原 一平太

食べること、料理することがめっぽう好きな中年のおじさんです。 定番人気メニューのルーツ…

原 一平太

食べること、料理することがめっぽう好きな中年のおじさんです。 定番人気メニューのルーツについてこれまで自分なりに調べたことや、 日常の食事シーンの中でのささやかな気づき、発見、疑問などを書きとめてゆきます。 誰かの目に留まれば幸いです。

マガジン

  • キッチンのささやかな冒険〜見よう見まねで作ってみた〜

    ほぼ作ったことがない料理を乏しい情報と過剰な想像力で作っています。大体において今ひとつの出来です。

  • わりとオススメ記事

    なぜか閲覧数が伸びたりとか、それなりに自信を持って書いたりとかした記事です。

  • 自宅でひと手間レシピ集

    素人が当てずっぽうに描いたレシピ集です。どのメニューもちょっとだけ面倒くさい作業を経てやっとできあがります。お時間と心の余裕のあるときにどうぞお試しを。

  • 調べてみたらこうだった〜あの料理の真相〜

    いろいろまことしやかにささやかれている料理のルーツやおもしろウンチク、調べてみたら意外な事実が・・・?

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最近の記事

さよなら、ナショナルのコンロ。

長過ぎた夏がようやく終わりを告げたと思ったら、うかうかしている間にカレンダーはものすごい速さでめくれていって、秋が飛び去るように過ぎてゆき、足早に冬が来たと思うと年が暮れ、予想だにしない大災害から新たな一年が始まった。 暦の上ではもう春だというから驚き。両手の中に収まるぐらいの、ささやかだけれど大切なものをなんとか守って、日々を暮らしています。 春というとやっぱり、別れと出会いの季節ですよね。大事な人との悲しい別れは今のところ幸い訪れてはいないけれど、ちょうどそういうサイ

    • 冷凍玉ねぎ活用術 夏のひんやり麺。

      岡本太郎も怯むほどのギラッギラの太陽が連日爆発し、夏バテの心配どころか生命の危険すら感じる今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか? 大丈夫ですか? お元気ですか? 私はまだ何とか生きています。 さて、お子様のいらっしゃるご家庭では夏休みに突入し、毎日のお昼ごはんを考え続けるというタスクが重くのしかかってきていることと思い、心からエールをお送りしたいと思います。やっぱり登場頻度が増えますよね、素麺を筆頭とする夏のひんやり麺。早いし、楽だし、食欲の失せがちな暑さの中でもツルツ

      • なぜ? スパイス南蛮漬けの思わぬ仕上がり。

        猛暑の予報が出ている三連休初日の朝、いくらか食材の買い足しができればと近所の商店街へ足を運んだ。最近魚を食べていなかったのでそろそろ安い魚が手に入ればと願ってもいた。 と、首尾よくお気に入りの鮮魚&青果店で最高のやつらに巡り会えた。 見よ! うそ、見てください! ばばーん。 パックにギチギチに詰め込まれた高知産の小アジが破格の100円。見つけるなりすぐさまレジカゴに放り込んだ。実はこいつらに巡り合うことをずっと待ち望んでいたのだ。自分の好みとして一年を通してわりと酸っぱ

        • かなり使える、自家製なんちゃってメンマ。

          うっとうしい季節のうえに、相変わらず世界は騒がしくかつ悩ましいですね。いろんな憂鬱をできれば一切払いのけて、静かに心穏やかに暮らしたいと思っていると、次第に世間から忘れ去られてゆくというのは避けようのない必然なんでしょうか。 何が言いたいかというと、仕事が減ってお金がありません。 お金がないけど時間はわりとある、という若い頃のような境遇がこの年齢になって自分のフェーズに再び訪れてこようとは、あんまり想像してなかったなあ。 幸い、妻が贅沢を望まない人なので、ふたりしてせっ

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        記事

          マッシュルームフライは突然に。

          妻とはよく連れ立って食材の買い出しに行く。我々夫婦にとって日課とは言わないまでも、散歩の一種みたいなものになっている。 というのも我々夫婦はお互いにキッチンに立つので、食材のストックに関する情報の共有が欠かせないのだ。となると一緒に出かける方が手っ取り早いというところもある。 と同時に在宅ワークの気晴らしという側面も大きい。あまりお金をかけずにちょっと気分転換がしたいのである。自分はあまりそういう習慣がないけれど、本屋さんでの立ち読みやウィンドーショッピングみたいなものか

