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解像度をあげる 週末日記 3月28日〜4月3日


3月28日

 ワクチンを打ったけれども、夜中熱が上がっただけで、とくに何もなかった。新型コロナに罹患した場合、免疫が3ヶ月あるから3ヶ月後に打つといいとか、後遺症の関係もあって、打つのを控えるという意見があるのを予約してから知った。まったく調べもせず、早く打った方がいいと早合点して、医療機関にも相談せずに自分で予約してしまったもんだから、色々調べる癖をつけたほうがいい。

 『折りたたみ北京』読書会に向けてレジュメを作る。「百鬼夜行」と比べると、「神様の介護係」はまとめるのが難しく感じる。なぜなのだろう? 

 技術的な言葉を調べて読んでいったら、なんで難しかったのか今ならわかる。フィクションながら宇宙物理の言葉が多いし、それが描写にも生かされていて、読むときは浅い理解でもすらすら進んでしまうけれど、レジュメに言葉に書こうとすると引っかかるわけだ。理解して読むっていうのは難しいし、書こうとするともっと難しい。

 銀河系って言ったら、天の川銀河だし、いて座の方向3万光年先にはブラックホールがあるらしいし、アンドロメダ銀河は250万光年先で、大マゼラン星雲は15万光年先にあるらしい。さらって読んでしまうところを気にして読むと、だから神様は、星雲遮蔽壁を作ったのかとか、200光年だったら宇宙規模で言ったら近いなとか分かってくる。

 200光年先には地球と質量が同じ、KOl-314cっていう系外惑星もあるらしい。調べると、知らない言葉も知ることができるからたのしい。バジルとかディスクとか。

 相対性理論の、「光速に近づくと時間の流れが遅くなる」っていうのも、早くなると遅くなるの??って毎回こんがらがってしまう。これって、光速に近づくものを、地球から見ると時間の流れが遅くなるってことだとやっと理解した。


3月29日

 『戦争は女の顔をしていない』を改めて読み返しているけれど、この作品だけ一点集中して読んでも、解像度が上がらない気がしてる。感想を書こうにも、うまくまとめられないのはなぜなんだろうか。エピソードひとつひとつが重いから? 凄惨で耐え難い出来事だから? ただただ読むのがつらい

 このオーラルヒストリーで、出来事を立ち上らせる描き方が、直接ガツンと入ってくる。作者の解説はないから生の体験と声だ。その章のひとつひとつの意味を理解して読めば、どうしてこのエピソードがこの章に入っているのかとか分かってくるだろうか


3月30日

 美味しい日本酒にあう料理を考える。鳥の照り焼きと、サバ大根とあさりとアスパラの酒蒸し。大根ははじめて、隠し包丁を入れて凍らせてみたら、とってもしみしみな大根になって、旨味の塊で感動した。だしの色をこれでもかって含んで、とろりとした断面を食べると、大根の甘みと、だしの旨味が口にぶわって広がって、幸せになる。自分で作った料理で美味しい大根は初めてじゃないか? 大根はあんまり好きじゃないんだけど、味がしっかり染み込むとこんなに美味しいんだってわかる。面取りを知らなくて、ちょっと悔しかった。次回はもっと美味しくできるはず。

 あさりの砂抜きも初めて挑戦した。あさりをチルド室に入れてしまって、ちゃんと生きているか心配だったけれども、砂をしっかり吐いてくれたからよかった。砂抜きをし終わって余分な塩を抜いているときに、あさりが水を吐いている音がはっきり聞こえて、あっ生きてるんだなってなる。フライパンに蓋をして、ぱっかり殻が開いてくると、おおってなる。冷凍のあさりじゃわかんないことがある。

 

 

3月31日

 レジュメが完成した。完成した後、ブログの感想を読むと、もっと深いところまで見ててよくわかる。この深いところまで読む読み方って、どんなに読んでも意識しないと身につかないような気がする。書いたり、発表したりしないと意識しないようなところ。もっとどんどん書いて書いて解像度を高くしたい。


4月1日

 日本酒をたらふく飲んだ。人生色々。どうなるかわからないけれど、経験積んでいる人が近くにいるって心強いな。

 『戦争は女の顔をしていない』の100分d e名著を読んで、解像度が上がってきた! 女性の良妻賢母のイメージがありながらも、どうして女性たちは、戦争へと向かっていったのか。男女平等が謳われ、就労が支持されていた一方で、家事労働は依然として女性の役割であった。戦争でも、少年少女よ! 母なる祖国が呼んでいると、プロパガンダによって戦争参加へと促されていった。政治的な思惑によって、参加していった女性たちを戦後、蔑視の対象となってしまったのも、ご都合主義であったのだ。このモヤってする感じは、いまもある。このモヤモヤを感じて読みにくかった、読んでて辛かったのだろうか。


4月2日

 折りたたみ北京読書会。麗江の魚と蛍火の墓の解像度が上がって嬉しい。サイバーパンクも読まないと。古典SFのつながりを知ると、読みも書きも鋭くなっていくぞ。読む。あと、蛍火の墓については物理に詳しい人に教えてもらいたいことがいっぱいあるな…。こういう作品描いてみたいけど、ほかにどんな作品があるだろうか? 創作講座も始まって、読書会も次あるかわからないから、ちょっと残念。

 実家の本棚の積読を登録していったのだけど、創作してからの方が面白い本に出会っている。今の関心に引っかからない本もあって、なんで買ったのかわからないものもある。面白い本に出会ってもっともっと変な物語を書きたい。


4月3日

  となりあう呼吸を読む。シェアワールドは、今回参加するワークショップでも役立ちそうなので、まずやってみたいのだけど、作品世界の解像度がいまいち上がらない。どういうことか自分で解釈する感じは、蛍火の墓とも繋がる。

 あと生皮も読んだ。上下関係における、同意とは何か? 言葉はいらないのかどうか。途中から物語は閉じるどころか、広がっていってしまった。個人的に、当事者を詳細に描いて欲しかった。もちろんこう広がっていく感じが、現代的ではある。当たり前じゃないってこと。

 そして、被害者はハッピーなのだけれど、加害者側はどうなるかわからなかった。あの傷を舐め合うシーンはよかった。搾取する側のマウントのように読める。老女のテイーンズ漫画とか。気持ち悪いのか? でもBLも市民権得てきて、そんなこともないような? 

 一日一話短編を読もうと思う。

 

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