ビー玉、やぶれたチケット
ここ数年、ポケモンGOを飽きずに続けている。
新しい機能や仕組みがどんどん増えて、少し前まではルート。最近はダイマックス。待望のガラル御三家が実装。最近はレイドバトルでザシアンが出てきたり、にわかにふわふわと、わたしのペースで楽しんでいる。
ポケモンとお散歩できる機能が実装されたのはずいぶん前だけど、この機能は飽きずに楽しんでいる。
一緒に歩くと、ポケモンと仲良くなれたり、サポートしてくれるようになる。
ポケモンは仲良くなると、アイテムを拾ってきてくれる。それはゲーム中で使えるアイテムであったり、何にもならない宝物だったりする。
もらえると少し嬉しい、きっとそれだけ。
でも、ときどき拾ってきて、わたしに届けてくれる。
こんなに嬉しいものを拾ったよ、と見せてくれる。
それはビー玉だったり、やぶれたチケット、片方のイヤリング
なんてないものを、君は宝物だという。
わたしが拾ったら捨ててしまうかもしれないものを、おみやげという。
すてきだと、わたしに届けてくれる。
それが時折、みょうに嬉しい。
君が伝えてくれる美しさが、錆びついた心の潤滑油みたいに染みてゆく。
小さくて汚くて、意味のないものばかりを積み重ねたみたいな日々にも、確かに彩りがあることを思い出させてくれる。悲観的なわたしの隣で、ただ、笑ってくれるみたいに。
ピエールは進化したし、仲の良さも最高ランクに到達したので、そろそろ次のポケモンとお散歩をするつもり。
散歩するパートナーを交代するときは、いつもちょっとだけ寂しいけれど、どうか次の冒険へ。寂しさを抱えたままでも、きっといい。
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