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2023夏、箱根Neighbor's Campで得たもの、捨てたもの①

7/22〜7/25の4日間、箱根Neighbor's Campという合宿に参加させていただいた。
ほんとに全部4日間で起こったことなの?!と自分でも信じられないくらい、とてつもなく濃密な経験をすることができた。
文字通り、笑いあり、涙ありの4日間。
この先絶対忘れることはないであろう、愛おしくてたまらない4日間。
全編通して読んでほしい。
夢のようだったけどたしかに存在していたあの日々をここに綴っておこうと思う。


1日目、箱根に向かう

前日にZOOMで行われた参加者交流会のおかげで、この日は本当にワクワクしていた。以前から興味があった神山高専に通っている人や、自分ですでにイベント企画を用意している人が来ると聞いて、絶対面白い話がたくさんできる!と久しぶりに心が弾んでいるのも嬉しかった。

15時過ぎ、チェックイン。
合宿に行く!と決めたのは6月下旬。ずっと楽しみにしていた分、
いろんな人たちと話せる環境が本当に嬉しかった。
でも、ずっと受験への不安や焦りで心が忙しかったものだから
やりたいことに自信を持てていなくて曖昧な話しかできず、楽しいはずなのに心がどんどん固まっていくのを感じた。
私ってこんなにコミュ力低かったっけ?なんでこんなに喋れないの?
なんでぇぇ…と、自分でも自分に混乱していた。

そもそもの話

この合宿の存在は、実は前回の春合宿の募集の時点でなんとなく
知っていた。
でも、よく調べなかった。
なぜなら、間違いなく泣きたくなるほど最高にワクワクが詰まった場で、
ちゃんと調べてしまったら絶対に行きたくなってしまうと思ったから。
受験生なのに。


私の行動をずっっと縛っているのは、大学受験。
それは、中学生のころからずっと。

「今勉強を頑張れば、良い大学に入れて、良い企業に入れる。そうしたらお金をたくさん稼ぐことができるから、幸せな生活を送れるよ。」
という話を小さい頃からなんとなく聞いていたから、勉強を頑張らないと大変なことになると思い、それなりに真面目に頑張ってきた。

だから、高校選びはやりたい部活も楽しそうな学校行事も諦めて、高校は「あくまで"良い大学"に入るために勉強を頑張るところ」という観点から決めた。間違いだとは全く思ってないけど、高1、2でそれまで以上に「勉強ファースト!」と思って過ごすうちに、自分の中で「これじゃない」がどんどん膨らんできてしまったように思う。

総合型選抜にも挑戦する、と決めた高2の秋からは、恐る恐るその縛りから離れていろいろな活動に手を伸ばしてきた。
(総合型を受験するかどうかもかなり迷った)
どの活動も本当にワクワクするしすごく楽しいし絶対人生レベルでプラスになると思える経験ばかりで、もっと参加したい!という思いは止まらなかった。
それでも、あくまで「受験のため」と自分に言い聞かせながら、一般入試の勉強に差し支えないようにと最低限やりたいことに絞って参加してきた。

楽しい経験をたくさん重ねられてるからきっと、総合型のための受験生活は楽しいものになるはずだ!と信じて疑わなかったけれど、受験のための探究は、はっきり言って辛いものだった。どんどん広がる興味を一旦追いやって、ひとつの研究テーマとして学問に落とし込むのが難しすぎる。完璧主義な性格も災いして、どこを取っても教授に認めてもらえそうにない!といつまでも揺らめいていたらどんどん時だけが過ぎ去っていってしまう。
本当は受験なんてものをびくびく怖がってないで本当に自分が追求したいものを自由に考えていたいのに、とか思っていたらさらに進まない。笑  


そんな中、なぜ受験で切羽詰まっているのに夏の合宿に参加しようと思ったのか。
今思えば、焦りの中で、本能的に家でも学校でもない、全くのはじめましての第三者の考えとの出会いを求めていたのかもしれない。
締切のギリギリのギリギリまで悩んで、悩みすぎて当日行っても楽しめないんじゃないかって心配になるくらい悩んで、結局、参加することに決めた。


