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なんでアメリカの銃規制は進まないの?

昨日はショッキングな出来事がありました。日本の安倍元首脳が銃で暗殺されたというニュースを日本の母から聞いて、ここアメリカでも朝から全国ネットのニュースで大きく取り上げられました。アメリカならともかくなぜ日本で…

今年5月テキサス州の小学校で銃乱射事件があり、生徒19人と教師2人の尊い命が奪われました。そして最近シカゴ近郊で7月4日独立記念日パレードでも発砲事件があり、負傷者24人、6人の方が亡くなりました。非常に悲しい出来事ですが、実際アメリカでは毎年このような事件が何度も繰り返され、その数は10年前と比べ4割も増加しています。

息子達が通うミドルスクールやハイスクールでもBomb Threatと言って、多分いたずらだと思うのですが、誰かが爆弾を仕掛けたと通報し、休校になるケースもよくあることで、今年次男のミドルスクールで銃を持参している生徒を見かけたと言う通報があり授業が中断になったこともあります。

数年前に近所のハイスクールで家で見つけた銃を持参した生徒が、手で銃を隠した時謝って自分の手を撃ち抜いてしまったという事件もありました。当時学校の乱射事件のニュースが全米で相次いでいたので、銃の取り締まりの為全地区のハイスクールに金属探知機が設置されました。

でも私たちは決して危険な地域に住んでいるわけではありません。ごく平穏な生活の中でほんの一握りの人たちがそういう行動を起こすだけであって、アメリカは貧富の差が大きいので勿論危険な地域もあります。でも日本のように安全な地区もたくさんあります。

なぜアメリカは銃社会なのか、それは戦争でイギリスから独立を勝ち取り、銃によって西部を開拓してきたフロンティア精神から始まり、特に自立と自衛の為に保持するようになったのです。現にアメリカ合衆国憲法修正第 2 条で下記のような市民の銃所持の権利が保証されてます。

「規律ある民兵団は自由な国家の安全にとって必要であるから、国民が武器を保有し携帯する権利は侵してはならない」

とにかく銃規制には、まずアメリカの銃の歴史とこの法律を変えていかなければなりません。でも銃規制が思うように進まないのは、その原因にNRA(全米ライフル協会)という政治がらみの圧力団体のせいで、なかなか銃規制の法案が可決されないのです。ほぼ不可能と言うレベルで…

日本の安倍総理の事件もそうですが、最近アメリカもヘイトクライムと言って、ある特徴を持つ人や特定の部分に対する偏見によって行われる犯罪が多く、そこには貧困の格差も関係しています。

アメリカでは狩猟や自衛のための合法的な銃保有も多いのですが、現在殺人犯などが所持する銃も多く、今の大統領は勿論常に多くの歴代大統領がライセンスや年齢制限など厳しく取り締まっているものの、やはり廃止までには至らず、規制が厳しかったり緩かったりそれは州によって異なります。

最後にこういった事件の背景に私が感じたことは、ある一定の人たちが特に低所得で学歴のない方に多いのですが、今の生活に不満を抱き、それを人のせいにし偏見を持つことで、こう言った事件が起こるのではないでしょうか。どんなに弱い人間でも銃があれば一気に立場は逆転します。とにかく自分の不満の腹いせや人を自分の思い通りにコントロールする為に、決して銃や武器を利用して欲しくないのです。

自己防衛ならともかく、人間は人を殺した時点でもうすでに人間ではなくなるのです。例えば大量射殺事件でよく犯人も自ら命を絶つケースがあります。とにかくそこまで追い詰めた何か深い理由があるとは思うのですが、他人を巻き添いにするのは絶対許されない行為です。

人はより良い環境と知識があれば人のせいにせず自分で道を開いていくことができます。まず今の若者にそう言った教育を与える事が解決の一つかもしれません。

こう言ったニュースは伝染しやすいので、またこのような惨事が起こらないよう心から祈ってます。とにかく今回小学生と言う小さな子供達が犠牲になりました。もうそろそろアメリカもこの問題に本気で立ち向かうべきではないでしょうか。

今回の安倍元首脳やテキサス州の小さな子供達と先生方、イリノイ州のパレードに参加していた方々に心からご冥福お祈りいたします。

今回もここまでお読みいただきありがとうございました。

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