誰にも言えなかったこと、家族には話していいのではなかろうか。健康、家庭、お金、劣等感。人知れず消えていった醜さ、人生の本音たち。 地獄でしか救えない、地獄のはなし。 或いは、とるにたらない日常の、小さく刺さった棘のこと ※加入前に、固定記事”家族通信について”をご確認ください(各プランの詳細説明となります)
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松永ねる
1200文字以下のエッセイ集。クッキーをつまむような気軽さで、かじっているうちに終わってしまう、短めの物語たち
あったことを、あったまま。わたくしごと。日常、頭の中、日記と記憶の話が中心。
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ここ数年、ポケモンGOを飽きずに続けている。 新しい機能や仕組みがどんどん増えて、少し前まではルート。最近はダイマックス。待望のガラル御三家が実装。最近はレイ…
釣りをする人を見ていた。 ぴょーんと遠くまで糸を飛ばして、引き寄せる。 あ、お魚がついてる。と思ったら、ルアーだった。 でも、本当にお魚がついていたらどう…
前を歩くふたりを、ぼおっと見ていた。 隣り合うふたりは、知り合いだろうか、他人だろうか、ということが、なぜだか時折気になる。 しばらく見ていても、話すふう…
手紙が好きだ、と思う。 いつから好きだっただろう、と考えると、十代の頃からだったと記憶している。月刊ピアノのペンフレンド募集から、気がつけばインターネットの…
ドーナツを食べようか迷った。 アイスコーヒーの氷少なめ、液量多めのトールサイズを注文しようと寄った、朝のスターバックスで。 でもそれはとてつもない贅沢のよう…
全然元気が出なくて 眠いけどエッセイを書かなきゃで 大きな音で音楽を流してみたり Xで流れてくる文字を追ったりして やる気になるのを待ってみたりしたけれど …
最近いいことないね、って話してた。 仕事は大変で、帰って眠るばっかりで 休みの日は何もできない。 今日もぐずぐずと眠り、スマホをいじってごろごろしていただ…
さむっ、と思う。 凍えるほどのそれとは違うけれど、次の季節の気配どころじゃなくて、どぉんと構えている。確かに、秋が。冬を連れて 季節の終わりはいつも寂しい…
会社を出て、午後5時。 冷たい風が、びゅんと吹く。 電車を降りたら外は暗くて、押し寄せてくるのは寂しさだった。 わけもない寂しさ。冬へ移り変わる爪先。わたし…
打ち上げ花火を見た。 ベランダから。 去年、ひとりで見て寂しかったから、家族に来てもらって三人で観た。 飛び跳ねるように「すてきだねえ」というような人たち…
嫌なことがあって眠れなかった。 具合が悪いから先に休むって言ったのに、リビングの明かりと人の声がなかなか消えなくて、ノイズキャンセリングのついたヘッドフォン…
コーヒー豆を買いたい。 最近は、会社にコーヒーを持って行っているので減りが早い。7月に買った2キロの豆が、もうすぐなくなりそう。 食べ物の趣味が合わないとい…
ドトールでエッセイを書いてぼおっとしていたら、アプリ「flower」から通知がきていた。 メールでも通知でも、文字情報が来ると、なんとなく読んでしまう。 それは、…
君が実家に帰るというから、キャリーケースを渡した。 これは10年ほど前、友だちの結婚式にいくときに買った。 もう、人生初めての旅行らしい旅行で、「旅行といえ…
家から遠く離れたスターバックスに来ている。 何をしているかって、ぼおっとしている。 ここへは、花を見に来た。 水槽のあぶくと、花を。 わたしはnoteを毎日…
今日は仕事をして、買い物までした。えらいなあ。 必要なものを買いに行くって立派な家事だし、めんどう。からだが重い。誰かが当たり前に、悩む前にさくっと終えてし…
ここ数年、ポケモンGOを飽きずに続けている。 新しい機能や仕組みがどんどん増えて、少し前まではルート。最近はダイマックス。待望のガラル御三家が実装。最近はレイドバトルでザシアンが出てきたり、にわかにふわふわと、わたしのペースで楽しんでいる。 ポケモンとお散歩できる機能が実装されたのはずいぶん前だけど、この機能は飽きずに楽しんでいる。 一緒に歩くと、ポケモンと仲良くなれたり、サポートしてくれるようになる。 ポケモンは仲良くなると、アイテムを拾ってきてくれる。それは