食材に思いを馳せる、夜ごはん

メニューは「かんたん蝦夷鹿リゾット」と「この辺のサラダ」

少し気持ちを切り替えて、みんなで夜ごはんを作った。
食材一つひとつの説明を受け、まずは素材だけで味わってみる。
キュウリ、トマト、チーズ。
いつもより食材を想って五感で味わうと、どんどん美味しさが増す
みずみずしいキュウリとトマトは、そのままでも美味しいけど
塩やチーズなどと組み合わせて食べるともっと美味しい。
チーズは豪快にかたまりで食べても美味しいし、薄切りにして
口の中でとろける感覚も良い。

材料のたっぷり半分はつまみ食いで食べてしまったけど、
その後は蝦夷鹿のジャーキーを入れてリゾットをつくった。

コロナもあって、たくさんの人たちと美味しいねって笑い合いながら
食べたり料理したりする感覚が久しぶりだった。
お腹だけでなく心まで満たされた、すごく良い食空間だった
初めての感覚。

1日目、夜

相談した。一人で考え込んでも、よくわからないだけだったから。
受験で提出する書類についてアドバイスをいただこうと思い、今までどんなふうに書類を作ろうとしてきていたか説明した。話しながら、どんどん自信がなくなっているのを痛感する。あぁ、どこからこうなってしまったんだ。幾度となく感じてきた苦しみがまた心を覆う。

「先行研究とかリサーチ不足だよね」
わかっていた。興味がぶれにぶれまくっていたから、まだ今のテーマに
関してあまり調べられていない。

たぶん、テーマは変化しつつも志望学部だけは変えなかったから、無理やりその学問に押し込もうとして、よくわからないまま、やりたくないことを
脳死で詰め込んでいた。だから、無理やり頑張るけど、心が許さなかった。というか、本当に楽しんでいないのを教授が見抜いたらどうするんだ、
という恐怖がいつまでもまとわりついてきた。
それに、一般入試のための勉強も頑張らなくてはと思うと頭がおかしくなりそうだった。

でも、今さら、どこにも戻れるわけがない…
とても動き出す気にもなれず、ただじっと座って考え込んでいた。
だんだん、涙が出てきた。あ、やばい。どうしよう。
どうしたの?
そのとき通りがかった運営の方に見つかってしまった。笑
あぁぁそんな私なんかを気にかけてくださらなくて良いのに…という遠慮の気持ちもあったが、親身に話を聞いてくださったおかげで気づけば言葉と涙が溢れてきて、自分でも気づけていなかった深いところまであらわになった。
もうほぼ覚えていないけど、受験、焦り、本当にやりたいこと、周りの意見や環境について、とか。
見ないようにし続けてきたけど、このとき、見えない制約が私を支配していたことを自覚した
具体的には、いわゆる難関大学、できれば国立へ行ってほしい、という親の願い。

どうやら、想像以上に抱え込みすぎていたみたいで。
人前でこんなに弱みを見せるなんて小学生のときにもなかったから、これには自分でもすごくびっくりした。
私はどんな方向に倒れても根っこはポジティブだから、絶対に心が折れる
わけがないと思っていた。
それに、他の人を頼るのは相手に申し訳なさすぎると思っていたため、頼っていいのは誰にも迷惑をかけない音楽だけ!というマイルールをつくり、
悩みはほぼ邦ロックと自己対話だけで解決してきた。(それ以前は音楽の歌詞にまで嘘をついて頑張っていた時期もあった笑  負けず嫌いなんだろうか。)

だけど、人間ってそこまで強くできてないんだなってことに気付かされた。
私は心が強かったのではなく、単純に自分を騙して生きるのが上手くなっていただけなんだろう。

久しぶりに深いところまで対人の愛に触れた気がする。
言葉だけじゃない、非言語の部分まで含んだ、人とのつながり、温かさ。
だから、辛かったけど幸せな時間だった

脈絡のない話をカメのようにゆっくり絞り出しては黙りこくったりと、
かなり迷惑をかけてしまった。嫌な顔ひとつせず話を全て聞いてくださったおかげで一度人生をまっさらに考え直すきっかけにできたように思う。
改めてありがとうございました。

今でこそこうやって落ち着いて振り返れているけど、
結局この日は大絶望で全然眠るどころではなく、推定1時間半睡眠で
終えた。笑

半日も過ごしていないのに一番濃度が濃かった1日目、完。

続く

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