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晴れた日にはひじきを炊いて〜実は簡単。つくりおきの和惣菜〜

オトナの和惣菜「ひじき」、実はとっても簡単に作れます。

大人になる、あるいは歳をとるということ。それはお惣菜が大好きになるということ。仕出しのお弁当で銀のトレイにちょびっとだけ控えめに入っているような一品がたまらなくおいしくて愛しくて、もっと食べたいなあと思うようになるということ。

自分の場合も三十代半ばを過ぎる頃から如実にこの傾向が出てきて、鶏レバーの煮物とか、おからの炊いたんとか、筑前煮とか、そして今回のお題である「ひじき」なんかが食べたい! と折に触れ思うようになってきた。ガツンとハンバーグなどの濃いおかずだけ食べて、白ごはんを頬張っていればそれだけで満足する時代は終わりを告げたのだ。

思えば子どもの頃、田舎でよく親しんだ味ではある。けれども当時はそんなにおいしいとも思わなくて、ピンとこないまま口に運んでいた気がする。決して嫌いというわけじゃなかったけど、それよりも永谷園のカレーふりかけやイシイのおべんとクン・ミートボールなんかが好きだったのだ(例外的にとろろは好きだったけど、まあそんなしょっちゅう食卓に上るものでもなかったし)。

大人になって、ひじきやおからを炊いてみたい、と思うようになった。

が、もしかしてタケノコみたいに、教わらなければ到底思いつかないような難しい下処理や加熱のコツみたいなものがあったらどうしよう、と心配にもなった。でもまあそんなに高い食材でもないし、いっぺんやってみるか、という軽い気持ちで挑戦したところ、あっさりできてしまった。

ねえ、皆さんそうなんです。ひじきの炊いたん、とっつきにくいように感じるかもしれないけど、実は誰でもめっちゃ簡単に作れるんですよ。

今では国産の生ひじきが1パック100円とかで買える機会があると、私は必ずいそいそとひじきを炊く、ひじきおじさんと化すのである。ブーメランブーメラン♪

これがあれば超簡単! 「サラダに! まめ」

ひじき04

ひじきを炊くとなると必要になってくるのが大豆の水煮。これを大豆の吸水から始めちゃうといささか大変なので、ここは出来合いのパックでチートしたい。そこで個人的に好きなのが、カネハツさんの「サラダに!まめ」シリーズである。フジッコさんとかと比べると小さいメーカーなので(本社は名古屋)全国区で入手できないかもしれないけど、こっちのほうが好きだなあ。ほんのり優しい味つけもしてあって、文字通りそのままサラダにぶちまけてもおいしくいただける。

何がいいって、大豆以外のお豆さんもミックスしてくれているところ。コーンとか根菜が入っているのもあるし、何ならひじきが入っているものも。でも今回は根菜ミックスをチョイス。

あとは、お好みの食材をお豆さんぐらいのサイズに切って、順次煮るだけ。今回の具材は、ちくわ(冷凍ストック)、お揚げさん、にんじん。

具材には動物性のもの(ちくわ、鶏肉など)、脂肪分のあるもの(お揚げさんなど)を入れると味に深みが出ておいしくなります。

味つけは和の基本「砂糖・酒・醤油・みりん」。

ひじき05

味付けはいつも適当。ひたひたの水に粉末出汁を溶き、酒ひと回し、砂糖小さじ1でにんじんなど火の通りにくいものから煮てゆく。

ひじき06

よきところで「サラダに! まめ」をどーん!

ひじき08

ひじきをどーん! ここで醤油を大さじ1ほど入れて煮込む。

極端な話、この場合にんじんにさえ火が通っていればあとはそんなに神経質になる必要はないです。味見をしながら、みりんをひと回し、あと濃縮めんつゆでごまかしたりしながら、煮汁がほぼなくなって鍋底が見えてくるぐらいまで煮詰めれば出来上がり。冷めると味が濃く感じるので、気持ち薄味で仕上げるのがオススメ。ちくわとお揚げさんにうっすら醤油の色が移るぐらいが完成のメド。火にかけてからは所要時間10〜15分ぐらいじゃないかしら。計ってないけど。

たぶん最初っから最後までめんつゆ、という技もあり。

いろんな人のレシピを見る限り、このときにこの調味料を入れて! 次はこれ! みたいな厳密な作法はないようで、要は食べやすい大きさに切って一緒くたに煮ればできあがり、みたい。個人的にはなんとなく料理の「さ・し・す・せ・そ」の順番を守って味を入れています。

素朴ながら奥深い、滋味あふれる味わいは食卓の名脇役。

ひじき03

うーん、しみじみ、カラダにいいものを摂取しているという安心感がすごい。晴れた日には窓を開けて、春風がカーテンを揺らすダイニングで、手作りの和惣菜をもう一品食卓に加えて……。なんて贅沢なひととき。

ちなみにおからも、やってみると難しいことはなくて、焦げないようにだけ注意しながら、酒・砂糖・醤油・みりん(そしてめんつゆ)で味見しつつ炊いていくだけです。特にコツのようなものはないかなあ。こんな一品があると、次のごはんの献立も、例えば魚焼いただけとか、肉焼いただけとかでも罪悪感もなければ栄養バランスの心配も減るってもの。

ほんまにおいしいです。

ひじき、感激! ローラ!

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