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JKバックパッカーが日本と政治にハマったワケ

【差別するわけない私は差別をしていた】


私は海外に興味を持った時期が早かったこと、バックパッカーとして世界を旅したことから、頭は旅のことでいっぱい、国内に目を向けない人間でした。

そんな時、母親に言われたことがあります。                「葉織って世界が広そうに見えて、実は狭いのかもよ。」

国際科の学校といえ、普段の活動といえ、国際結婚した両親といえ、「国境も宗教も年齢も肌の色もジェンダーも関係ない。一人一人違って良いのだ。」
それから、日常生活の中でマサイ族のことやニッチなアフリカの国、性教育などなかなか触れる機会のない話がぽんぽん出てくることが普通である環境で育ちました。

そんな私はいつのまにか、内向き志向な考えや特定の民族への偏見的な意見をもつ人は自然と分け隔てる習慣が身についてしまっていました。

その人にはその人の育った環境があり、体感情報も地域や経済的格差によって異なるので「特定の民族や地域、アイデンティティに偏見がある」ことが自然なのかもしれません。

わざとでないかもしれないのに、それが彼らにとって普通なのかもしれないのに、「私が差別なんてするわけがない」のに自然と彼らを差別していたのかもしれません。


そんな私に2020年のライフスタイルは大きく影響を与えました。

海外旅を自粛せざるおえない環境で、オンラインで数えきれない数の人々に出会い、拠点は実家のある関東でありながら今まで興味を示さなかった国内を転々とする日々を過ごしました。

【政治、そして大西つねきさんとの出会い】

中学生の頃から国際協力に興味があり社会問題についてよく考えていたのですが、ニュースやなんとなくの印象から「政治だけは別」と政治を勝手に自らは触れない領域に置いていました。

しかし、大好きな友人の海地くんゆきのちゃんの紹介で知った大西つねきさんとの出会いが大きく私を変えました。

元々モルガン銀行で為替ディーラーとして働いていらっしゃった大西つねきさんは個人の心の自由を大切にしており、金融システムを抜本的に見直すことで日本から世界を変えようとしている経済思想家兼政治家さんです。

ここで彼の思想を書き切れるわけがないのですが、その中でも「日本は赤字大国ではなく対外純資産が世界一であること」「当時れいわ新撰組から除籍する理由となった『命の選別』発言で本当に伝えたかったこと」を理解した時、私は自分の中で何かが繋がった感覚をもちました。

というのも、自分の旅をしてきた経験から形成され自分の生きる軸となっている思想と、彼の思想の間で重なる部分が多くあったからです。

彼の講演会や著書でも頻繁に触れられる「人間にとっての真の価値や本質」は、NPOのインターンで渡航したタンザニアでの貧困調査で「幸せですか」という問に対して対象者のタンザニア人全員が、所得や彼らの生きている環境に問わずはっきりと「はい」と答えたことや、孤児院のボランティアで渡航したカンボジアで物質的に遥かに貧しい孤児の子供たちが笑顔絶やさずに生きていて外から来た私を家族のように愛してくれたことによって、発展やお金、ステータスではないことは身に染みて実感していました。

そして、人間にとって真の価値とは「生きていること自体」ではないか、という答えが自分の中にはありました。(だから年がら年中ドポジティブ人間なのかもしれません😅)

それから、アフリカで貧困解決のために既存のサプライチェーンを修正する起業家になることが夢の私にとって、「資本主義」や「グローバリズム」に対して以前から良い印象はなく、むしろ

「これ以上高層ビルを建てたり携帯の新種が止まず発表されたりすることには何の意味があるのか?」「物が溢れ自然が失われるこの地球において、国や経済を発展させる必要性さあるのか?」

と問いただすことがよくありました。

お金持ちや高学歴人間が生きやすく彼らを羨む社会と、その片側で「経済成長率は〇%で〜」と経済成長や国の発展を目指すことが自然であるはずの政界に、人間の本質に迫り本質的に世の中を変えようとしている政治家がいることは私にとって衝撃、と同時に「この世の中と人間の生き方が抜本的に変わるかもしれない」と真の希望になりました。

