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君に伝えたい百の言葉

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あなたに伝えたい言葉が残っている。見失っても、百個積んだ先に何かがあるかもしれない。光を追う者のエッセイ集
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#人生

ドレッシングをかけすぎても、ハイチュウをみっつ食べても。

最近、サラダが美味しい。 前世は、草食動物だったんじゃないか、と思うくらい。 味覚が完全に戻ったわけではないので、「味そのものが」という感覚ではなくて、 葉っぱが身体に染みるなあ、としみじみしてしまう。 * すべてのものから異臭がする、という史上最悪な状態を少し抜け食べられるものが増えてきた。 何が良いかって、ドレッシングを選べるようになった。 それぞれの味の違いがわかる。 シーザーとか、 キャベツ用ドレッシングのなんか酸っぱい?のとか、 焼肉のタレのフルーツっぽい味と

境界線

上辺を繕っている そんな錯覚に、落ちてゆく。 最近の、自分の言葉を見返して、ふいにそう感じてしまった。 フェイクこそあっても、嘘を書くことはない。 でもなんだか、安っぽい気がする。 実際に安くなってしまったのかもしれない。 それはわたしの、気丈さやが招いた結果のような気がしている。 何があっても、それなりに自分を保ってゆける。 家の外ではきちんと笑っていられるし、毎日言葉を紡いでいる。 不穏な空気が漂えば、落下する前にベッドに潜り込む。 「しなやかさを手に入れたね」と、

誰かを「羨ましい」とおもうとき

羨ましいなあ、と思っていた。 そんなふうにできて、いいなあ、なんて気持ちを、ぷかぷかと心の海に浮かべながら、わたしは眠りについた。 * いいなあ、なんて誰かを羨んだりしてしまうとき わたしの心は、だいたい2種類の方向に傾いている。 そうなのではないか、と、目覚めの一服をしながら考えた。 ひとつは、「わたしだってそうしたいのに」という気持ち。 わたしができなかったり、我慢したりしながら、どうしても手に入れなかったものを、持っている人を見たとき。 もうひとつは、「わたしは

道は続いている

むかしのことを、思い出す。 エリンギカレーが引き金だったかもしれない。 10代の頃からの友達の顔を、見たからかもしれない。 ほかにもきっといくつかあって、わたしは思い出している。 あの頃住んでいた街のこと、部屋のこと。 松屋のこと。 帰る前にちょっとだけしゃべろう、と言って座った、花壇のこと。 最近、「いまいくつ?」と聞かれて考えたら、「今年で34歳」が回答でびっくりした。 「誕生日がきたら」とか考えるのが面倒なので、わたしは年始に年齢をひとつ足す。 あの花壇に座って

【stand.fm】おしゃべりはじめました

数日前から、stand.fmというアプリでおしゃべりをはじめました! おしゃべり、には興味があったんだけど なかなか踏み切れなくて。 なんとなーく、音楽を長く続けてきている身なので、妙なこだわりみたいなものを持ってしまっていて なんか音質よくしたいな、とか、BGM自分で作りたいな、とか。 そしたら全部、後回しになっちゃって。 結局、手持ちのマイクも使わず、BGMもアプリに入っているものを使って、 それで、しゃべってみることにしました。 * noteの連続更新をはじめ

僕たちの北極星

久し振りに、アマノさんとゆっくり話した。 最近あったことの、どうでもいいことをつぶやき合う。 おやつを食べて、にんまりする。 看板のひとつずつを読んで、笑う。 少し眠たくて、黙る。 気が向くと、ふらりと遠くへ行ったりする。 わたしたちは、 少なくともわたしは、このひとの隣で、すこやかに自由な時間を過ごす。 隣を、守られた自由。 今日話したことの、半分以上をわたしは覚えていない。 他愛のないことを話す、それはやさしい時間だった。 覚えていることもある。 大切なこと。 最

七転び八起きと、熱量コントロール

「そういえばね、」と友達は話し始めた。 ほんとうにいつもと同じ調子で語り始めたので、最近買ったものとか、ウーバーイーツで美味しかったお店の話だと思ったら、違った。 すごく、悲しいことがあったのだという。 相手が、「よかれと思っていた」ということはわかっている。 でも、起きたことが悲しくて悔しくて苦しくて、ひどい言葉で言い返してしまった。 既に相手には謝ったけれど、起きてしまった出来事は消えない。 「つらかったね。自分最悪なやつだって、思っちゃったんだね…」 わたしがそ

