成功者の説得力

ある分野で一定の成功をした人間には、一定の説得力がある。でもそれって、よくよく考えた時、参考に値するかね?

例えば、イチローはメジャーに行くほどの大記録を叩き出している。
野球に関しての発言は言わずもがなだが、人生という広い分野でも説得力を持っている。
結果を出しているのは野球だけなのにだ。
政治家になる際は、前述した記録による説得力が支持数を上げるだろう。
しかし野球ができるからといって政治もできるとは限らない。むしろ野球のことばかりやっているせいで、他の知識が抜けている可能性の方が大きい。
だが説得力はあるように感じる。バイアスだが、ひとつの分野で結果を出すと、他のこともできそうだと錯覚してしまうのだ。
他の分野もそうだが、もっというと、そもそもイチローの専門分野である野球の記録ですら再現性がないので、イチローに野球での成功秘訣を聞いても当てにならない。
親、地域、本人の能力、時代…。それら全ては限定的なもので、再現性がない。他の人がやろうとしてもできないのだ。
運が大きいということ。

YouTuberのヒカルにだってYouTubeで成功の秘訣を聞いたところで分からんだろうし、その他分野でのノウハウなんてもってのほかだろう。
ヒカルは自己啓発本を出している。
YouTubeという限定的な分野でバズっているだけなのにだ。

本人が成し遂げた分野以外の発言にも説得力が帯びていくというのはなんだかなあと思う。
一道万芸に通ず、という思想なのだろうか。
一つの分野で打ち立てたノウハウは、他の分野で役に立つのだろうか。

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