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過ごしてきた日々

 何から話そうか…私がこれまで送ってきた人生なんて平々凡々で特に面白くもなんともないのではとは思ったのだが、前回記事を書いてみて、「最終的には学級崩壊のクラス」って結構面白いよね(笑)。今でこそ笑い話だけど当時はマジで凄かった。

私達の小学生時代は壮絶で、悪いことがカッコいいみたいな雰囲気があった。クラスメイトに対するシカトや悪口は常にあって、授業中は先生の話をわざと遮ってからかうようなことが毎回だったのでまったく授業にならず、それに耐えられなくなった先生が泣き出し学級崩壊となってしまった。新しく先生が変わっても、なよなよしたりびくびくしたりしている先生はダメで、生徒に気に入られる先生が来るまで2,3回は担任が変わった。

今でも鮮明に覚えているのは、ある朝登校すると廊下が消火器の粉で真っ白になって窓ガラスが割れていたことがあって、おまけにそれをやらかしたであろう生徒の頭がピンク色になっていて、何やらわけのわからないことを叫んで走ってきた時は、異世界にでも迷い込んだのかと思うほど衝撃的だった。後に先生たちにはあんたたちの学年は本当に大変だったと言われたし、中学に上がると3つの小学校から生徒が集められるシステムだったんだけど、他校から来た友達に、〇〇小(私達が通っていた)の子たちとは仲良くなっちゃだめだよ、とまで言われていたと聞いた。

私の場合は、常に被害を受ける側だったかといえばそうではなかった。私のほかにターゲットとなる子ができると、彼女たちは私を仲間に入れて優しくしてくれて、それが嬉しくて私もからかう側に回ってしまったことがある。先にも書いたが、「悪いことがカッコイイ」というのはあのときの私にとっても憧れで、それを象徴する彼女たちの輪の中に入れたのはものすごく嬉しくて、そんな価値観を押し付けられる側の気持ちを、その頃は組むことができなかった。(こちらの様子を伺いながらひそひそ話をされて笑われたり、こっそり思っていた好きな人の名前を私はなぜか願い事として紙に書いて持っていたので、それを見られて大声でばらされたりしたにもかかわらず、だ。しかも本人の前で。この時私の初恋は終わったのだ。)

自分の気持ちを言葉で表現するのが苦手だったのではきはき物を言わないし、絵を描いたりおとなしめなことが好きだったので、自分はそのつもりがなくてもクラスメイトには私は暗い子だと映ったのだと思う。今思うとそういうネガティブな部分にあの子たちはイライラしたのかもしれない。からかったり悪口を言ってきたりする時以外でも、あの子たちは誰から見ても楽しそうで明るかった。一緒に遊んで仲良くしていた間は本当に楽しかったし、今までの私じゃ絶対知らなかった世界を見せてもらっていたと思う。もちろん、誰かを傷つけることに楽しさを見出すのは間違っているし、おとなしく過ごすことが悪いわけじゃないけど、楽しいときってこんなに心から笑えるんだ、と教えてくれたあの子達に、今は感謝している。

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