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「虞美人草」を読み終えて考えたこと


先日、漸く虞美人草を読み終えた。
読み始めは、格調高い漢文調に慣れず緊張が続くことに手間取ったが、中盤にかかると、文章の面白味を味わうことができ、振り返るとあっという間だった。

読み進めていく中で、真っ直ぐに響くフレーズがあった。

「人間は真面目になる機会が重なれば重なるほど出来上がってくる。」
「真面目になれるほど、自信力の出る事はない。真面目になれるほど、腰が据る事はない。真面目になれるほど、精神の存在を自覚する事はない。」

虞美人草 著:夏目漱石

個人的にこの台詞が凄く刺さった。
こんなに真っ直ぐに響くフレーズはあるだろうか。個人的にこの台詞を読んで、どこか救われた気さえしている。

なぜこんなに響いたのかというと、人間関係において他人と比較し、学生時代に悩んでいた部分を、肯定しているような気がしたからだろう。

真面目になることの効用って?


台詞の中にあったように真面目になることの効用は、「自分がどのような価値観を持っていて、何を大事にしているのか」を知ることができることだと思う。様々な人生の場面で選択する際、自分を助けることになる。ということだろうと考えた。仕事で悩んだ時、この言葉を糧にしようと思う。

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