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"ひだまりカフェ"メニュー


ママがお料理しながら、鼻歌を歌っている。
ママの鼻歌を聞くと、わたしも楽しくなる。

久しぶりにママの鼻歌を聞いたのは、1ヶ月くらい前から。
そして、その頃からママは”ひだまりカフェ”の話をしてくれる。

森の中に、優しいカフェがあるんだよ。
あったかいんだよ。
かわいい黒猫さんもいるの。

ママ、日向ぼっこ好きだもんね。
ミーミも黒猫さんに会いたいなー。

そうそう、”ひだまりカフェ”でメニューを募集しているよ。
ミーミもメニュー考える?

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ランッラランラ ラン
背中のリュックで、いつものスケッチブックとペンが踊っている。
ママに内緒で、森の中のカフェに来ちゃった。
ウキウキだったけど、ちょっと緊張してきた。ここをまっすぐでいいのかな?
あっ、黒猫だ!

「ひだまりカフェの黒猫さん?」

「にゃ〜ん」

「ひだまりカフェに連れて行ってくれる?」

「にゃ〜ご」

黒猫についていくと、素敵なカフェが目の前に。


カランコロン カラン

「いらっしゃいませ。 ミーミちゃん、こんにちは。」


「どうして、ミーミのこと知ってるの?」

「知ってるよー。ミーミちゃんの絵本、読んだよ。
それにね、さっきママから電話があったよ。
それで心配で黒猫さんに迎えに行ってもらったんだよ。」

「ママはお見通しだったか。
motohiroさん、ごめんなさい。黒猫さん、ありがとう。」

「あのね、motohiroさんと黒猫さんに見てもらいたいものがあるの。」

「ミーミちゃんが作った素敵なカップのことかな?
あのカップは、ママのブックカフェに置くのかな?」

「うふふ」

「今日は、」リュックからスケッチブックを取り出す。
「ひだまりカフェのメニューを考えてきたの」

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「ママの大好きなオムライス。ひだまりカフェでも食べられるといいなって。
”黒猫さんと太陽のオムライス”っていうんだよ。」
「森のお花のスープ付きだよ。」


「こっちも、みてー。」
「ママと一緒なら、夜も来ていい?
お母さんって時々、『夜ご飯、だれか作ってー!』って思うんだって。
そんな時、親子で夜カフェ来ていいかなー。」


”親ねこ、子ねこプレート”
黒ねこさんのおにぎり ふたつ。
ねこが好きな ししゃもが2匹。
子ども大好き ナゲット2つ。
ひだまりたまごに緑の葉っぱ。
かつぶしいっぱいお豆腐と、おいものお味噌汁。

親ねこと子ねこで半分こ。


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「ミーミは、小学生だから一人で全部食べちゃう。」

「栄養満点。
食べたら、ママと手つないで帰るんだー。
星空満天、夜散歩楽しみだなー。」


motohiroさんは、にこにこ、ミーミの話を聞いてくれている。
その後ろで、黒猫さんがヨダレ垂らしてる〜?
やっぱり、ししゃもとかつぶしは大好物なのかな。


さらに、スケッチブックをめくる。
「スペシャルな日のデザートもあるよ。
”レインボーソーダ”
にじが出た日にしか作れないんだよ。」

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「ミーミ、にじが出たら絶対来るね。」

「”レインボーソーダ”作って、待ってるね。」

「一人で来るときは、ママに言って電話してから来てね。
黒猫さんに迎えに行ってもらうから。」

「わかった!ありがとう」

「そうだ!今度、ミーミたちが作っている自然栽培のお米持ってくるね。
来週、収穫なんだよ。
それと春、ひよこだった子たちが卵を産み始めたから、卵も持ってくるね。」

「それじゃあ、ミーミちゃんのお米と卵で、ミーミちゃんが考えてくれた
”黒猫さんと太陽のオムライス”作って、ママやお客さんに食べてもらうね。」


ミーミは嬉しそうに帰っていく。
motohiroさんの目配せで、黒猫さんがミーミの後ろをついていく。

ランッラランラ ラン
ひだまりの中、女の子と黒猫が歩いているその向こうに、

「ママー!」
「黒猫さんが迎えに来てくれて、今も送ってくれたの。」
「ママ、いっぱいお話したいことがあるから森の中お散歩して帰ろう」

「黒猫さん、ありがとう。またね。」
「黒猫さん、ありがとう。motohiroさんにお礼を言っておいてね。
また”ひだまりカフェ”に行きますね。」

「にゃ〜ん」


文:茉叶(Makana)  絵・メニューアイデア:みーみ(9歳)

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motohiroさんと黒猫さんの”ひだまりカフェ”はこちら



ママのブックカフェ”Book Cafe☆MAKANA”はこちら


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小学生の娘と一緒に実際にも作ってみました!
ミーミちゃん、楽しい時間をありがとう。

motohiroさん、素敵な企画をありがとうございました。

みなさま、最後までお読みいただきありがとうございました。

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