【詩】酔生

自分以外のせいにできる。
小宇宙みたいな眼球のなかで、光が瞬いて、
夢を見ていれば、夢のせいにできるんだよ。
僕が僕である必要がなく、きみもきみである必要がないこと。
潜在意識のなかで、今まで見たこともないような世界を冒険して、
それで、
眠っているうちに死んでしまいたいね、僕たち。
涙なんてどこにもないみたいに、乾いた瞼を閉じて、
なにも成し遂げなかったこと、気付かないまま、微睡むように逝ってしまえたなら、鮮やかな色でかなしくなることもないのに。
死ぬまで、無彩色の夢を、うるさい色で塗りたくって。広がる混色の夢で壊れながら、それでも夢を見続けるのだ。

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