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大丈夫

私は昔から色んな人に「ペガサスちゃんなら大丈夫だよ」ってたくさんたくさん言われてきた。
中間テストも、持久走大会も、リレーも、駅伝も、水泳の大会も、受験も、就活も、落ちてはいけない検定試験も、昇進試験も、絶対に営業活動で取ってこなくてはならない数字も、転職も何もかも友人や家族、上司や同僚に「大丈夫!」って言われてきた。
「ちっとも大丈夫なんかじゃないよ…」「どこにそんな根拠があるの…」と何億回も思ってきたけど、今思うとその言葉があったから、大丈夫になるように努力はすることができたんだと思う。
結果として大丈夫でもやっぱり、精神的に大丈夫じゃない時もあって、胸を貸してくれた友人の前で大泣きしたこともあった。
25歳を超えて営業の数字に追い詰められてお母さんの前で「もう無理だよ…◯にたいくらい辛い」と泣きじゃくってしまったことだって何度もあった。
大丈夫じゃないけど、頑張って頑張って大丈夫にしてきた。29年間、たくさんたくさん「大丈夫」って周りに言って貰えてきたから、信じてもらえたから弱い自分を幾度となく乗り越えることができたんだなって最近強く思う。

私は28歳まで彼氏が出来たことがない。そのことは私にとってはそれこそ一番の大きな重い悩みだったけれどそのことに対しても友人に「やばいでしょ?」って言っても返ってくる言葉は「ペガサスちゃんなら大丈夫」と言われてきた。
好きな人はできにくいし、好かれても吐いてしまうほど無理なこともたくさんあったし、そもそも不審者との遭遇率も高くてそういう被害もたくさんあってきたし…もう言ったらきりがないくらい大丈夫じゃない要素しかなくて「絶対絶対大丈夫じゃないよ」と返しても返ってくる言葉は「大丈夫!」だなら「何を言っているの(笑)」と心の中で思っていた(笑)
お母さんにも「独身の時間があって色んな経験ができて楽しく生きていてそれだけで素晴らしいじゃない」と言われ、「孫の顔見れなくても良いのか?(笑)」と心の中で思っていた。(笑)
そして28歳彼氏ができた。乗り越えなきゃいけない壁も、話し合わなきゃいけない課題もたくさんたくさんある。でも、顔が好きで、一緒に居て格好良いなと思える相手が私を好きでいてくれて、大事にしてくれて、大きな手で支えてくれて、抱きしめてくれて、頼ってくれて、全く他の人を見向きにせず不安にさせない存在が作れたことは、やっぱり私は大丈夫なのかもしれない。
「大丈夫」というたった3文字の言葉に押しつぶされそうになりながら、「大丈夫」に支えられて強く生きてきた10代と20代。
後約70年間も「大丈夫」と共に生き続けたい。