【詩】追記、三十、桜の木の下で

だれもやさしくしてくれなかった、ってことばだけ、ぼくにやさしかった。こどくっていうってきいた、ひとりでいきるのは。ぼくはぜんぜんやさしくなんてなくて、だからずっとひとりで、こどくで、けども、みんながいうやさしいひとってのは、ちっともぼくにはやさしくなくて、だからぼくにはやさしさがわかんない。
あいてのたちばにたって、みんなそのことばがすき。それでも、あたりまえみたいに、じぶんいがいのだれかにはなれないのに、わかってるわかってるって、それでやさしくなれるわけなんてないよ、っておもって、でも、そういってもだれもわかってくれないのはどうしてなんだろ。ぼくいがいのぜんじんるい、ぼくだけをぬかして、やさしくなれるけんりとかひけつをもってるかもしれないっておもった。ずっとずっと、きょうしつも、まちも、みんなも、ぜんぶぜんぶ、ぬるいしんじゅくのくうきみたい。
みどりいろなのになんであおしんごうっていうのかわかんない、じっとみてみてもなんのみせなのかわかんない、なんのためにあるのかわかんないものがいっぱいあった、いろいろなかっこうをしたひとがいっぱいいた、なんにもわかんないの、それも、おとなになったらわかるかもだけど、なにもわかんないまま、もうしぬね。

追記 桜は今年も綺麗です

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