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潜入「ホロアン倶楽部」-ホロライブ炎上語録botとTHE FIRST TAKE

先日よりTwitterでの活動を本格的に開始した。
バーチャル埴輪Twitter:@NHV_hani
また、より多くの人に認知してもらいやすいよう名前を「バーチャル埴輪」に改め、今後も活動していく。
Vtuberに関連した話題をより集めるために毎日発信していく予定である。

その際、ホロライブ炎上語録botなるアカウントを見つけた。どうやらホロライブの炎上あるいは炎上すらしていないようなこじつけで炎上を煽らんと画策するアカウントらしい。Twitterのサジェストでは「ホロライブ」のすぐ後ろに「炎上」が出てきてしまう状態が長く続いており、件のアカウントが自動でつぶやき続けていることによる影響も少なからずあるだろうと感じた。

そんなホロライブ炎上語録botであるが、どうやらdiscordサーバーを運営しているらしい。

今回、上記のdiscord「ホロアン倶楽部」に潜入し、その実態を垣間見ることに成功したため、ここに記録として残しておこうと思う。

「星街すいせい - Stellar Stellar / THE FIRST TAKE」への荒らし行為計画

discord内で最も盛んであったのは雑談用テキストチャンネルだった。そのログを見る限り、discordが活動を開始したのは1月20日、ちょうど星街すいせい氏のTHE FIRST TAKE動画が公開される日だった。

これを受け、以下のようなやり取りがあった。

動画投稿を荒らす計画が大雑把に書かれている。

しばらくすると荒らしを実行する者や荒らしツールの配布が始まった。また、荒らしを試みたものは他のコメントですぐに埋まってしまうともコメントしている。

また、discordの管理人は、「ホロライブを潰すのに最も優先すべきは星街すいせいである」と考えているようだ。外部とのコラボを頻繁に行うホロメン故らしい。上記の内容を見ると、炎上の内容を知ってはいるものの、かなり間違った理解をしていることがわかる。

直後、一人が早速動画のコメント欄に荒らしの報告を行った。直接的に貶めすのではなく、異常なリスナーを装った形式で荒らしている様子が伺える。タイムスタンプを見るに投稿直後に撮影されたものだろう。

また、荒らす対象について議論している様子もあった。一体何をもって脆弱と評しているのか全く分からないが、常闇トワ氏と兎田ぺこら氏の名前が挙がっている。また、炎上するようなネタが転がってないことも嘆いており、無理くり燃やそうと画策していた。

また、炎上を起こす方法としてホロライブだけではなく、「ホロライブのせいで〇〇まで被害を受けた」といった周囲への攻撃も画策しており、実際の企業名と例も出している。よくわからないクレームに付き合わされた他企業の社員もさぞ辟易しただろう。

THE FIRST TAKE 公開後、動画メタタグについて燃やそうと画策

THE FIRST TAKEの公開が終わり、星街すいせい氏はスペースにて振り返りを行っている。その際に切り抜きが作られ、ここでも報告されていた。

確かに推しマークは大量に流れていたが、それはVtuberの文化であるとともに、跋扈する荒らしから目を遠ざけ、心の安寧をもたらすためでもある。Vtuber文化を知らない人から見ると異様な光景かもしれないが、実際にこのレベルではない敵意を持った存在に狙われている状態なこともあり、黙っていることも難しい。それがこうして逆方向に作用してしまうと、なんとも歯がゆい気持ちになる。

そしてその後、管理人は投稿動画のメタタグに目をつけ始める。Youtubeのメタタグに無関係のタグを入れているとして、炎上語録botに登録したようだ。どれも「THE FIRST TAKE」および「Vtuber」の関連ワードとして考えた時には何ら問題ないように見えるが…少なくとも「禁止されている行為」に該当するとは考えにくいだろう。

ホロライブの視聴者には中高生が多い、としながら荒らしツールを配布していた。田代砲とはDDoS攻撃(多量のアクセスによりWebサービスを停止させるサーバー攻撃)に使用されるプログラムの呼称であり、積極的に破壊を仕掛けるつもりのようだ。

署名サイトChange.orgにて動画削除の投票を求めたりもしている。署名として効果があまり無いサイトだが、炎上の追加燃料として実際に使われてもいた。

また、メタタグに関連した炎上が厳しいとみると、にじさんじに紐づけての炎上を試みている。

管理人がまとめサイトへの掲載依頼を出している様子。まとめサイトもアンチの巣窟として有名ではあるが、今回実際にアンチによって記事を作成する依頼がなされている現場に初めて遭遇することができた。

メタタグの件についてかなりしつこく他グループへ延焼させようと画策しており、管理人の本気度が伺える。いったい何が原因でここまでの執念を抱くに至ったのか気になるところだ。

また、管理人のアカウントに対してにじさんじの炎上も扱うようにとの指摘があったとの報告もあった。あくまでも別の荒らし勢力だろうとは思うが、まとめサイトによって高められた憎悪も一つの原因かもしれない。そういった点も含め、アンチに利用される危険が大いににあるということだ。

その後も報告がいくつか上がっており、企業からの返事や、Twitterでは何人かから抗議のDMをもらっていたことも分かった。しかし、もともとアンチで目的で活動を行っていたため、これらはすべて彼らの「成果」のネタにしかなっていなかったのである。

