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差別を見て思うこと

みなさんは差別って受けたことありますか?

この世の中には残念ながら性差別、人種差別、国籍差別、障がい者差別…などなど多くの差別がいまだに存在しています。

私は父親が在日韓国人で母親が日本人の日韓ハーフです。

日本社会ではいわゆるマイノリティな訳ですが、ありがたいことにFace To Faceで直接大きな差別を受けたことは未だにありません。

しかし、ネット上、特にSNSではしょっちゅう在日コリアンあるいは韓国人に向けた差別の言葉を目にします。

また、友人や知人の言葉もトゲを持っていることがあります。


以前、大学の講義で在日コリアンに向けたヘイトスピーチの動画を見る機会がありました。教授は、言葉の鋭さや汚さ故にきっと気分が悪くなる人もいるだろうから、しんどくなったらすぐに教室を出てくれて構わないとおっしゃりました。

私自身、ヘイトスピーチにあったことはありません。韓流ブームの中生まれ育ったこともあるだろうし、コリアタウンのような在日コリアンの方が多く住む地域に住んでいないというのも理由の一つだと思います。

私は日本国籍を持っていて、日本人でもあるんだから、きっとヘイトスピーチを見ても悲しい気持ちにはなるだろうけど、私自身が傷つくことなんてないだろうと思っていました。正直なめてました。

動画を見ているうちにすごく気分が悪くなっていきました。そこに生まれてきたのは怒り、悲しみ、驚き…いろんな感情がごちゃまぜになりました。

ヘイトスピーチって本当にすごいんですよ。よくそんな汚い言葉大声でスピーカーで流せるなって言葉を楽しそうに口にするんです。

色んな感情がごちゃ混ぜになった結果、最後に残ったのは「この人たちはどうしてこんなこと言うんだろう。どんな気持ちでヘイトスピーチしているんだろう。」という疑問でした。

"ヘイト"スピーチなんだから、恐らく参加している人たちは在日コリアンに対して何かしら嫌だと思う部分があるのでしょう。

だけど、何がそんなに嫌なんだろう。

何をされたというのだろう。

私の親族や周りの知り合いの在日コリアンの人たちは、本当にいい人たちばかりで、そしてみんなすごく苦労して生きているという印象です。

一世の人は一世の人で、そして一世以降の人は一世以降の人でさまざまな苦労していると思います。

私の父やその兄弟は日本人と同じように日本で生まれて、日本の教育を受けて、日本で育ったのに、「国籍が韓国である」ただそれだけの理由で就職ができない、結婚ができない、日本の選挙で投票できない…いろんな壁が立ちはだかるのです。

よく文句言うなら帰化すればいいとか韓国の選挙に行けばいいとかいう意見を目にするのですが、帰化って皆さんが思ってる以上に大変だそうです。帰化したくても帰化できない人もいるんです。日本国籍が欲しいって思ってるけど結局諦めてる人だってたくさんいるはずです。それだけは分かってほしい。


それに、生まれ育った国とは違う国の選挙に投票しようと思えるでしょうか?自分の意見が反映されるのは自分が暮らしている国とは違う国な訳です。在日コリアンの中にはきっと韓国に行ったことがないという人だってたくさんいるはずです。三世や四世となると多くの人はもう自分の身近な親族は日本にずっと暮らしているわけですから。そんな人たちにとっては、一生を過ごすであろう日本の政治に参加したいと思うのが当然なのではないでしょうか。


私は、日本は単一民族・単一文化信仰がいきすぎていると思うんです。

古来から稲作や宗教が伝わってきたように、遣隋使や渡来人などが行き来したように、現在も私たちはいろんな国同士が交流することで文化や技術を発展させていると思います。

もちろん、日本に定住する外国にルーツを持つ人もいるだろうし、逆に日本にルーツを持ちながら外国に定住する人もいるでしょう。

多民族国家がいいとか多文化国家がいいとかそんなことを言うつもりはありません。

ただ、自分の国とは異なる文化を排除する動きが強くないでしょうか?

日本に住んでいるけれど生活の中で韓国語を使うこともある、韓国の文化を大事に継承している、それじゃダメですか?

もう終わってしまった歴史はどうしようもないし、過去の過ちに対しては私たちに直接的な責任は無いと思います。

だから、歴史だとか政治だとかそういうのなしで、在日コリアンの人とただ1人の知人、友人として関わってみてほしい。

印象が変わること、たくさんあると思います。

ヘイトスピーチしたって何も変わりません。何もいいことありません。


この記事の内容でもしかしたら私はバッシングを受けるかもしれない。

だけど伝えたくて書きました。


国籍や人種、性別にとらわれずその人を「1人の人」として見ること、言葉にするのは簡単だけど、実際には色んなステレオタイプに縛られることが多い。

だけど、本当に1人の人として見てほしい。

難しいかもしれないけど、絶対にそれだけで差別や偏見は小さくなります。

この世界から差別が少しでも減りますように。


おばあちゃんと済州島に行きたい!