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【atマーケティングコラム】富山県入善町の町長が発したコメントにむちゃくちゃ違和感を感じた理由


前回のメルマガで出生率1.2の話題に触れました。
こちら🔗→日本の出生率が過去最低更新 もう待ってられない!私たちができることは?

その時にこの本を紹介しましたが、、、
▼「女子」に選ばれる地方(十六総合研究所提言書)

まさに本の内容をなぞるように
NHKのクローズアップ現代で特集が組まれていました。

▼地方を去る女性たち・・・なぜ?本音を聞いてみた

※コメント欄が溢れかえっています

この番組の中で、私が特に印象に残ったのが
新たに「消滅可能性自治体」とされた、
富山県入善町の笹島町長のコメント。

この10年で町から流出する若年女性の割合は2倍、
出生数は半分以下になったそうで、町長はこう発言しました。

「本当に悔しいなというのが私の思い。
全国の自治体の子育て支援関係を見ても
私はどこにも負けていないと自負しています。」

町独自の予算をつけて子宝支援金を出したり、
子どもが遊べる全天候型の施設を作ったりと、
かなりのお金をかけたのに、、、という悔しさが
にじみ出たコメントでした。

でも、私はこの町長のコメントを聞いて
むちゃくちゃ違和感を感じました。
「俺はこんなにしてやってるのに」と
女性たちが悪いとでも言わんばかりの町長に、
思わず言ってやりたくなりました。

「その施策、女性たちの意見を聴きましたか?」と。

出生率を上げたい=出産育児に関わる事に助成する

そんな短絡的な問題じゃないんですよね。
もっと別の根深いところにに課題は潜んでいます。
(ぜひ前述の本「女子が・・・」を読んでください!)

女性たちが何に本当は困っているのかを聴かず、
どうしてもらいたいのかも知らず、
「与えてやってる」意識でプランニングしても
的外れなだけで税金の無駄遣いです。

マーケティングの世界で「顧客理解」は最重要課題。
成功率を高めるためにも、お客様のことを知ることは必至です。

ですからatではマーケティングを実行する際、
最初のリサーチに特に力を入れています。
女性同士分かり合える部分があったとしても、
家族構成や年代、住んでいる土地によっても、
価値観は様々違いますから。

ビジネスの世界では当然のことですが、
行政ではこんな風になおざりにされているんだな、
と、番組を見ていて改めて強く思いました。

行政の皆さん!
atはリサーチ、特にインサイト分析が得意です。
新たな施策を実施する時は、
ぜひ事前にリサーチするよう声をお掛けください!
もちろん新しい事業でなくても!
伝えているつもりが伝わっていないこと、多々あります。

そういえばいい事例がありました。
こちらの福岡県の事業は、
実施の前年にatがリサーチさせていただきました。

女性のニーズと企業のニーズを調べてみると、
仮説とずいぶん違っていることが発覚しましたが、
実施前にちゃんと軌道修正することができました。
さらには、女性にも企業にも大好評で、
昨年度に続いて今年度も継続しています。

ぜひ事前に市県民の声を聴いてくださいね!!

女性、地方、地方再生をキーワードにした阿部のコラム
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