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【事例紹介】地域の医療の連携職種からの相談事例

こんにちは!都市型医療研究所の小原です。
今回は地域の医療の連携職種からのホウカンTOKYOクリニックへ相談があった事例について、ご紹介します。



①40代女性・軽度知的障害・境界性パーソナリティ障害方の事例

【相談の経緯】
措置入院後、退院する際に保健師さんからご相談あり、訪問診療を開始してました。(措置入院前までは就労されていたため、退院を機に生活保護を申請しました。)

【退院後の生活の様子】
訪問診療を開始とともに訪問看護の介入も開始。措置入院開始時は警察や訪問看護に対して、『夜間死にたい』と連絡することが多く、訪問診療開始後に本人と相談し、内服を開始しました。

【ケア会議の実施】
生活保護開始決定後にケア会議を開催。生活保護のケースワーカーさんと保健師さんにクリニックとして医療の方向性を説明。できるだけ、夜間に相談がなくなるよう本人の生活を整えていくことに目標としていくことを共有しました

【訪問開始1~2か月後の生活の様子】
徐々に夜間の電話相談の数は減少。訪問開始2か月後、発熱症状があったときには本人対処方法について訪問看護に緊急コールができるようになり、発熱中も自宅で過ごすことができるようになりました。

 ★現在は以前就労していた仕事に戻ることを目標として、就労相談をしています。


②引きこもりで、精神疾患と身体的な医療介入ができていなかった事例

【初回相談時の状況】
50代男性(生活保護)・保健センターも5年ほど関わりがあるが、定期的なサービスの介入はなく、引きこもりでほぼ連絡は取れず、担当の保健師さんも関りに苦慮していました。本人と確実に連絡が取れるのは、都内在住の本人の友人1人のみ

【訪問診療依頼のきっかけ】
保健師さんとの面会時に定期通院ができていない点、以前に糖尿病の診断あり内科にかかりたいが、中々通院の継続ができないことを本人は悩んでいたため、ホウカンTOKYOクリニックによる訪問診療の依頼が来ました。

【初回訪問~定期訪問開始時期の様子】
緊張が強いため面接時間はなるべく短くする旨を説明、面接時間は短いが毎週水曜日の決められた時間に来るので対面してもらうことを約束してもらいました。
定期の訪問診療がはじまり、採血をするとHbA1cは10%台と高値、糖尿病の治療薬を開始、毎月採血をしながら徐々に採血データは改善。また、抗不安薬の調整を行い、訪問前には内服してもらうことでできるだけ、定期訪問の継続ができるよう工夫をしました。また、内服に関しては訪問薬局を使用し定期的に医師以外の人と会う機会を増やしました

【訪問3か月目で保健センター・福祉事務所とケースカンファレンス】
進捗と今後の方向性について話し合いを行いました。
クリニックからは定期的な訪問をすることができていることと糖尿病の値が低下傾向にあることを報告。
保健師さんからは定期訪問の連絡の際に本人から今は糖尿病の値を抑えることに集中したいという話が出ていると進捗があり、以前の定期通院が全くできなかった時期とは本人の身体状況へ意識が変わっているとの共有ができました。

★現在も毎週の訪問で、半年以上の訪問継続ができています。

ホウカンTOKYOクリニックでは、地域の医療の連携職種と協同して多くの方の訪問診療を行っております。今後とも地域医療の一助となっていきたいです。どうぞ、よろしくおねがいいたします。

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