この約束は、最後まで果たされなければいい

最近、ふたりの友達と約束をした。 たまたまどちらも、「そうなったときは、叱るよ」という内容だった。 ひとりは、 「他人への愛や、敬う心を忘れてしまったような発言をしたとき。  お金の使い方が、本人自身の常識範疇を越えるとき。」 ひとりは、 「次、同じ出来事が起きたときに、今回と同じ返答をしてしまったとき。」 そのときは、わたしが叱ってあげるね。 だから、いまは大丈夫。 いまの君が大事にしているものを、そのまま大事にしていて大丈夫。 間違えてしまったときには、わたしが叱

空から降ってくることに期待しない

「なんかおもしろいこと、あった?」 昔は、口癖のように言っていた。 「なんかおもしろいことないかな〜」とも言っていたような気がする。 * マンネリ化、というような日々というか、気持ちは 時折、降りてくる。 「久し振り」というようにやってくる、感情のひとつかもしれない。 突っ走っているときは、「マンネリくん」のことは忘れている。 次のライブがあるだとか、それに向けて絶対に新曲を書きたいとか 「目標」に向かって「努力」をしているときは、苦しいけどやっぱり幸福なんだと思う。

隣の芝生を、見つめている

かなわないな、と思う。 わたしの、上辺だけさらりとつくろうような言葉とは、違う。 物事の深淵に触れ、掴み取り、やさしくあたたかい言葉で回帰させる。 それが、日常に溢れていることでも、どれほど絶望的な事柄だとしても。 傷を、傷だと書くだけなら、誰にでも出来る。 でも、そうじゃない、そういう言葉を書く人を、ときどき見つける。 かなわないな、と思う。 何度も、打ちのめされる。 わたしとは、違う、ということを わたしが、いちばんよくわかっている。 それを、「物事にまじめに向き合

ゲームにキレたって、いいじゃない

「ぐわあああああああ!!!!!」 同居人が叫んでいるとき、わたしは煙草を吸っていた。 どうやら、ゲームで先に進めないらしい。 「休憩!」と言って立ち上がり、トイレに行く後ろ姿に 「ゲームでキレるなよ〜〜〜」と笑いながら声をかけた。 言った直後に、「ちがう、まちがえた」と思った。 ゲームでキレたっていいじゃないか。 キレる、という言葉に、あまり良い印象がないので、ちょっと言葉を変えてみる。 「一生懸命頑張っていることが、うまくいかないときは、悔しがったっていいじゃないか

自分のお城

「ああ、ぜんぶおわった」 わたしは今日も、うっとりとした気持ちで部屋を見渡し、煙草に火をつける。 掃除が好きだ、と思う。 無職になってから、この話題で記事を書いたのに、今日もやっぱりそう思っている。 (以前の記事:2020/05/05) 無職になってから、掃除の頻度をあげた。 「2日に1日」とか、「3日に1日」とかいうより、今のわたしには、毎日のほうがしっくりきた。 二度寝防止のために、基本的に朝起きたら掃除をしている。 手順を考え、身体を動かして、目を覚ます。 毎日

でも、困ったときには泣きついて下さい

親愛なる由美子ちゃんへ 手紙はいつも、そう始める。 由美子ちゃんには、大学生になってからずっと、手紙を書いている。 もう、15年になる。 由美子ちゃんは、母の親友だ。 母がそう呼ぶので、母とそう年の変わらない女性のことを、 わたしも「由美子ちゃん」と呼んでいる。 静岡にいるときは、一緒にごはんを食べたり、たくさん遊んでもらった。 東京に出てからは、ずっと手紙を書いている。 いちばん古い記憶は、大学の図書館だ。 半年や一年、手紙を書かない時期があったかもしれない。 それで

30日の連続更新を経て、あなたに伝えたいこと

最近、noteの連続更新が60日を越えました。 4月3日あたりから、「なんでもいいから、毎日更新」と決めて 5月1日から日課を「ピアノ日記と文章記事、毎日計2本は更新する」と決めて、連続更新60日。ということで、文章記事の30日連続更新が達成しました! 文章の記事については、5月中の更新本数は48でした。(数え間違えてたらすみません…) 5月中旬くらいから、「毎日計2本以上もアリじゃない?」と思って、書きたいだけ書いてきました。 最近そのときの、決死の覚悟で「文章の毎日