釣りをする人を見ていた。 ぴょーんと遠くまで糸を飛ばして、引き寄せる。 あ、お魚がついてる。と思ったら、ルアーだった。 でも、本当にお魚がついていたらどうしたんだろう。 バケツみたいなものも持っていなかったし、そのまま放したのかな。 と思ったら、この人は釣りの何が好きなんだろう。と考えてしまった。 釣った魚を持ち帰らなければ意味がないじゃん、とかそういうことではなくて ルアーを遠くに飛ばした瞬間だろうか 糸を手繰り寄せるのがうまくいったとき? うろうろ
前を歩くふたりを、ぼおっと見ていた。 隣り合うふたりは、知り合いだろうか、他人だろうか、ということが、なぜだか時折気になる。 しばらく見ていても、話すふうでもなく、距離も絶妙で、どちらか判断できなかったのだけれど 見ている数十秒のあいだ、ふたりはずっと隣同士だった。 ああ、人間ってのは意識しないと歩幅が揃うことなんてないんだ。 十秒もあれば離れられる。わたしだって、追い越したり追い越されたりしてここまで来た。と、気づいて 気づいたあともふたりは話すことなく、
手紙が好きだ、と思う。 いつから好きだっただろう、と考えると、十代の頃からだったと記憶している。月刊ピアノのペンフレンド募集から、気がつけばインターネットの海に飛び込んで、BBSでいつでも交流できる友達に手紙を書いたりしていた。 大学の図書室は、今でも思い出す。やっぱり、よく手紙を書いていた。 別に話したいことがすごくあるとか、そういうことではなくて、結局とてもシンプルに手紙が好きなのだと思う。コミュニケーションツールとして。わたしにとっての適温。 もちろん、適温
ドーナツを食べようか迷った。 アイスコーヒーの氷少なめ、液量多めのトールサイズを注文しようと寄った、朝のスターバックスで。 でもそれはとてつもない贅沢のような気がして(それは今のわたしに必要がない気がして)、そのまま会社に向かった。 もうそしたら、一日中ドーナツだった。 いつもはそうでもないのに、今日に限っておなかが空く。何度も、ドーナツに思いを馳せる…… 帰りには、ドーナツを食べよう。 晩ごはんのことなんて考えずに、ドーナツがわたしを呼んでいる。わたしもま
全然元気が出なくて 眠いけどエッセイを書かなきゃで 大きな音で音楽を流してみたり Xで流れてくる文字を追ったりして やる気になるのを待ってみたりしたけれど 時間ばっかりが流れて 喉が渇いて からだを起こすのも面倒で 半分眠ったままお茶を飲んで 景気付けにバームクーヘンを食べて ようやく、元気になる必要はない。と開き直って 今日を終えることにする。 つくづく 良いことを書こうとしなければ 毎日綴ることも続いてゆくのだなあ などと思いながら
最近いいことないね、って話してた。 仕事は大変で、帰って眠るばっかりで 休みの日は何もできない。 今日もぐずぐずと眠り、スマホをいじってごろごろしていただけだけど 午後8時、ようやく動き出して、シャワーを浴びて、洗濯機のごうごうする音を聴きながら毛布にくるまれている瞬間は、ぜんぜん不幸なんかじゃなかった。 ▼now playing
さむっ、と思う。 凍えるほどのそれとは違うけれど、次の季節の気配どころじゃなくて、どぉんと構えている。確かに、秋が。冬を連れて 季節の終わりはいつも寂しい気がするけれど、秋の気配は良い。シンプルに心地良い。 あんまり丁寧に暮らせないタイプなので、気温の変化には常に備えていて、いつも部屋には長袖があって、あったかいおふとんがあるので、それれを引っ掴む。 パーカーまでもうすぐだ、と思う。 いまは、夏場かばんの奥に丸めていたカーディガンを羽織っているけれど、もうすぐ
