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読書感想文まとめ📕 通勤時間は読書の時間、社会人1年目は24冊読みました
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#小説

辻村深月本レビュー「噛み合わない会話と、ある過去について」

辻村深月本レビュー「噛み合わない会話と、ある過去について」

辻村深月の本はこれが2冊目だ。1冊目は「傲慢と善良」。この本を読み、どうしてここまで人の内面を露わにできる言葉が書けるのだろうと感銘を受けた。そして次に選んだのがこの「嚙み合わない会話と、ある過去について」だ。

人は皆、心の中に幽霊を抱えている一見怪談話、SF系なのかと思えるこの解説文。全く異なります。

誰かに理解してほしい、でも理解されない。
こうしたかったのにできなかった。
かつて、誰かと

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卑屈さは人をより不幸に(読書感想文:このミス大賞作品)

卑屈さは人をより不幸に(読書感想文:このミス大賞作品)

通勤時間が長いもので、毎日通勤の電車では読書を楽しんでいます。週明け2日で読み終えたのが、「レモンと殺人鬼」です。2023第21回このミステリーがすごい!の大賞作品です。
※ネタバレはなし。
主人公の性格には触れています。

この物語のテーマは、
「虐げる側と虐げられる側」であると読み取りました。本のタイトル通り、小説内では殺人事件がおきます。

 殺人事件の被害者であり続ける主人公は、非常に不幸

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