
牛肉を煮るのがめんどくさいという人には市販のサバ醤油煮缶とか、焼き鳥缶、サンマの蒲焼缶あたりを温め直すのでもいいかも。知らんけど、直感的に合う気がします。
ささっと思いつきで作ったけどこれは我ながら上出来。長い夏も終わり頃、いいかげんそうめんも食べ飽きたなあって頃には、一度この食べ方を思い出してみてください。うちでもたぶんまたやります。妻が外出しているときのひとりメシにも、手早く作れていいなあ。
これから地獄の季節の到来ですが、皆さん生き延びましょう。
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