氷河期世代の支援にもっと知恵を絞れ


 #NIKKEI

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就職氷河期という言葉がある。バブル経済の崩壊後、1993年からの10年あまりの間、日本企業が新卒採用を極端に絞った長期低迷期を指す。この期間に高校・大学を卒業した氷河期世代は30代半ば~40代後半になっている。

無職や非正規雇用の割合がほかの世代より高いのが特徴だ。…

新卒時に正社員になれず、今なお派遣やアルバイトで生計を立てる人の割合が相対的に高い。無職者は40万~55万人、不本意なまま非正規社員を続けている人は50万~70万人と推計されている。…

…数十年後には生活保護に頼る人が続出することが想定される。経済面の制約から未婚者が多く、少子化の原因にもなっている。介護を家族に頼れない不安もある。

本人の職への意識を高める必要があるのは言うまでもないが、非正規雇用の固定化などを本人の責任だけに帰すのは酷だろう。

再チャレンジ支援に熱心な安倍晋三首相の意を受け、政府の経済財政諮問会議が氷河期支援を提起した。政権は今週まとめる骨太の方針に、3年間に30万人を正社員化する政策目標を盛り込む。…

一口に氷河期世代といっても置かれた状況はさまざまだ。例えばこの世代が得意とするデジタル技術の習熟度を高めてもらい、自宅で仕事を請け負う環境を充実するのも一案だ。企業側と本人双方の意欲と工夫が問われている。

就職氷河期の再チャレンジ支援は、結果の出やすい成長戦略とも言えます。私は安倍政権のレガシーとして期待しています。

当事者たちは、負のサイクルをこれが当たり前だと思い込んでしまっている傾向があります。「これは、当たり前ではない!おかしいのだっ!!」と気付かせた上で、正のサイクルを当たり前にしないとダメです。

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