見出し画像

恋愛における課題解決

付き合って1年半になる彼氏がいた頃
遠距離でお互い忙しく、半年近く会えていない時期があった

数歳歳上の、会社を経営している人だった。

課題解決が好きな彼は、私に「定期的に会えるよう工夫をすること」を提案した。

どうやら彼の中での「付き合う」とは、定期的に会って時を共にすることとイコールであったようだ。

それを実現できれば、わたしたちの間にある形の見えない問題は解決する、という算段のようであった。

一方で私は、何も考えていなかった。

付き合うの形に理想があるとも思わなかったし、不満もなかった。

今思えば、主体性が欠如していたと思う。
でも当時の私にとって恋愛とは、そのくらい優先度が低いことであった。

そんな私に彼は「関係を継続するためには現状に危機感がある」という課題を投げかけた。
私は半強制的にその課題に向き合わなければならなくなった。

彼が感じる危機感が頭で理解できないわけではなかった。

半年会っていない上に、連絡も1週間に1回程度

口には出さなかったが、おそらく彼は「付き合ってる意味ある?」「これ付き合ってるって言えるの?」と思っていたと思う。

頭では理解できるが、私の心は危機感を得ることはできなかった。

彼と会話を重ねれば重ねるほど、頭で理解しようとすればするほど、ルールのない恋愛という場で課題解決しなければならないというタスクを重く感じた。

話し合いの途中
彼は絶対に「会いたい」と言わなかった。

「このままだとよくないから会った方がいい」
「定期的に会えるよう定例化してしまうのはどうか」
「お互いの誕生日とクリスマスは会うことに決めよう」

提案してくれたはいいが、なぜデートを定例化しなければならないのかよくわからなかった。

彼の目的は関係を継続させることで、私に会うことではないと感じた。


ではなぜ関係を継続させたいのか?


彼は「誰か」と結婚したいからである。

それに一番近いのが私なのだ。

それが嬉しいとも悲しいとも思わなかったが、なんとも思わない・全てに対して客観的にしか考えられない自分に気付き、私に課題解決は不可能と判断した。



今思えば、その彼の態度もプライドを守るものだったのかもしれない。
会話の端々は「まあ会えなくても自分の時間できていいんだけどね」「連絡毎日取りたいとか電話したいとかは全然思ってないから」「俺もめちゃくちゃ忙しいからさ」といった自衛の言葉で繋がれていた。


そんな話し合いを経て、同じ目的に向かって邁進しようとは思えなかった。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?