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なぜ、「夢」が叶わないのか

「子どもには、『夢』をもっていてほしい。」と願う親御さんは多いのではないでしょうか。

親御さんの気持ちを推測すると、

「子どもたちには、自分の『夢』の実現に向けて歩み続け、人生を充実させてほしい。」

という願いからでしょう。

しかし、「夢をもつことが、夢の実現をはばむ。」という事実は、ご存じでしょうか。

そんな内容をまとめましたので、さくっと読んでみてくださいね。

▼「夢」を見ると「夢」が叶えられない理由

いきなり「脳」の話から失礼します。

僕たちの脳は、非常に優れた司令塔なのですが、ときにおっちょこちょい。

それは、

「現実と幻想を区別できない。」

ということがあります。

例えば、「テレビを見たり本を読んだりして、感情が揺さぶられる。」なんて経験をしたことは誰しもあるでしょう。

その物語が、フィクションだったとしても、脳はフィクションであることをうまく認識できないため、わくわく、どきどきを感じられるのです。

そして、この「脳」のしくみにより困ってしまうのが「夢」の話。

ニューヨーク大学心理学教授のガブリエル・エッティンゲンさんの研究では、

「夢見ることは、ほしいものを手に入れられないばかりか、チャンスを逃すことにつながる。」

という聞き捨てならないことを発見しました。

なぜ、このような結果を招くかというと、「脳」のおっちょこちょいが原因です。具体的には、

「夢に見ることによって、その夢がもう手に入ったと勘違いして、気分をふるい立たせるというよりは、リラックスさせてしまう。」

というのです。

思い描いた「夢」が「現実に叶った」のか「未だ幻想のままなのか」を判断できていない結果、叶っていないにも関わらず、なんとなく満足をして気分よくなってしまうのです。

▼「夢」に見ることのさらなるデメリットとは

ここまで「夢」についてかなり罰当たりなことを書いてしまいました。

しかし、もう1つだけ書かせてください。

何を書くのかというと、「夢」を見ることが引き起こすとんでもないデメリット。実は、

「夢を見ることは確かに気分が上向きになるが、夢から醒めたときに抑うつ的になる。」

ということも分かっているのです。

合わせてその理由も知っておいてください。

「夢を見ることによって、夢に向かっていく活力を既にもらっているので、実際に努力が必要な場面で活力が出ない。」

という残念さ。

しかし、「夢をもつ」ということをおすすめしない訳ではありません。むしろ、「夢をもって周囲に言いまくることが、実現につながる。」なんて言われていますものね。

大切なのは、「夢を見る」で終わらせてはいけないということ。

「夢に見たことが実現するよう『行動する』こと。」

が、夢を叶える最大のポイントなのです。

ちなみに、「行動」までつなげない場合は、

・理想の会社で働くことをイメージすると出願回数が減る。
・成績表にたくさんAがついていることをイメージすると、勉強時間が減る。

というように、努力を怠るモチベーションになってしまうことが報告されています。

ぜひ、「夢」で終わりにするのではなく、「行動」まで、つなげるよう子どもさんにアドバイスしてあげてくださいね。

▼まとめ

本記事では、「夢を叶えたいなら、行動しよう!」という若干夢のない話を書きました。

そういえば、こんな記事も書いていました👇

子どもたちが抱く「夢」は素晴らしいものであり、「夢をもった子どもたち」がたくさんいることは人類の希望です。

しかし、繰り返しになりますが、「夢をもつ=行動する」という単純な努力を積み上げてこそ、夢が現実になるのです。

みなさんも、「夢」を語らせると共に、実際どんな「目標」に向かってどのような「行動」を積み重ねていくのかを子どもさんと共に考えてみてくださいね。

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