アルコール依存症者へ贈る愛の言葉-20エピローグ

私はいまとても幸せだ。
Jとの毎日のふつうの生活が愛しい。

もしまたスリップしたら、それもまた必要なプロセスなんだろうと思う。
ないに越したことはないけど、それを怖れる気持ちはもうない。
Jはまた乗り越えるだろう。

絶対に治ることはない。
一生断酒が必要。

という事実に、悲壮感にまみれていた過去の私に言いたい。

大丈夫だよ。


いまのアルコール依存症治療のシステムが多くの人にとって役にたってきたという事は否定しない。

でもそうではない場合もある。

人はみんな違う。
100人いれば100通りのアルコール依存症があり、環境がある。

大切なのは断酒ができること。
どんな方法でもいいのだ。

試行錯誤の中で、自分たちにとって最適の方法が見えてくる。自然に最適化されていく。

いま苦しい人も、その先には違った地平が開ける日が来ることを知ってほしい。
ひとりぼっちのアルコール依存症者の方は、自分自身が自分のサポーターになってあげてほしい。かけがえのないあなたの人生を大切にできるように。

すべてのアルコール依存症者が、孤独に絶望することがないように願っている。

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