4月3日

 月を跨いだ途端、朝の目覚めの悪さが増している。正しく言えば、多分、大分早い時間に目覚めているのだが、時計を見る気になれない。目覚めるのは不安だからだ。
 まだ起きなくても良い時間だろうと感じるのは、定時起床の母や、時にトイレを催して早起きする犬が動く気配がないからだ。
 かといって、夜、早々とぐっすり眠れているわけではない。むしろ逆で、夜はパラダイスである。
 体調を崩したときは、疲れて入眠するのに、数十分で何度も飛び起き、再び眠ることが出来なかった。今はむしろ逆で、夜中が愉しく、好きなことをしてしまう。と言っても、日課にしていたストレッチは随分いい加減でサボりがちだし、していることと言えばひたすらスマホのゲームに熱中するか、録りためた映画をまるまる一本観てしまう。日付はとうに変わっているのに、早く眠らなければ…という危機感がないせいで、大分遊びに費やしてしまうのだ。
 居所のない心許無さに、ぞくぞくして目覚める。悩みが一気に押し寄せてくるのは、きっと、寝ている間も悩みに支配されているせいだろう。
 良くない生活だ…と思う。とはいえ朝はゆっくり寝ていられない。働いていないことで、一日のエネルギー消費量は最低限だろうが、精神的な張りつめ方は、働いているときよりずっときつめだ。目覚めが悪いこの状況を、とにかく何とかしたい。
“働きたくない”というワードが、自身の中身を満たしていくのを、日に日に感じる。働くことが好きなはずの自分が、望む仕事が見つからないせいで、それさえも嫌悪するようになっている。
 働きたくない時にどうすれば良いのか、これまた調べてみたが、大して身になるような記述は無かった。一時的な問題回避にはなっても、何の解決にもならないと感じる。
“ニートになる”とか、“転職を考える”とかは、今の自分にはお門違いも甚だしい。転職したくてニートになっている…からだ。
 先のことを考えすぎるな!という助言は、このところ何の救いにもなっていない。考えなければ繰り返す…という輪廻を、繰り返し続けた結果が今だからだ。
 占いは所詮占い、などと、考えたくはなかった。酷いものは無視して、良いことを信じ、前を向くエネルギーにしたかったから…。しかし今のところ、全く当たっていない。幸か不幸か、酷い方も当たっていないので、どっこいどっこいと考えるのが妥当かも知れない。
 家の中でマイペースに働きたくて、在宅ワークを検索したりしている。しかし、ネット社会が聞いて呆れるくらい、情報がない。むしろ注意喚起の方が多いくらいだ。実際、私の知らない世の中が、どんな風に回っているのかさえ、わからなくなってきた。
 私のように苦労している人がいないわけではないと、似たような人のブログを見付けて知る。私の身の回りにそんな人はいないのに、世の中にはいる。
 このところ調べ続けていた、就職氷河期世代問題について、私が傷付いたアンチ系の意見より、問題視した意見の方が多いことはよくわかった。ではどのようにすれば解決できるか?と問われれば、現実的に問題解決に向けて出来ることが、個人の力ではほぼ皆無のように思えてくる。
 ずっと考えているのは、私にお金と才覚があれば、就職氷河期世代を活躍させられる企業を創りたいということ。起業のきの字も知らない素人に創れる企業が、一体何処にある?と、私が私に問う。才覚以前に力すらないのを自覚せざるを得ない。
 私という人間に、何が出来るのか?
 自分の仕事すら見つけられずにいる人間が、「なければ自ら作り出せば良い」と考えられるほど、物事も世の中も単純でないことが嘆かわしい。

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