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2023年11月読了本・報告ポスト備忘録

※注意※

 この記事は11月に私がX(旧Twitter)に投稿した読了ポストに加筆・修正を加えたものとなります。ご了承ください。

はじめに

 今月は読書記録アプリを導入したり読了報告まとめを作ろうと思い立ってから丁度1か月経過したりとかなり色々やった気がする月。実際読書の方はどのくらい捗ったのでしょう……。


『Web3とは何か NFT、ブロックチェーン、メタバース』

著者:岡嶋 裕史
出版社・レーベル:光文社新書
読了ポスト日:11月4日

 プロローグが本編並みにあって滅茶苦茶びっくりした。でも現状のインターネット事情も丁寧に説明されていてとても勉強になった。インターネットは一見汎用性が高いように見えるけど、平等に使いこなすというのはかなり難易度が高いんだなぁと感じた。教育にプログラミングが入ってきた意味が何となく分かったかもしれない。本編も分かりやすく・中立的に書かれていて入門書としてかなり良かった。

『帝国第11前線基地魔導図書館、ただいま開館中』

著者:佐伯 庸介
イラスト:きんし
出版社・レーベル:ガガガ文庫
読了ポスト日:11月7日

 現実味がある世界観がベースとなっているがその中に上乗せされる魔族・勇者・魔法の設定の折り込み方がかなり考えられている。 ……と硬い話はさておいて、完璧にタイトルにつられて読んだこの作品。ファンタジー世界でありながら現実と変わらないことが多いこともあって読書の受け入れられ方のリアリティーが余すことなく書かれていて最高だった。最後の章のタイトルの意味、挿絵の構図、決断の力の入り方が凄い。最後の1文まで本への愛が溢れる作品だった。

 こちらの記事にも思いの丈をぶつけてます(⁈)

『対談 日本の文学 素顔の文豪たち』

編者:中央公論新社
出版社・レーベル:中公文庫
読了ポスト日:11月9日

 対談と言いつつもある程度面識のある事が多かったのもあって、インタビューというよりは日常会話や同窓会での思い出話を彷彿とさせた。口から出た言葉をそのまま記述しているからか、実際の対談の様子がとてもイメージしやすかった。副題の通り家族の方々の実際の思い出なんかは堅苦しいイメージとは無縁の1人の人間というイメージが強く感じられた。

『ショットガン・ナウル』

著者:三月 みどり
イラスト:アルセチカ
原作・監修:Chinozo
出版社・レーベル:MF文庫J
読了ポスト日:11月9日

 情熱的、だけども明るさもあって楽しい気持ちで読むことができた。テーマ設定がかなり印象的で、TVとかでたまに見る天才の努力とか才能だけでどうのこうのに対する1つのアンサーがこれじゃないのかなと感じた。ストーリーとしては気が付けば年単位で時間が経過していることに何度か驚かされた。それに気づかなかったのはひとえに登場人物たちの変わらない情熱があったからじゃないのかなと思った。

『対談 日本の文学 わが文学の道程』

編者:中央公論新社
出版社・レーベル:中公文庫
読了ポスト日:11月13日

 今回は作家の方ご本人が語るのがメインとなっていて、前回のものと雰囲気がガラリと変わっていたのが印象深かった。時代は比較的新しめの方が多かった感じかな? 個人的にはあまり馴染みのない作品や雑誌が国内外問わず多数出てきて、作家の皆様の日々の研鑽の凄さと共に私の知識の足りなさが浮き彫りになってしまっていた。

『清楚怪盗の切り札、俺。』

著者:鴨河
イラスト:みきさい
出版社・レーベル:ファンタジア文庫
読了ポスト日:11月14日

 個人的に怪盗ものって最近見ないジャンルということもあってか少し緊張しながら読み始めたが、ファンタジーな要素が濃かったり、アクションがあったりで王道というよりも独自性の方が強く感じた。ストーリーのテンポも良くて変に引っかかる事も無かったため映画を見ている感覚で読めた。主人公とヒロインの一方的にしてやられてる? ように見えてそうでないかもしれない関係が楽しかった。

『春夏秋冬代行者 秋の舞 上』

著者:暁 佳奈
イラスト:スオウ
出版社・レーベル:電撃文庫
ポスト投稿日:11月17日

 存在そのものの仄めかしはあったけど海外のお話が明かされるとは全く思ってなかったな~ってずっと思ってる。海外の風土や伝統と『代行者』の世界観をどちらもしっかりと絡めていたのが凄く印象的。文化圏での共通部分は勿論細かい違いもかなりあるはずなのに解説が丁寧だったから頭に入ってきやすかった。言語の壁も無視することなく武器として使いこなしているのも印象的。間に挟まる日常会話も癖になる。

『春夏秋冬代行者 秋の舞 下』

著者:暁 佳奈
イラスト:スオウ
出版社・レーベル:電撃文庫
ポスト投稿日:11月17日

 上巻で散りばめられた不穏な要素が一気にまとまって新たな地獄を形成していく様は壮観としか言いようがなかった。終盤はずっと「マジか……そうくるか……」というリアクションで頭がいっぱいだった。あとラストのまとめ方やどういったセリフがあるのかはなんとなく予想できてたけどそこに至るまでの経緯やシチュエーションは斜め上をいかれた。読んでる途中であそこまで精密に予想するのは不可能に近いんじゃないかな?

