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青と金蒼穹を望む苅田かな

「蒼(そう)」は青色を「穹(きゅう)」は天空を意味します。「苅田」は、稲を刈ったあとの田のこと。秋が、深まってゆきます。

七十二候の【水始涸】に入ります。
「みずはじめてかれる」と読みます。一年を72に分ける七十二候の48番目です。二十四節気「秋分」の末候になります。10月7日まで。
川の水に豊かさがなくなり、井戸の水が枯れはじめるころ。田んぼの水を抜いて、稲刈の準備をはじめるころという説もあります。

水始涸 Mizu hajimete karuru;
“Farmers drain fields.”October 3-7
(farmer;農民。drain;乾かす。field;田)

     苅田風わらの匂ひもなつかしく
          母の背中におぶわれしころ

田んぼの水を抜く音を「落とし水」といい、その水音が聞こえなくなったらいよいよ収穫のときです。昔より稲刈の時期はずいぶん早くなりました。

きのうの夜に月下美人のさいごの四輪目が咲き、これで夏のなごりも終わりです。朝起きて雨戸を開けると、冷気とともに芳醇な薫りが流れ込んできました。

     いき深く金木犀のかをりかな

あなたが幸せでありますように 
琵琶湖のほとりの草庵にて
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#地球暦 #ローカル七十二候マラソン

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