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12月の朝

書きたいことがないのか
時間がないのか、よくわからない。

朝、そろそろ仕事に行かなくてはならない。
そして、この朝のうちに1本は書くのだ。と決めていた。
毎日更新の、昨日分。

昨日は、帰ってきてごはんを食べて、そのまま眠ってしまった。
何度か目が覚めたけれど起き上がることもせず、部屋の電気を消すこともなく、気づいたら朝だった。
きちんと、朝に目覚ましをかけていた。

のろのろと起き上がって、ストレッチをして、シャワーを浴びて
ほんの少し、時間に余裕がある。
ような気がしてしまった。

実際のところは、よくわからない。
でも、そう思っちゃったんだから仕方がなくて、じゃあ少し掃除をして、お皿を洗って、お花の水を換えて、お茶を淹れて

飲まなくなったティーバッグを捨てた。
お茶ってたくさん飲むのに、それ以上買ってしまう。

膨れ上がった本棚が気になって
(本棚のくせに膨れるってどういうことだろう。でも膨れ上がっている)
要らない書類を、少し捨てた。
ぽいぽいと、引き抜く。

大学時代の、コピーした曲の楽譜がいくつか出てきた。
懐かしくてずっと連れてきたけれど、もう見ないだろうな。
本当に大切なものは、ファイリングしてあるはずだろうから。

この紙を捨てても、思い出は消えない。

なんてね。

独立洗面台に押し込まれたパックも捨てた。
個包装のパックって、もったいなくて使わなくて、最後まで使わなくて、いつ買ったのかわからなくなっちゃう。
最近はパックをするどころか、化粧をしたまま眠ってしまう最低な暮らしが続いている。
パックって冬こそ必要なのに、冬のパックってどうしてこんなに寒いんだろう。
美しくありたいのに、手間をかけないわたしは、なんと愚かだろう。

せめて、
わたしの顔の美しさに時間をかけられないならば
この部屋の美しさに傾けてもいいだろう、と思って、ぜんぶ捨てた。

独立洗面台はからっぽで
はじめて、この家にきたときのことを思い出した。

懐かしくて、さびしい気配が立ち込めて
それでも、清々しい朝だった。

淹れたばかり、と思っていたお茶もすっかり冷めてしまった。
お湯を入れすぎなのか、味覚がまだ不安定なのか、どちらかわからないけれど、味はあんまりわからなかった。

でもうんと冷たくて
ああ、冬が来たのだと思う。

今年も冬がきて
今日も清々しく、良い朝であった。などと思ってしまう。



※now playing




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