都市型地域医療研究所

都市型地域医療研究所からのレポートです。

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最近の記事

統合失調症の治療のゴール

こんにちは。都市型地域医療研究所の小原です。 今日は芳賀先生に統合失調症の治療のゴールについてきいていきたいと思います。 統合失調症は体質によって起きる疾患です。体質が100%ではなく、体質プラス育ってきた環境のストレスを要素にして発症します。 芳賀先生が考える統合失調症の治療のゴールは 「症状がなくなって本来できていた生活ができるようになること」 薬飲まなくていい状態を目指す患者さんもいます。しかし、これは現実的ではないゴールとなり、心苦しくなってくると本人も周りも辛

    • 精神科病院への入院

      こんにちは!都市型地域医療研究所の小原です。 今回は統合失調症の方の精神科病院への入院について、クリニック中野の芳賀先生に聞いていきたいと思います。 任意入院で入って、医療保護入院になるケース 元々は本人の希望にて任意入院しているけど、途中で本人が閉じ込められてしまったという気持ちになり医療保護入院になるケースがあります。医師からみると話が通じなくなり、この具合が悪い状態を「混迷状態」といいます。 実際の患者さんに聞いてみると、状態が一旦悪くなりその後回復してきたときにベ

      • 統合失調症って治療しないとどうなるの?

        こんにちは 都市型地域医療研究所の小原です。今日はクリニック中野の芳賀先生に統合失調症を治療しない場合どうなってしまうのかお話を聞いて行こうと思います。 まずは統合失調症のおさらい 「幻覚や妄想を伴う病気です」 「体質でなってしまうものです」 「場にそぐわないドバミンが出る違和感が中核症状にあります」 治療しない影響 「幻覚や妄想がひどくなることがあり、この状態を陽性症状と呼びます。自身や他人に害を加えることもあり、警察に保護される方もいます。全体の2~3割が入院に至

        • 統合失調症って不治の病なの?

          こんにちは。 都市型地域医療研究所の小原です。今日は、クリニック中野の芳賀先生に統合失調症について解説してもらいたいと思います。 統合失調症の当事者の方に話を聞くと、診断を受けたときは絶望的な気持ちになった等、病名を知らない方がよかったかもという声も多く聞きます。今回は統合失調症を理解し、うまく付き合えるような生き方を芳賀先生に教えていただきました。 統合失調症とは? ・神経細胞と神経細胞の接続部でドパミンという神経伝達物質が上昇してしまっている状態、この状態が体質で起き

        統合失調症の治療のゴール

          【お知らせ】クリニック中野

          いつも都市型地域医療研究所に関心をお寄せいただきありがとうございます。 このたびホウカンTOKYOクリニックは、クリニック名を下記のように改称いたしましたのでお知らせ申し上げます。 今後とも、何とぞ変わらぬご支援ご指導を賜りたくお願いかたがたご挨拶申し上げます。 旧クリニック名:ホウカンTOKYOクリニック 新クリニック名:クリニック中野 診療科:内科・精神科・小児科 住所:東京都中野区上高田1ー2ー39 電話:03-5942-6308 FAX:050ー3537ー547

          【お知らせ】クリニック中野

          患者さんと医師の関係

          こんにちは。 都市型地域医療研究所の小原です。 今回は患者と医師の関係について、芳賀先生に聞いてみたいと思います。 患者さんと医師の関係って昔からお医者さんの方が上って見られやすいようなのですが、先生はどうお考えですか? 芳賀先生「以前から医師は患者さんのことを軽くみているのでないかっていうようなお悩みやお怒りを頂くことがあります。私の考えなのですが、患者さんと医師は対等の関係を目指していった方がよいと思っています。患者さんと医師はお友達関係とかではなく、患者さんの病気をよ

