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セカンドライフ・アグリを楽しもう。

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人生100年時代にむけて、幸福なセカンドライフづくりを。企業を50代で早期退社して、農業に就くスタイルを『セカンドライフ・アグリ』と名付け、経営学と幸福学にもとづいた成功のための…
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2021年7月の記事一覧

就農には、見えないハードルがある。     7「経営規模」

就農には、見えないハードルがある。     7「経営規模」

農業で生計をたてるのに、必要な経営規模ってどのくらい?
 どれくらいの耕作面積があれば、農業経営によってサラリーマン並みの所得が得られるのでしょうか。水稲経営における作付面積の集積割合の推移、つまり農家1軒あたりの水田の耕作面積を見てみると、近年は拡大を続けています。2015年には3ha(ヘクタール)以上の経営体が約5割にまで拡大しています。

 たしかに作付面積の拡大は所得の向上につながりますが

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就農には、見えないハードルがある。     6「地域格差」

就農には、見えないハードルがある。     6「地域格差」

地域によって大きく異なる農業の収益性。
 農業の経営は、その地域環境の影響を大きく受けます。生産品目、気候風土、土地環境、伝統文化、交通事情、商圏人口など、生産だけでなく出荷から販売まで地域によって異なり、その特性を上手く活かす必要があります。そうでなければ、新しく農業を始めたり、農業経営をうまく軌道に乗せたりすることができないでしょう。地域格差を俯瞰するため、農業生産者の1ヘクタール当りの収益性

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就農には、見えないハードルがある。     5「差別化難」

就農には、見えないハードルがある。     5「差別化難」

大切な差別化への想い。ですが・・
 一般的に新規就農する人には、「品質で差別化したい、自分ならではの作物をつくりたい」という想いがあります。中でもトライすることが多いのが、『有機農業』です。
 新商品開発にあたる“品種改良”は、別々の品種をかけ合わせることで新しい品種を生みだす交配育種が必要であり、それには何十年もかかることも珍しくなく、新規就農者が個人で成し遂げるのは不可能に近いと言わざるを得ま

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就農には、見えないハードルがある。     4「農協依存」

就農には、見えないハードルがある。     4「農協依存」

農協は、強い味方のはずですが・・。
 そもそも農協は、農業協同組合法に基づいて設立された組合で、農業指導、肥料や農薬の共同購入、銀行や保険、ローン、スーパーなど幅広い業務を扱っています。しかしながら近年、様々な面で農協批判が聞かれるようになりました。主な批判としては、「非農業者の参加」や「組織の巨大化」、食料生産事業よりも「金融事業への傾倒」、TPP等のグローバル化や巨大スーパーの台頭など「新たな

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