【政治と国民の間に立ってみる】

基本的に私という人間はやりたいことが生まれたら脳みそを使う前に先に行動に出るので、秋頃に大西つねきさんの元で政治活動をはじめました。

駅前で知らないサラリーマンの方に「こんなのいらねえよ」と罵声を浴びさせられながらポスター配りをしたり、学校から帰宅後は選挙区で300件のお家をまわりながらポスティング(選挙ポスターをポストに投函する作業)をしたりと、今まで自分の知らなかった世界で毎日新しい体験をしました。

政治活動中に18歳の誕生日を迎え、初めて選挙権を獲得した時は、政界で一生懸命自分の声を届ける政治家を間近で見ていたからこそ、民主主義の中で暮らし自分の選挙権を行使できるようになる嬉しさでたまらなくなりました。

しかし、それと同時に大西つねきさんの支持者に出会う中で、ありとあらゆる社会問題を根本まで遡ると政治に行き着くということ、逆を言えば既存の政治がいかに人々を苦しめているかを思い知らされました。

「問題を問題として認識できない社会」「当然のように存在する奨学金ビジネス」「長時間労働をしても一向に豊かになれないお金の仕組み」「経済に勝てなくなった今の政治」「個性を出しづらく同調圧力のある空気感」「エシカルな消費者行動をしたくても金銭的に難しい現状」「若者や一般人が政界に入りづらい供託金(選挙において立候補者が国や地域に納めるお金)システム」

など身近な問題から大きな社会構造まで、政治が根本的に影響している問題の種類はもはや枚挙にいとまがないのです。

【日本で見つけた幸せの形】

話は戻りますが、先ほど述べたように2020年は国内を転々とする日々を過ごしました。
初めはオンラインで出会い、ほんのこの前まで赤の他人であった友人の家を居候し、共に共同生活をする中で「なぜこんなにも優しくしてくれるのか」という場面に幾度となく遭遇しました。

それから私の旅した日本国内の農村地域や小さな村においても、「近所の人が集まり一緒にご飯を共にする空間」や「自分で育てた野菜を周りの人にもお裾分けする習慣」、「見ず知らずの関東から来た私を美味しいご飯とあたたかい空気で迎えてくれる初対面のご近所さんや家族」など、私が東南アジアやアフリカで感じた「物質的な物ではなく、人間の存在が生み出すことのできるあの、幸せの価値観」が存在することを実感しました。

こうやって日本にいても人の豊かさに触れあたたかさに包まれていた私だからこそ、大西つねきさんの思想はより一層心に響き、それと同時に政治を自分の夢の達成のために絡めていきたいという気持ちが芽生えました。

【中身のある人間になった】

いつの間にか、今は国会議員さんとインスタライブでコラボしたり、市民運動を学ぶ政治スクールに通ったりしています。

また、こういった活動の中でこれらをただの経験にとどめるのではなく、一つ一つの問題やトピックを噛み砕く事で本質から理解し、自分の思想を形成する習慣ができました。

腹を割って話すと、一年前の私はイベントなどに呼んでいただき自分の経験を語りお褒めの言葉をいただいても現実味が抜け、自分の発する言葉にも自分の思想が追いつかない軽い空虚感と、なんとなく自分自身に余裕のない感覚がありました。

しかし2020年は、実は目の前にありながらも未知の世界であった自分の生まれ育った国、日本と政治に関わることで、地に足がついた状態で背伸びすることなく、自分の発する言葉や周りの方々からいただく言葉に中身がしっかりとついてきた、深みのある一年になりました。

最後に、私はあと数ヶ月で高校を卒業し社会人になりますが、自分の環境が変わって自分自身の選択に責任が大きくなった状況に置かれたとしても、遠くを見すぎず、身近にあるかもしれない本質を見極めた価値観を吸収し続けて成長していきたいと思います。♡

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