それぞれの動機と他ホロメンへの攻撃画策

その後から現在に至るまではまとまった活動は少なく、以下のような話題が出た。

皆様々な考えでホロライブを憎み、荒らし活動へと参加し始めたようだ。「Vtuber」という概念が出始めたころと現在との相違を嘆いたと管理人。他にも配信者集団自体を憎んでいたり、別の配信者の影響もあって嫌っているとのことだった。無論、これは観測できた範囲内での話であり、彼らが真の心の内を語っているとも限らないのだが。

discord自体のログを定期的に消すよう勧めたりもしている。今回たまたまログの消去が行われる前に潜入が成功し、ここまでの記録を取得できたことも珍しいのかもしれない。

さらに、最近話題になったAIイラストについても検討されていた。

どうやらこのサーバー以前にも集まっていたサーバーがあり、そこでは既にAIイラストを用いた資金調達まで検討されていた。先日ホロライブのタグ付けをしつつAIイラストであることを隠して投稿を行うアカウントが話題になったが、これは偶然の一致だろうか。またスパチャ攻撃というのは、以前さくらみこ氏が狙われた「スーパーチャットを悪用し配信者に直接暴言を送り付ける」ことのようだ。

Youtubeアカウントを荒らし目的で量産している様子も伺える。金と時間をかけてアンチをしている様子。

アンチスレ(5ch、女神実況板通称ホロライブアンチスレ)の監視も行い、炎上になりそうなネタを探している様子も見受けられた。どれも言葉尻をとって「燃やす」ことを目的としており、昨今の炎上事情もこういった活動の活性化を受けてのことも大いにあるだろう。

アンチdiscordからファンdiscordへの潜入跡も見受けられた。

自分もいくつかのファンサーバーに調査のため加入しており、discordは共通のサーバーへ登録しているメンバーを確認できる。自分はまだ少ないが、その中でも最も巨大な海外メインのサーバーである「Hololive Fan Server」次いで大きく国内メインの「すいせいこーど/SuiseiCord」などに登録しているメンバーが確認できた。たとえ内内のファンサーバーであっても、アンチへのリークは常に行われていると思ったほうが良さそうだ。

アンチの手法として「いかにファンに成りすますか」はよく検討されており、直接的な破壊ではなくファンの不仲を煽ったり、自分のテリトリーに誘い込んだりする方法が有効なようだ。また、discordを作る時点までファン活動を行い、そこから監視するなども行われており、かなり周到に用意されている。

また頻繁ににじさんじへの擦り付け・対立煽りも検討されていた。管理人が運営しているのは「ホロライブ炎上語録bot」あり、こういった事が行われるにあたってある程度バイアスがかかっているとは思うが、実際に見てみると同じVtuberを推している者とは思いたくない。Vtuberファン自体の母数が大きいことから、他箱への対抗意識を持つリスナーも一定数おり、アンチにも認識されているようだ。

以降も様々な荒らしが検討されていたが、目立ったものを列挙した。このnoteの最後に抽出したログをソースとして残しておく。

まとめ

以上が、今回潜入した結果得られた情報の主な部分である。星街すいせい氏のTHE FIRST TAKEから端を発し、様々な方法でファンおよびホロメンを貶めようと考えていることが垣間見えた。中でも炎上を煽る際は「ホロライブ」のみではなく、「THE FIRST TAKE」「にじさんじ」あるいは「他のタイアップ企業」などに絡ませて炎上させることを画策していた。どれも非常に身勝手な理由で怒りを覚えるが、具体的にファン側できることが少ないのが歯がゆい。

これらの荒らしへの対策はいかなるものがあるのか。一つは「ファンの意識向上」だが、Vtuber業界は未だ多くの新規ファンを生み出している成長途中の状態である以上、すべてのファンに対しアンチ対策を徹底することは不可能だろう。もう一つは「企業同士の連携」であり、ノウハウを共有し、徹底的にアンチに対し先手を打っていくこと、そして強烈な対立煽りの構造に待ったをかけることがあげられる。去年、にじさんじ擁するANYCOLOR株式会社とホロライブ擁するカバー株式会社は共同声明を出し、まとめサイトを含む誹謗中傷対策について連携体制をとることを表明した。

上記の連携は以前から荒らし対策としてファンから最も望まれていたことであり、最も有効だと考えられる手段である。二社はこれまでも忘れるに忘れられない炎上やトラブルの数々を経験しており、そのたびに対立煽りに両陣営が晒され、大多数は全くそんな感情を抱いていないが、ごくごく一部とはいえお互いのファンとは相容れないという感情を抱いているものもいよう。しかし、連携体制をとった以上、そういった感情に流されないような雰囲気をファン全体の意識として常に持っておきたいところである。また、これらの問題はにじさんじとホロライブだけではなく、他のVtuber運営にも併せて取り組む姿勢が必要不可欠だと考える。全体が満足いく状況を目指して初めて、対立煽りを含む炎上への対策が成せるだろう。これは何も「すべてのVtuberが均等に平均的に愛される必要がある」という事ではなく「煽りや誹謗中傷はファンとしてしてはならず、とても損になることだ」という認識の共有が必要という事を示す。

ここまで長文にお付き合いいただき感謝する。今回取得したHTML形式のログを添付しておく。良ければnoteだけでなくTwitterのフォロー、いいね、RT等もしてくれると有難い。今後も本件についてや、ログから抜粋した気になる点を呟いたりする予定である。


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