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『LGBTQの当事者が抱える悩み、気持ちについて』

今回は軽く自己紹介しながら、LGBTQ当事者の悩みについてお話していこうと思います。
なぜこの内容について話をしようと思ったかというと、今月の23日にLGBTQのイベントを行う予定だったのと、たまたまこのタイミングで相談があったり、自分自身も悩んでることでもあったからです。

トランスセクシャルってなに?


私が前回のブログでトランスセクシャルの当事者であることをお伝えしました。生まれた時の性別は女性、現在の自認は男性です。

様々なトランスジェンダーのカテゴリーのひとつがトランスセクシャルです。
クロスドレッサー(異性装者)もトランスジェンダーのひとつとされているようです。

Xジェンダーは日本で生まれた言葉なので世界的にはトランスジェンダーのひとつとされていないですが、「トランスジェンダー気味のXです。」と説明するXジェンダーさん多いように感じます。(意味:少し揺れることもあるけれど生まれた時の性別と自認が逆の性別と感じる。)

ちなみにトランスセクシャルは身体の治療を望んでいる人のことを指します。
自分は全部治療しているわけではないし、今後も治療するかわかりませんが、できるものなら治療したいと思っているので、トランスセクシャルを名乗っています。

カミングアウトのハードル


トランスジェンダーというと、1番の悩みがカミングアウトかと思います。
最近は友人で理解してくれる人が多くなっているだけでなく、学校や職場でも理解への協力をしてくれるケースが増えているようです。

しかし、今までも今後も、家族へのカミングアウトはとてもハードルが高いと思います。
きょうだいは理解してくれたとしても、親が理解してくれるのはとても難しいと思っています。

何年か前にSNSで見た動画で、学校の先生か専門の講師を呼んだと思われる人が、高校生(中学生かも)に対してLGBTQの勉強会をしているものがありました。

後半の方?でカミングアウトされたらどうするか?という質問がされていました。
友だちからのカミングアウトに対しては、ほとんどの生徒がカミングアウトに対して差別しないと答えていました。
その後「家族からのカミングアウトされたらどうしますか?」という問いについては、少し沈黙があり、「親だとどう接したらいいかわからない」という声が上がっていました。

また、「お父さんがお父さんではなくなるのか」「お母さんがお母さんではなくなるのか」といった声もありました。
これに関してはトランスジェンダーだったらということの答えだったのですが、それでも「お父さん」「お母さん」というのは役割のひとつであって、子どもと親であることに変わりはないです。

ただ多くの場合、自認の性別で生活をしているので、特に家の外では「お父さん」「お母さん」「お姉ちゃん」「お兄ちゃん」というような呼称は嫌だなと感じますし、他者に対して生まれた時の性別をアウティングする行為にもなり得ますので、家族でしっかりと話し合いが必要だと思います。

カミングアウトは繰り返しが必要


自分は母親に話をして、その時は全部ではないけど理解してくれたと思っていたのに、その後連絡が取れなくなりました。

カミングアウト当時の様子


叔母にも拒絶されました。
「年老いた親にそんなことを話してどうする!静かに死なせてあげればいいじゃないの?」ということだ。

親世代には理解されなくてもいいけれど、いとこやいとこの子どもたち、孫たちの世代に誰かLGBTQだったら、その人が生きやすいように親戚一同には理解してもらいたいところです。
「あなたたちが嫌と感じていても、そこに当事者は居るんです。」

自分に限らず、家族にカミングアウトした人は1回ではなく、何度も話をして気持ちを伝えたという人が多いようです。
何度も話をしても理解されないこともあるかもしれないですが、家族であれば何回も伝えることでそのうち理解してもらえると信じたいです。

カミングアウトは必要?


もちろんカミングアウトは必ずしないといけないことではありませんが、LGBの人と違ってトランスジェンダー(特にトランスセクシャル)は性別を変えないといけないので、嫌でもどこかでカミングアウトをしなければならないタイミングがきます。

LGBの人もカミングアウトが出来ればパートナーとの理解も得られ異性のパートナーと同様の暮らしが出来るようになります。
(特に病院などの場所では、とても重要になります。)

カミングアウトの壁が乗り越えられると、家族、友人、学校や職場での生活がよくなっていって、その人がその人らしく生きていけるようになるのではないかなと思います。

名前で呼んでくれ!


先程も触れましたが、自身も息子から「お母さん」と呼ばれるのですが、そのことがすごく嫌でした。
自分の周りにはトランスジェンダー(Xジェンダーを含む)の人で子どもが居る人が何人かいます。
皆さん子どもから名前で呼んでもらっていて、うらやましく思っていました。

なんなら当団体のボランティアスタッフの1人はトランスジェンダーではないけど名前でお母さんのことを呼んでいます。
今どきは多いのか?

息子からよく「子ども扱いするな」といわれるんですが、その度に「ならお母さんお母さんと呼ばずに名前で呼んでほしい」と思っていました。
(ちなみに息子のことは子ども扱いどころか「おっさん」と呼んでいる笑 なぜか「おっさん」というと「おっさん2人居るけど?」と返ってくる謎)

特に女性は結婚すると「○○さんの奥さん」とか呼ばれることが多くなり、子どもが生まれると「〇〇くん、〇〇ちゃんのお母さん」と呼ばれることが多く、パートナーも含め家族も「お母さん」「ママ」と呼ばれ、名前で呼ばれることがほとんどありません。
苗字もパートナーの姓であることが多く、個人のアイデンティティがなくなります。
うちは元旦那2人とも(バツ2爆)名前で呼んでくれてました(当時の)。

自分は名前で呼んでもらいたいと思っていましたが、皆さんはどう思いますか?
私はLGBTQ関係なく、名前で呼ぶということは大切だと思いますし、きょうだいとかでも名前で呼び合うようにするのがいいんじゃないかと思ってます。
海外は名前で呼ぶことが多いですよね。

何でも海外の真似をすればいいということではありませんが…
日本のジェンダー・ギャップ指数は146か国中118位です。



今までお話したLGBTQやカミングアウトについて、周りの人の理解が必要になってくるので、LGBTQの勉強会などに参加してもらえるといいなと思います。
でも子どもも親も学校で勉強してもらえると1番いいのかなと思います。

最近は学校で勉強会を取り入れてるところも多いみたいですが、何回行われるのかも問題です。
小学生でいうと、学年によっては理解できるできないがあるので、3年に1回必要だと思いますし、中高校生も3年に1回行ってもらえれば必ずチャンスがあります。
このように定期的に行うのが良いかなと思っています。
先生ではなくても当事者に来てもらうなど外部と協力すれば、機会は増えると思います。

とはいえ…LGBTQ理解増進法が可決されて学校での教育は周りの理解を得ないと出来ないらしいという…めちゃくちゃ差別的で後退的な法律ができたので、学校での教育は今後むつかしくなるのかもしれません。

でも学校は教育委員会よりも各学校の学校長判断で何事も決まるので、理解ある校長先生が増えてくれることを祈ります!

LGBTQ理解増進法

イベント告知

6月23日に予定していたLGBTQのイベントは残念ながら中止になってしまいましたが、LGBTQのことも包括的セクシュアリティ教育で学べる人権の問題です。
各地で行われているこのようなイベントに、ぜひ参加してみてください!



最後まで読んでいただきありがとうございました。
今回は少し長くなってしまいました。
最近はフォローやいいね(スキ)が増えてきて、とても励みになります!
引き続きよろしくお願いいたします。







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