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「青空」(詩)

お昼休みに

窓から外を見た。


外は綺麗な青空で包まれていて。


不満なんてなかったのに。


中は何かに支配されてる気がした。


狭い世界から金糸雀が旅立った。


青空へ旅立った。


きっかけを掴んだ悲しみ。


苦しくなって

支配に気付いた今に耐えられなかった。


苦しくてもよかった。


寄りかかる術がなくてもよかった。


外に出ることすら

確かに少しだけ怖いけど。


この中じゃ

幸せにはなれない。


確証めいた揺らぎ。


切り替えた自分。


深呼吸をして

僕は歩きだした。


[EXIT]


扉を開けて

白い光が輝く。


囚われた廃墟を外から覗けば

存外に劣悪だ。


出ようと決意したその時から

僕は空っぽに清々しかった。


やっと捨てられた何かが

肩から降りていく。


何もなくなって

夢だけが残る。


持ち出した詩集を抱きしめる。


何もなくなったけど

僕のこころには文字が残っていた。


青空の下

草の中で。


透き通る気持ちのいい風の下で。


眠って、起きて

目を開ける。


眠る丘の上で

果てしない旅路と街を見た。

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