 シリーズに興味を持っていただけたらこちらの方も何卒……。

『不死探偵・冷堂紅葉 02.君に遺す『希望』』

著者:零 雫
イラスト:美和野 らぐ
出版社・レーベル:GA文庫
ポスト投稿日:11月18日

 凄いところは色々あるけど絞って言うなら序章の存在。世界観の説明・物語の導入を1つのショートエピソードで纏めていたのが個人的に好きなポイント。もうこの時点でエンジンかかってた。「密室」そのものもエンタメ性というか不思議性が高かったのもミソ。あとはやっぱりラストのあれ。ネタバレになるからこの一言にまとめる。「映像化で1番見たいシーン」

 1巻のお話はコチラ!

『図解 コーヒー一年生』

著者:粕谷 哲
イラスト:山田 コロ
出版社・レーベル:サンクチュアリ文庫
ポスト投稿日:11月19日

 親しみやすいイラストとじっくり書かれた文章パート,、どちらも程よいバランス感覚だった。語り口もホワイトボードを背にというよりお店でお客さんの横に立って親し気に話してくれている感じがした。豆の話をベースに話を展開していくのは少々意外だったけど、その種類と特徴の豊富さを知ると納得しかなかった。コーヒーは苦いというイメージが固着していたため、今度飲むときは味の違いを意識したいと思った。

『入門者のPython プログラムを作りながら基本を学ぶ』

著者:立山 秀利
出版社・レーベル:講談社ブルーバックス
ポスト投稿日:11月22日

 ちょっと読んだ感じプログラムの制作だメインっぽいから基礎的な部分は学びにくそうかな? と思っていたが全くの杞憂だった。プログラムの書き方や知っていると便利な知識なども制作過程と共に学ぶことができた。どんな状況にも対応することができる普遍的なプログラムを作るには変数が必要不可欠だから、ややこしいと思わないで向き合わなければいけないということに気が付いた。

『忍ばないとヤバい!』

著者:藤川 恵蔵
イラスト:猫屋敷 ぷしお
出版社・レーベル:MF文庫J
ポスト投稿日:11月23日

 これは良いラブコメラノベ! 少し重ための背景があれども「それがどうした!」と言わんばかりの明るさを突き通していくスタイルはまさに少年系雑誌のギャグ漫画(誉め言葉です)。文章のテンポ間もいいし、捻った言葉遊びも多くてラノベならではって感じが出てる。ふと思い出したときに続きが読みたい。コミカライズもよさげかも。あとカラーイラストは必読。

『「若者の読書離れ」というウソ 中高生はどのくらい、どんな本を読んでいるのか』

著者:飯田 一史
出版社・レーベル:平凡社新書
ポスト投稿日:11月25日

 どんな本を読んだかについてはジェネレーションギャップの影響がかなり大きいのかなと感じた。私は読んでる本や世代の立ち位置もあって本のジャンルについては「こういうのあったな~」と共感できる側だったけどもっと上の世代の人からすると完全に未知の世界になるのがかなり不思議に感じた。子供世代の入れ替わりはすぐだから10年前の常識は完全に通じないのかな~なんて思った。

『このライトノベルがすごい! 2024』

編者:『このライトノベルがすごい!』編集部
出版社・レーベル:宝島社
ポスト投稿日:11月27日

 この本に関してはnoteの方に書いています。

『帝都コトガミ浪漫譚 勤労乙女と押しかけ従者』

著者:道草 家守
イラスト:斎賀 時人
出版社・レーベル:ことのは文庫
ポスト投稿日:11月28日

 大正ロマン×本が絡んでくる話、刺さらない訳が無かった。"本"の使い方が伝奇風の切り口っぽい使われ方をしていて斬新さを感じた。ほのぼのシーンありアクションあり。それでもってテンポ良く、けれども丁寧に書かれてるから体感3冊分の楽しさを感じることができた。それはそれとして続きが読みたくなるという強欲な魔力を秘めている気がしなくもない。

『マスカレード・コンフィデンス』

著者:瀧浪 酒利
イラスト:Roitz
出版社・レーベル:MF文庫J
ポスト投稿日:11月30日

 ずっと頭の中でオシャレ系BGM流しながら読んでた。表紙のイラストからもっと落ち着いた作風なのかな~と思ってたら予想以上に熱いものがあった。このギャップ差がたまらない。ロードムービーの売り文句に偽りなく旅の楽しさと同時にまさかのトラブルもあったりと、1コマ1コマが思い出になりそうだなと感じた。あと近代的な背景の裏にゴリゴリのファンタジーがチラついてる世界観にゾクゾクした。

さいごに

 今月は文学対談の本を時間を掛けて読んでたからそこまででしょと思ってたら凄い数だった。新刊を爆速で読んでたり、文字メインじゃない本もあったりしたからかな?

 来月は現在40冊ある積読を半分ぐらいに減らしたい。え? 前Xで挙げてた時も同じ数だったって? どうしても気になる新作があって……他にも色々買ってたらプラマイゼロになってて……。ま、まぁ来月は欲しい新作はそもまで無いだろうしなんとかなるでしょ! (尚、現時点で来月購入予定の書籍は10冊を越えている模様)

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