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私がマーケットで商品を並べなくなった理由。

ハッピー太郎醸造所は時々ですが、屋外のマーケットに出店しております。

最近、商品を並べなくなりました。

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えええええ?って感じですよね。

理由はこれです。太陽光線。

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劣化臭がつくんですよ、商品に。着色も進みます。
でも、そんなに気にしなくてもいいんじゃない?って思われるかもしれません。陽の光の元の、商品って綺麗に見えます。でも、日本酒作っていた私は、やっぱり、気になってしまう。

私は酒蔵に務めていたことはプロフィールの記事をご覧いただけたらわかります。

日本酒がある波長の光にある一定の時間当たることで閾値を超えて感じられる香りのことを「日光臭」と言います。ま、太陽の光に当たることで着く嫌な香りって思ってもらって結構です。「日本酒 日光臭」で検索してください。

「日光臭」は基本的に劣化として判断される香りで、それを防ぐために日本酒は茶色や緑色の瓶に入れられ、基本的には蛍光灯の光さえできる限り当てないように保管されます。出荷作業の時は致し方ないですけれども蛍光灯つけっぱなしは、電気代というより日本酒の劣化の心配をするお蔵元が、とても嫌うことです。

だから、心ある日本酒専門店って、みんな薄暗い中でお酒を管理されてますよね。

これ、日本酒だけではないんですよ。お味噌、醤油、麹、甘酒、発酵食品に限らず、全ての食品は、太陽などの強烈な光のもとに晒し続けると、何らかの影響を受けるでしょう。それが良い方に転べばいいけれども、概ねそうではないことが多い。劣化と熟成は違うのです。

以前、屋外のマーケット出店していた時に、試食用のお味噌に日光が当たり続けていて、試食用だから、、、となめていたら、何だか味噌から妙な匂いがしてしまった経験があります。とても反省しました。

私の作った商品も心から愛して販売しておりますが、最近私はオススメしたいいろんな食品を扱うようになりました。素晴らしい食品を、お客様にお届けするまでお預かりしているという気持ちなのです。

それらは、「お客様の口に入れて気持ちが良い状態で、お届けしたいな。」という愛を持って作られています。それはもう、本当に美しいお気持ちが、こもっております。だからこそ、私はそれをお伝えしたいと思って、お預かりさせていただいている。

商品があまりよくない状態になった時、お客様にはその理由がわからないことが多い。つまり、その商品への評価を下げることになるんですね。流通段階でおかしくなったとは、みなさん判断されないと思います。ということは、製造元のせいになってしまう。

シールに書いてある保管方法や賞味期限は全てを保証するものではないんですよ。だとしたら、気持ちの悪い匂いを商品につけるよりも、並べないことによってその商品が売れない方がまだいいのかな、と考えちゃいました。

素晴らしい商品を通してお客様が受け取るのは味だけではなく、愛なんだと思う。その愛の循環を広げていきたい。

それが、つまるところ、私が屋外のマーケットで商品を並べなくなった、最大の理由です。

でも、工夫しましたよ。ポップをデザイナーに作ってもらいました。経費かけましたよ〜。画像再掲。

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並べないと決めてから、準備と後片付けがめちゃくちゃ楽になったのは、嬉しいですけどね笑 そして、なぜか売り上げが伸びるという。

読んでいただきありがとうございました。

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画像はイメージです♪



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