          マッシュルームフライは突然に。

          そうだったのか〜。上海焼きそばの意外なコツ。

          食べたら当然おいしいけど、何となくあえて挑戦しないメニュー。 お店で自発的に注文することもないし、ましてや家庭でもめったに作らないのに、嫌いかと言われれば好きと答える。そんな天邪鬼な相手のひとつが自分にとっては上海焼きそばだ、という話を以前に書いた。いつのことだろうと調べて自分でも驚いたのだが、あれからもう3年近く経っていた。 月日の経つのは早いですね。とくに2019年からこっちは時間の流れが世界的にバグった気がする(それとも単に自分が歳をとっただけ?)。 で、上海焼き

          そうだったのか〜。上海焼きそばの意外なコツ。

          三色そぼろ弁当の「再発明」。

          天気予報は一日ずっと五月晴れというある日の朝。お昼をまたぐ仕事の予定があったので弁当をこさえることにした。 というのも冒頭から暗い話題で恐縮ですが、長引く物価高が地味につらいじゃないですか。いわゆるボディブローというやつでじわじわ効いてくる。そこへ持ってきて個人的な事情で春から仕事=収入が減ったこともあって、もはやランチを外で摂ることすら贅沢になってしまったのです。とほほ。 まあでも幸いというか料理は好きなので、ここは無理にでもポジティブにとらえることにして、ザ・弁当を用意

          三色そぼろ弁当の「再発明」。

          新成人の皆さんへ。料理を覚えると一生楽しいですよ。

          新たに成人を迎える皆さん、おめでとうございます。 とは言っても、今までのように誰かの庇護のもとに無邪気かつ暢気に過ごしていられた時間は次第に減るだろうし、こんな世の中だから大人になることはそれほど心躍るものでもないかもしれません。 でも、責任はもちろん伴うとはいえ、何と言っても自分自身で決断し自由に暮らしていけることが大人の最大の楽しみです。いろいろ考え悩んだりもすることがあるかと思いますが、まずはその門出を祝福したいと思います。 そして説教くさいかもしれませんが、皆さ

          新成人の皆さんへ。料理を覚えると一生楽しいですよ。

          手放しで喜べない世の中だけど、スコッチエッグがおいしくできた。

          何から話していいかわからないけど。 季節性の、たとえば陽射しや気圧のせいだけじゃなく、気が滅入る毎日じゃないですか? ここでは食にまつわる自分の身の周りの出来事だけを書くつもりなので詳らかには列挙しないけれど、来る日も来る日も頭を抱えたくなるような報せばかりで、世の中がよくなってゆく実感が全くない毎日ですよね。 当たり障りのないところで、このnoteにも関連することで言うと物価上昇。毎日の食材がどんどん値上げしていって、以前にもまして贅沢な食生活は送れていません。まさか回

          手放しで喜べない世の中だけど、スコッチエッグがおいしくできた。

          お鍋のお供に! つるつるもちもち、びろびろの春雨、ラーピーにハマる。

          ラーメンじゃないよ、ラーピーだよ。いろいろ雑事にかまけてなかなか記事の更新もできぬままに、気がつけばこのnoteのフォロワー様が2,000人を突破していてびっくり。嬉しいやら面映いやら。これからもなるべく皆様の食生活にバラエティを提供できるような、よそんちのおっさんの食卓をさらけ出していければと思っておりますので、せいぜいご笑覧ください。 さて、記録的な台風も過ぎ去り、急に肌寒くなったこの頃。またちょっと蒸し暑さがぶり返すみたいな予報ではあるけれど、こうなると俄然温かい料理

