わたしを騙して
ここ数日、というか
3月の終わりくらいから、よく眠ってた。
眠っていた、というか、何もしていなかった。
「やらなきゃいけないことがあるな〜」と思いながら、何も進んでいない。
実際の締切があるいくつかは片付けたのだけれど、片付けたもののことはすぐ忘れて、片付けていないものを抱えて生きているので、実質「何もしていない」になる。
最近は、ゲームが楽しい。
今までのわたしは「動けない」か「動く」の二択で、「動く」と決めたときには、「やらなきゃいけないこと」を頑張っていたので、「好きなことをやる時間」っていうのが、あんまり取れなかった。寝る以上に、好きなことはないし。と思っていたのもあるけれど。
唐突に我が家にやってきた「名探偵ピカチュウ」がとてもよかった。
近年のゲームはいろいろ凝っていて、システムに慣れるまでも、クリアまでも時間がかかるから、ちょっと億劫になりがちなのだけれど、「名探偵ピカチュウ」は、お話を読んでいくだけで、13時間ほどで終わった。
久しぶりにゲームをクリアした。(直近だと、マリオRPGのリメイクくらい。これもサクッと終わって楽しかった。リアタイ世代)
それがおもしろくなって、最近は「ライザのアトリエ」をやっている。
むかし買っていたもので、手を付けていなかった。ということで、もはや実質タダ。わたしは毎日、ライザの太ももを追いかけている。
これも、小さなクエストを積み重ねてゆくタイプなので気軽。
システムは複雑だけれど、理解していなくてもなんとかなる。
次にゆく場所も、常に指示されて迷わない。
今、始めて広めのダンジョンに来て「ちょっと探索がめんどうだなあ」って思ったりしているのだけれど。
ゲームって、探索が面白いのにね。気を抜くと面倒になっちゃう。
これが終わったら、ポケモンのDLCを……と思うのだけれど、愛が重すぎてなかなか手につかない。
例えば、コンビニのシュークリームにはかぶりつくのだけれど
あなたが手土産でケーキを買ってきてくれたら、わたしは豆を挽いてコーヒーを淹れるだろう。
物事には、なんていうかそういう違いがあって、「好きなものほど大量に摂取できるか」と言われると、そうではない。
わたしはクレープを愛しているのだけれど、年に数回しか食べない。
クレープは特別な食べ物であり続けて欲しいから、とか。
話が逸れたけれど、これが終わったら「プリンセスピーチ」を買いたい。
体験版をやったけれどおもしろそうで、わたしでもクリアできそうだった。(ゲームは好きだけれど、アクションは苦手)
ああ、たのしみだなあ。
たのしみだなあ、と思っている。久しぶりに。
いろんなことが、生きるか死ぬかで、まじめに考えれば考えるほどに”詰んでいる”ような状態で、「自分の頑張りでなんとかなるよ」っていうのが人間として”正”なのであれば、近年のわたしはずっと”誤”である。
自分の体調を信じられないし、信じられない状態で生命と衣食住を維持できない、という未来図しか思い浮かばなかった。
そんな状態で「たのしみだなあ」と思うのもなかなか疲れる。もう寝たい。
だからするっと、「プリンセスピーチやってみたいなあ」と思えたのは、イイコトだと思う。お金をかけて、新しいことに挑戦すること。
そんなふうに心は穏やかで
今日は昼に起きて、ライザのアトリエに帰って、カップラーメンを食べて昼寝をして、起きて風呂に入って、洗濯をしてコーヒーを淹れて今に至る。
ほんとうに何もしていない。
のんびりすることって本当に大切で、体力と気力が手に入る。
この”体力と気力”が最低限保たれれいるのが、きっと人間として”正”の状態なのだと思う。
そしてこの保たれるラインというのが、人によって大きく異なるということを自覚しなければいけない。わたしが、わたしをしっかりと守ってゆく。
けれども同時に”やる気”ってやつは、向こうから歩いてこないなァ。と、思う。
これだけ穏やかで、ゲームをやる余裕があっても、締切の決まっていない執筆や創作などは後回しになってゆく。
その創作の先に、親愛なる人の笑顔を思い浮かべることもできるけれど、今はライザの太もものことしか考えられない。
”やる気”ばかりは引き寄せなければならない。
”やる気”とは自分を騙すことで、連鎖させること。
こうして日課のエッセイを書いて、ほんの少しだけスイッチをいれる。ソファーから立ち上がろうとするみたいに。
それからネイルを塗って、薄いピンクをさくっとすべらせただけで、ほんのりと嬉しい。
デスク前の額縁を入れ替えて、はじめしゃちょーのチェキと、フリーレンのポストカードを新規参入させて、良い感じ。
最近は、フリーレンのことを考えている。
確かに、1000年も生きるエルフなら、すぐに2〜3年や、20〜30年はのんびりしちゃうよなァ。
わたしも、休職が残り1週間ってなったら慌てるだろうけれど、あと1ヶ月以上あると思うと、今日は寝るし、明日でいっかと思える。
フリーレンにもわたしにも、締切が足りない。(だから、フリーレンにとっての”締切”のようなものが、フェルンの存在なんだと思う。いなかったら、ずっとのんびりでいいもんね)
うん、良い感じ。だいじょうぶ。
これから、明日の準備だけ終わらせて、今日は良い日だったことにしよう。
どうか、明日からのわたしが、自分の爪とデスク前の額縁を見つめて、やる気を手に入れられますように。
って思うんだけど、どうしてやる気とか嬉しさって、効力に期間があるんだろう。いつか当たり前になっちゃう。
それでも”やる気”は引き寄せなきゃいけない。だから締切が必要で、わたしはまた、ネイルの色を変えて、額縁を入れ替えたりして
自分を騙してゆくんだと思う。
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