会社を出て、午後5時。 冷たい風が、びゅんと吹く。 電車を降りたら外は暗くて、押し寄せてくるのは寂しさだった。 わけもない寂しさ。冬へ移り変わる爪先。わたしは何を失うわけでもないのに、からりと枯れてゆくようなこの感覚を、寂しさと呼ぶのだと思う。寂しさには、わけがあったりなかったりする。 寂しさで物事を決めてはいけない。と、自分に言い聞かせている。 寂しさは敵だ。 大きな決断のときに、必ず後ろ髪を引いてくる。 引っ越すとき、会社を辞めるとき、恋人と別れるとき、
打ち上げ花火を見た。 ベランダから。 去年、ひとりで見て寂しかったから、家族に来てもらって三人で観た。 飛び跳ねるように「すてきだねえ」というような人たちではないので、途中で「たのしんでる?」って何度か聞いた。「たのしいよ」と、ふたりとも言った。 何かを話したわけではないけれど、一緒に観られてよかったと思う。 去年のわたしは寂しかったのではなくて、こんなすてきなものをひとりで見て、寄る辺ないと感じた。寡黙でもいいから隣に、話しかける相手が欲しかった。わたしが美しい
嫌なことがあって眠れなかった。 具合が悪いから先に休むって言ったのに、リビングの明かりと人の声がなかなか消えなくて、ノイズキャンセリングのついたヘッドフォンをつけた。 それだけじゃ足りなくて、何かを聞こうと思ったんだけど、静かな曲を聞いたりしたら悲しくなっちゃいそうだったから、元気の出る曲を流した。 このヘッドフォンで聞くのは初めてで、少し音量を上げたから、いつもと違う音が聞こえた。他にすることがなくて、イライラするのも悲しいから、歌詞をひとつずつ飲み込んで、新しい
コーヒー豆を買いたい。 最近は、会社にコーヒーを持って行っているので減りが早い。7月に買った2キロの豆が、もうすぐなくなりそう。 食べ物の趣味が合わないというわけではないけれど、コーヒーは数少ない共通の嗜好品なので、切らさないようにしている。 ということで、コーヒー豆を買いたい。 今までずっと加藤珈琲店さんのこちらのお豆にお世話になっていました。10年くらい。もしかしたらそれ以上 でも、コーヒーの消費量が増えた+すべてのコーヒーは美味しいと信じている+自分で
ドトールでエッセイを書いてぼおっとしていたら、アプリ「flower」から通知がきていた。 メールでも通知でも、文字情報が来ると、なんとなく読んでしまう。 それは、お彼岸のお花の通知で……恥ずかしながらお彼岸についてよくわかっていないのだけれど、実家に花でも贈るか、と思えた。 ひとつは、先月末の法事に帰らなかったこと。 「仕事も体調もあるから無理せず」と言ってくれたので、お盆に顔を見せに帰ったら、喜んでくれてそれが嬉しかった。 もうひとつは、仏壇に花を飾っていること
君が実家に帰るというから、キャリーケースを渡した。 これは10年ほど前、友だちの結婚式にいくときに買った。 もう、人生初めての旅行らしい旅行で、「旅行といえばキャリーケースでしょう」と言って、慌てて買った。行き先は宮古島で、結婚式用のワンピースやあれこれも持たなきゃいけなかったから、どうしても必要だった。 買ったはいいのだけれど、遠出の機会が少ないうえに、たいていはリュックですませていたから、こいつを使う機会はほとんどない。 先日、実家に帰るときにキャリーケース
家から遠く離れたスターバックスに来ている。 何をしているかって、ぼおっとしている。 ここへは、花を見に来た。 水槽のあぶくと、花を。 わたしはnoteを毎日更新するということを自分に課していて、書きだめするほどの情熱や計画性もないので、仕方がないので今日もこうして書いている。仕事のある日は、仕事のあと。眠るまでのどこかの時間で。あるいは、目覚ましをかけて眠る。23時に起きるように。 家にいると、何かしなくちゃな。と思う。 正確には「何かすべきタスクを放置し
今日は仕事をして、買い物までした。えらいなあ。 必要なものを買いに行くって立派な家事だし、めんどう。からだが重い。誰かが当たり前に、悩む前にさくっと終えてしまうことに、わたしはずいぶんと時間がかかる。 今日も仕事に行ってえらい。買い物までしてえらい。きちんと、褒めたい。 ドトールの、さらりとしたコーヒーを飲みながら、今日のエッセイを書くことにした。今日もきちんと、コーヒーが美味しい。 本日は最寄りのドトールから、日常(あるいは思考)の切れ端をお届けしているのだけれ