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【ネタバレ注意!】読書感想:『死亡遊戯で飯を食う。4』
※注意※
この記事はタイトルにある作品及び同シリーズのネタバレありの感想文となります。内容にもガッツリ触れているので、これから読むという方は今すぐにブラウザバックをしてください。
1巻について&ネタバレ無しの紹介文章はこちらの方になります。
はじめに
まずは『このライトノベルがすごい! 2024』文庫本部門第2位、そして総合新作部門第1位おめでとうございます! 掲載されているデータベースを拝見しましたが、上位ランクでは協力者票とWeb票が著しく偏っていた作品が多々あったにも関わらず(何なら片方が0のものもあった)Web票もかなり多くてびっくりしました。新作ながらもかなり浸透している作品なのあなと実感しました。何せ、現実では新作ラノベについてじっくり語れる相手が中々おりませんので、どんなラノベが読まれているか把握し辛い状況下なのです。実は今回『死亡遊戯』のページにて私のコメントも掲載されています。購入した方は確認してみて下さい。
さてさて、本題に移りましょう。今回は5巻の発売の前に、4巻の内容を振り返っていきたいと思います。今までは9割がゲーム内部のお話で、良くも悪くもゲームの外はブラックボックスに等しい状況。それが今回は一転してその深掘りと共に、世界観がより一層膨らんでいく。そんな1冊だったなと思われる。今回は各エピソードに分けて振り返っていこう。
感想
スクールメイト(47.5回目)
一気に不穏な影を落とした序章から一転、ある日常のお話へ。今回大まかに分けて44.5と45だけだと思ったからガッツリ3本建てとは思いもしなくてかなりびっくりした。予告でもサラリと触れられているのにも関わらず。いつもの事ながら注意力が無さ過ぎる。これじゃ私はゲームで生き残れそうにないね。
幽鬼の正体がバレるかもしれないハラハラ感は尋常じゃなかった。なんでそんな風になるの! からのタネ明かしは納得しかいかなかった。運営のパアー凄い。
あと1番印象的だったのはこのエピソードが先頭にして最も新たな時系列だということ。目次だけを見ると疑問を感じる構成だけど、オチの持って生き方や展開の匂わせもあったりして、読み進めていく内に「これはこういうことか」と霧が晴れていく感覚は『死亡遊戯』らしい雰囲気だなと感じた。
シティシナリオ(44.5回目)
時系列は少し遡って。プレイヤー達の日常(?)のお話へ。今回のお話で殺人鬼という存在がゲームにおいてどこまで異質で嫌われているのかが良く分かったきがする。最初に殺人鬼の存在が出てきたのが序盤の序盤だったというのもあったけど、世界観が分かるにつれより理解しやすくなった。
「おかまいなしに人が死ぬ」という謳い文句のあるゲームだけど食糧に毒を入れないといったようにゲームとして最低限定められたマナーというかプレイヤーへの敬意がある。運営とプレイヤー間のものもあればプレイヤー同士のものも。この業界における殺人鬼っていうのは規則を守れない傍迷惑な人という認識なのかもしれない。倫理観が無いにも等しい裏の場所だからといって好き勝手していいわけじゃない。だから今回のエピソードのようなことが起きたのかなと思った。そう思うと強いプレーヤーにひっつくスタイルを取る毛糸ちゃんが真逆の存在に見えてきた。
そう考えるようになったのは紫苑ちゃんの存在も大きいのかなと。殺人鬼っていうからもっと理解不能な感じかな? と思ってたけどここまで彼女にスポットが当たるとは思わなかった。〈ガレージプリズン〉から今回の襲撃、そして〈ハロウィンナイト〉もでの流れが彼女なりの30の壁なのかな。前回の藍理ちゃんの時も思ったけど、作者先生30の壁の書き方上手すぎない? レパートリーが豊富過ぎる……。
ハロウィンナイト(45回目)
まずは一言言わせてほしい。今回の衣装神かな? 王道を貫くコスチュームからしか得られない栄養素はある(確信)。カフェの季節限定メニューみたく時期合わせたゲームとかも色々企画されてるのかな? 前も水着回だったし。サンタになって子供部屋に潜入、但し見つかったら死、全てのプレゼントを配り切ったらクリア! みたいなゲームとか?
前置きはさておき、今回のゲームはシンプルながらも手探りでルールを調べなければならないのは〈クラウディアビーチ〉、一見何の変哲もないあっさりとしたゲームだが、プレイヤーの思考の結果殺し合いになる様相は〈ゴールデンバス〉を彷彿とさせた。ゲームの構造は単純明快だけどさっきまでの騒動や幽鬼の前に新たに立ちはだかった壁が加わる事でこのゲームでしか出せないであろう味が出ていた。紫苑と幽鬼、どっちの視点でも何が起きるか分からなくてハラハラした。というよりも読者もクリア条件が分からないから目の前のあれこれで一杯だった。
あとさぁ、途中であったミニ回想! マジで嬉しかった! ありがとうございます。てか共同生活してたのかあの一門。賞金あるから余裕なんだろうけど意外過ぎて驚いた。あの日常がジワジワくるけどより深い詳細が明かされることはほぼ無いんだろうな。
全体を通して
そろそろ文字数がヤバいので全体を通しての感想をいくつか。
今回は外側から見つめたこともあってかエージェントやゲーム運営周辺も色々分かってきたような気がした。紫苑のエージェントさんめっちゃ良い性格してる。またどこかでひょっこり出てきてほしい。てかあの運営凄すぎない! 裏社会どころか世界征服すら余裕そうな技術力じゃないですか。これ全部ゲームの為に使ってるの少し怖い。逆に運営ができないことって何だろう?
日常周りでいうとプレイヤー達のお金の使い方かな。賞金が莫大なのもあるもんだからすごい豪勢に使ってらっしゃる。100万単位もあれば自立も余裕なんだろうな。技師のおっちゃんもぼったくりたくなる。
そしてついに幽鬼も師の立場になるとは……。エピローグ笑っちゃったよ! 執念凄くない? 準レギュラー(?)も増えたわけだし、今後どんな関係性になっていくのか楽しみで仕方ない。
後は目の件について。相変わらず伽羅さんの痕跡がでかい。作劇場での1番の功労者じゃないのかな? 作中の方々からするとたまったものじゃないだろうけど。とまぁ前置きはさておき、ここから明確なタイムリミットができてラストまで転がり込む感じかな~とゲーム中は思ってたけど最後まで読むとそうでは無さそうな気配もしてきたからどう転がるかが今1番気になってる。
さいごに
絶対書き洩らしてることあるけど文字数がかなりあるんで今回はここで区切ります。最後まで読んでくださった皆さんありがとうございました。これを書いてる時点で5巻発売1週間を切っていてクリスマスが違う意味で楽しみで仕方ないです。出ている情報の時点で気になる要素しかない。取り敢えずがんばれ! 幽鬼!
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