          お鍋のお供に! つるつるもちもち、びろびろの春雨、ラーピーにハマる。

          この夏おすすめ、スパイス冷やし中華。

          前回記事を書いたのがお花見の頃。気がつけば7月も終わり、殺人的な酷暑の真っ盛りに突入しようとしているなんて驚き。 世の中に少しでも目を向ければ不条理な出来事の連続に落胆と失望ばかりですが、幸いこの身の上に限ってはとくに身体を引きちぎられるような悲しい出来事も起きておらず、多少の浮き沈みはあるもののベースラインとしては暢気に平々凡々と暮らせております。 若い頃ほど仕事に集中できず、どうしてもひとつの案件に関わる時間がいたずらに増えるばかりで、朝から晩まで働いている(ウソ、そ

          この夏おすすめ、スパイス冷やし中華。

          一時間だけの贅沢、桜の下で深呼吸。

          きょうは汗ばむぐらいの陽気になるでしょう、と天気予報が告げていたので、妻をちょっと花見に誘った。と言っても大げさなものじゃなくて、もともと食べるつもりだったお昼ごはんを適当な容器に詰めて持って行くだけ。ふたりで錆だらけのオンボロ自転車を漕いでお気に入りの公園に向かった。 最近(ようやく)賢くなって、晩ごはんの調理の際多めに作って常備菜にすれば次の日以降のメニューに持ち越せる、という知恵がついた。きょうのおかずは「鶏胸肉と玉ねぎの南蛮漬け」に「ほうれん草の胡麻和え」。どちらも

          一時間だけの贅沢、桜の下で深呼吸。

          果報は煮て待て。 〜豚肩ロースのトマト煮込み〜

          人生には、でかい肉を煮込む時間が必要だ。 気がつけば今年も12分の1が過ぎてしまった。まさに、1月は行く、2月は逃げる、3月は去るというやつで、年度末って毎年のことながら目まぐるしいことこのうえないですねー。 とはいえ歳を重ねるごとに月日の経つのが明らかに早くなっているので、他の月でもやっぱりあっという間で、4月は疾走する、5月はゴー、6月は無我夢中、7月は流れる、8月は走る、9月は急、とうとう10月で、11(いちいち)待ってもおられずに師走を迎える、なんてことになるんで

          果報は煮て待て。 〜豚肩ロースのトマト煮込み〜

          「そのまま春巻」と「なんちゃって大根餅」。

          根が食いしん坊なので見知らぬ料理や見慣れない食べ方に出会うとすぐ試したくなる。先日衝撃を受けたのが「市販の春巻きの皮は(すでに加熱調理してある商品があって)そのままでも食べられる」という事実。長年愛読しているサイト「デイリーポータルZ」で静岡在住のライターさんが記事にしていたのだ。 妻も読んでいて、スマホのページをかざしながら「知ってたー?」と目を丸くして訊いてきた。そしてふたりともこれは是非試さねばならないということで一致した。 ところが、肝心の皮が売ってない。 さっ

          「そのまま春巻」と「なんちゃって大根餅」。

          少年に田舎暮らしをちょびっとお裾分けしたらこっちも何かリセットできた話。

          都会で生まれ育った人たちと話していて郷里の話題になり「うち田舎とか故郷とかないねん」と言われたとき未だに戸惑う。田舎から都会に出てきて暮らしている身としては、相手の境遇がどんな感覚なのか、理屈では分かっていても想像が追いつかない。 妻もやはり田舎育ちだ。今暮らしているのと同じ大阪府内とはいえかなり北のほうに実家があり、野山の裾で草木や土や虫に囲まれて育った。雨上がりには苔がむくむくと膨らみ、路側溝にサワガニが這っているような土地だ。 そんなわけでお互いに田舎=本来自分が帰

          少年に田舎暮らしをちょびっとお裾分けしたらこっちも何かリセットできた話。

          「ラ王」の担々麺に本気を出す。

          時代が進むにつれ暮らしがよくなっている、という実感がちっとも湧かなくて困る今日この頃(自分の脳みそのせいなのかもしれないけど)。だけどちっちゃい頃からあらためて顧みると、明らかによくなったものもある。そのひとつがインスタント麺の技術的進歩だ。 最近のインスタント麺、めちゃクオリティ高くないですか? たとえばまだ自分が食べ盛りの学生の頃は、インスタント麺はどれもせいぜいジャンクフードの域を出ないものだった気がする。しかしこちらが社会に出ていろいろ苦い失敗やしょっぱい敗北感な

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