ゆっくり生きるのが好き
ここ数年、意識的にゆっくり生活を楽しむようにしている。毎日とってもはやく時間が過ぎ去ってしまいそうなことが時々怖くなるのと、日々の普通の幸せを、ちゃんと楽しめるようになったのが最近だというのが理由だ。昔は悩みや考えごと、つらい気持ちが日々の暮らしを楽しむ力に勝ってしまって、どうにもちゃんと日々を楽しむことが出来なかった。
近頃の私の楽しみ方は、平日の夜、楽しみながら明日のお弁当をつくってみる、朝眠たくても少し早起きして、少し遠回りして公園の近くの散歩道を通って通勤してみる、週末は、ゆっくり商店街を歩いてみる、近所のおいしいコーヒー屋さんのコーヒーを淹れて（ドリップだけれど）じっくり絵を描いてみる、時々実家に絵手紙を書いてみる、などなど今までは代替や省略でサっと済ませていたことを、じっくりと楽しむようにしている。
こういう生活を送るようになって、少しずつ楽しみが増えてきた。お弁当をつくるようになって、近所の安くておいしい野菜が売っている八百屋さんを発見して、公園の散歩道を歩くようになって、季節の植物に詳しくなった。絵を描くようになって、週末に優しい気持ちになれるようになったし、絵手紙を描いて、両親から電話がかかってくるのがとっても嬉しい自分に気づいた。毎日を丁寧にちゃんと楽しむと、日々の暮らしに楽しみが増えることを、自分の生活を通して改めて知った。こういう楽しみ方が出来るようになった自分も、ちょっと誇らしく最近思えるようにもなった。
父の真似をして３年日記（同じ日の一昨年、昨年、今年の日記が１ページで見られるようになっている）をずっと書いているのだけれど、毎年ちょっとずつ、ささやかだけれど楽しい記載が増えていっている。私は元々内向的で人見知り、ポジティブかネガティブかといわれたらネガティブな性格なので、他の人に比べたら行動に移したり考えを推し進めていくことが、ゆっくりかもしれない。それでもちょっとずつ自分が人生の楽しみ方を分かっていっているような感じが、近頃日記から読み取れて、なんだか嬉しい。
今日は日記に何て書こうかな。明日のお弁当をつくってから、夜のおやつでも食べながらゆっくり書いてみよう。