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[詩]「独白」

私は自分を晒すことが

苦手だった


批判や否定も恐れていたけど


なにより

理解されないことを恐れていた


思い出の数々


否定されて傷ついた心は


理解されずに苦しんだ心は


もう、元に戻ることはない


時計の針が

時を刻む


伝えても意味がないかもしれない


そうやって

諦めてしまって


めんどくさいって


自分の中で理由を作って


ふさぎこむ日々


それが

ずっと苦しかった


吐き出したかった


だから

言葉を詩にした


伝えたい誰かには

伝えられないけれど


そうすることで

認められた気がした


苦しみを吐き出す


回りくどい

私の心


その全てが昇華されて


いつしか

自分自身も好きになって


誰かの反応に感謝する


これが私の小さな社会


下手くそな

私の生きる術


選択肢なんてなかった


あったけど選べなかった


辛かったから


怖かったから


私は自分を晒すことが

苦手だった


けれど


そんな自分を

受け入れてくれたものがあった


だから


観客がいなくても


私は詠う


生きていくために


死なないために


文字だけの世界で

時間を削る


聞こえる音は秒針だけ


心の奥底に向き合って


その気持ちを大切にして


見えた言葉を呟いた

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