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【不登校の教科書】「おわり」の文章を公開します

「不登校が世界を変える!」と信じ、こつこつと本を書いています。

自分が不登校だったこと。そして、教師になったこと。さらに、不登校の子どもたち親御さんと関わってきたことなどなど。様々な視点から見て、「不登校には可能性がある!」ということと、「その可能性を生かすために必要な情報」をまとめました。

さくっと、30分ほどで読める内容です。

ちょいちょい続編を出していく予定。
#まずは1冊目を出すことが大事

急かされている訳ではないのですが、締め切りがないといつも書きっぱなしになってしまうので、5月中にkindleで出版いたしますので、ぜひともダウンロードしてくださいね。

本記事では、「おわりに」の文章を載せさせていただきます。

ぜひぜひ、お読みいただき、ご意見等はコメント欄へお願いいたします。

おわりに―過去は、今の状況によって変化する

「今」と「過去」とのつながり方

突然ですが、あなたのうまくいかなかったことを一つだけ思い浮かべてみてください。恥ずかしい体験でも構いません。思い浮かべていただいたら、

「その過去について『今』どのように思っているか。」

について簡単に考えてみてください。もしかすると、「あの時は、本当に大変だったんだよ」と笑い話として披露してくれる人もいるでしょう。

何を伝えたいのかというと、

「『過去』の経験が『つらい』と捉えている人は、今も『つらい』状況にいると思っている。」

ということ。

「なにを当たり前のことを堂々と?」と思われたかもしれません。しかし、

「『過去』は『つらい』と思って悩み苦しんでいたんだけど、『今』となってはいい思い出です。」

みたいなことは意外と多いのです。実は、人間の特性として、

「過去の経験には、『現在』どのような見方をしているかに左右される。」

というものがあります。もっと簡単に言うと、

「『過去』にどんな『つらい』思いをしたとしても、『現在』が満ち足りているのであれば、その『過去』は、『いい思い出』と捉えられる。」

ということなのです。実は、この法則は、「現在」だけでなく「過去」にも適用されるのです。

だからこそ、「今この瞬間がつらい」と思っていたとしても、もしかしたら、

「この瞬間が過去になれば、いい思い出ですと言えるかもしれない。」

という可能性は頭の隅においておきましょう。もちろん、出来事の内容にもよりますが、時間というのは偉大なもので、捉え方さえ間違わなければどんな経験であっても自分の成長の糧としてくれます。

「この経験は自分をどのように成長させてくれるのか。」

と考え方を少しだけ変えると随分気分が軽くなるものです。

一度動き始めてしまった時間は決して止まりません。少し厳しい表現になりますが、今のあなたがどのような状況であったとしても、これからの人生をどのようにデザインしていくかはあなたの選択によるのです。

「専門家の未来予測であっても、予測した未来が訪れる可能性は、チンパンジーがダーツを投げた確率と変わらない。」

と言われるくらい、「これからどうなってしまうのか」と考えることには意味がありません。

これは、目標をもつことが無駄ということではなく、未来に対して悲観的になっている時間に価値はないということです。

反対にどれだけ未来が予測不可能だとしても、理想の未来を思い描き、具体的な行動を「今」することは決して無駄にはなりません。

二〇〇五年六月十二日、スタンフォード大学の卒業式でアップル創業者の一人であるスティーブ・ジョブズが、「点と点とつなぐことの大切さ」を語りました。

ジョブズといえば、次々と革新的な商品を提供して生活スタイルさえ変えてしまう偉業を成し遂げた人です。しかし、最初からコンピューターやスマートフォンを開発しようとしていた訳ではありません。

興味の赴くままに行動し、多くの点を打った経験が時を経てつながったことにより、誰にも成し得ることのできない結果につながったのです。

ジョブズだけではありません。あなたが成功者として思い浮かべる人。憧れの存在として意識している人も最初から成功者であった訳ではありません。初めからきらきらした表舞台に立てた訳ではないのです。それぞれが、自分の興味と可能性を追求し続けた結果、周囲から認められる人になったのです。

そのような人たちに共通しているのは、「考えて行動した」ということでしょう。学校で提供されるシステムを何となく受け入れて行動し、先生の指示に素早く従うといった方法で活躍した人たちではないのです。

もちろん、何が正解なのかという結論は永遠に出ません。なぜなら、その答えは自分で見つけるものだからです。周囲の人があなたのことをどのように評価するかではなく、

「あなたが、自分の人生に満足できるかどうか。」

人生の評価軸は、これだけなのです。

もしも、今、不登校であるという事実を受け入れがたく感じていたり、不登校であるという状況を変えたいと思い悩んでいたりするのなら、まずは変えられない現実を受け入れるところから始めましょう。

あなたの人生にとって「不登校」という過去は、ネガティブな痕跡を一切残しません。むしろ最大のメリットであると本書では一貫して述べてきました。ただ、ネガティブにするかメリットとして生かすかは、あなた次第なのです。

この世に一人として同じ人間がいないように、一人として同じ考え方の人はいません。だからこそ、「不登校」という事実をどのように捉え、どのように行動し、どのような結果として残すのかは、やはりあなた次第なのです。

この世界で最も嫌いな場所であった学校。そこに教師として戻り、自分が不登校であったことを多くの素晴らしい子どもたちとの出会いから見つめ直した僕だからこそ言えることを本書にまとめました。

未来予測は、チンパンジー並みに当たらないのは承知の上で、「不登校だったからこそ充実した人生となりました!」と堂々と主張する大人が増えることを信じています。

【参考文献】
 #超予測力不確実な時代の先を読む10カ条



📙「不登校の教科書」5月31日ダウンロード開始!

「不登校はチャンスである!」という理念をもとに不登校の生かし方をまとめました。

30分でさくっと読めます!

5月の終わりに出版予定ですので、ぜひぜひダウンロードしていただけると嬉しいです(^^♪



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