          患者さんと医師の関係

          精神科のお薬の全体像を解説します。

          こんにちは。 都市型地域医療研究所の小原です。 今回は私と芳賀先生が所属する【訪問診療】ホウカンTOKYOクリニックで診ている患者さんが多く使用している、精神科の薬について解説していきたいと思います。(芳賀先生は精神科の専門医です) 精神科で使う薬の種類精神科で使う薬は向精神薬といいます。精神に向かう薬と書いて向精神薬といい、様々な薬がありますが概ね6系統に分かれます。 ①抗精神病薬 ②抗うつ薬 ③抗不安薬 ④睡眠薬 ⑤気分安定薬 ⑥抗てんかん薬 向精神薬を使う時対症療

          精神科のお薬の全体像を解説します。

          【勉強会】アルコール依存症の方への訪問診療

          こんにちは!ホウカンTOKYOクリニックの小原です。 今回はホウカンTOKYOクリニックにて定期的に開催しております勉強会の内容について共有していきます。講師はホウカンTOKYOクリニック院長の芳賀高浩が行いました。 アルコール依存症の方への訪問診療事前に勉強会参加者の皆様からはアルコール依存症のケアについてこんな相談を受けておりました。 「日頃、関わるケースの中で自分で歩いて近隣のコンビニなどでお酒だけは購入できてしまう人や入院したのに退院後から自分でお酒を購入して飲ん

          【勉強会】アルコール依存症の方への訪問診療

          【事例紹介】訪問診療を終診し、地域の医院へ受診切替を行った事例

          こんにちは。都市型地域医療研究所の小原です。 2024年も地域医療に貢献できるよう頑張っていきたいと思います。 本年もよろしくお願いいたします。 今回はホウカンTOKYOクリニックで対応した事例についてご紹介いたします。今回は医療の導入時期は訪問診療にてホウカンTOKYOクリニックにて診察、その後サービス関係者との協力により地域の医院(近医)への受診に変更していった事例をご紹介します。 皆様もご一読いただきましたら、感想等をコメント頂けますと明日への活力となります。 8

          【事例紹介】訪問診療を終診し、地域の医院へ受診切替を行った事例

          【事例紹介】地域の医療の連携職種からの相談事例

          こんにちは!都市型医療研究所の小原です。 今回は地域の医療の連携職種からのホウカンTOKYOクリニックへ相談があった事例について、ご紹介します。 ①40代女性・軽度知的障害・境界性パーソナリティ障害方の事例【相談の経緯】 措置入院後、退院する際に保健師さんからご相談あり、訪問診療を開始してました。(措置入院前までは就労されていたため、退院を機に生活保護を申請しました。) 【退院後の生活の様子】 訪問診療を開始とともに訪問看護の介入も開始。措置入院開始時は警察や訪問看護に対

          【事例紹介】地域の医療の連携職種からの相談事例

          【地域連携】家族介護者教室登壇のご報告

          こんにちは、都市型地域医療研究所の小原です。 今回はホウカンTOKYOクリニック院長の芳賀が地域包括支援センター主催の勉強会「家族介護者教室」に講師として登壇をしてきましたので内容の一部をご報告していきます。 通院を拒否する高齢者にどう対応すればいいか~専門医が答えます~ホウカンTOKYOクリニック院長の芳賀です。昨年ホウカンTOKYOクリニックを始めた当初の経歴は内科10 年、精神科10 年病院で働いてきました。そのため、地域医療のことは分かっていませんでした。皆様のお力

          【地域連携】家族介護者教室登壇のご報告

          【地域連携】事例検討会のご報告

          こんばんは、都市型地域医療研究所の小原です。 今回は芳賀・小原がホウカンTOKYOクリニック主催の事例検討会にて、地域包括支援センターの方、ケアマネージャの方とともに事例検討をいたしましたので、内容の一部をご報告します。 この事例検討会では、どの程度の在宅ケアが入っていたのかの質問が検討の中で多く話されていました。 このご家庭でのケアは訪問介護・訪問看護・訪問診療のみ。最期の時間をご夫婦で一緒に過ごした方がいいかなと思い関係者も自宅で二人で過ごす時間を多くしたらいいかな?で

          【地域連携】事例検討会のご報告