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悩みから立ち直る、「書くこと」の力

人生山あり谷ありと言いますが、人生というものは、なかなか僕たちを退屈させません。

「運命というのは、あなたにいじわるをするつもはない。あなたを気にかけていないだけだ。」

なんて言葉があるくらいですから、人がどれだけ絶望していたとしても、時間は進み、世界は動いているのです。

そう考えると、悩んでいる時間をなるべく短くした方がよくないですか?

とはいえ、ネガティブを悪者と決めつけてはいけません。

むしろ、僕たち人間は、ネガティブがあるからこそ生き延び、可能性に気づき、結果につなげてきたのですから。

とはいえ、ずっとネガティブに身を任せているのもつらい。

ということで、これまで散々おすすめしてきた「紙に書き出す方法」をもうちょっと詳しく紹介していきます。

大人から子どもまで、幅広く使えるだけでなく、手軽で効果大という優れもの。

ぜひとも、気持ちが落ち込んだ時に試してみてくださいね。


▼エクスプレッシブ・ライティングの驚くべき効果

本日紹介するのは、「エクスプレッシブ・ライティング」という方法。

1980年代に、ジェームズ・ペネベーカー博士が開発しました。博士曰く、

「数々の研究により、エクスプレッシブ・ライティングを実践した人は、幸福感が高まった。さらに、数週間から数か月でうつや不安が改善し、ストレスから解放された。なかには、認知機能の改善なども報告されている。」

と、主張しています。

悩みから解放されるだけでなく、認知機能にまで影響を与えるなんてすごすぎますよね。

ここで疑問となるのは、「なぜ、紙に書くだけでそんな効果が得られるのか?」ということ。

ざっくり紹介すると、「脳の使い方」が改善するからと言えます。

例えば、「悩みに囚われている状態」って、寝ても覚めても、もやもや感に支配されますよね?

その状態って、常に頭の中に「悩み」に対する不安がうずまいているはず。ということは、脳の容量を「悩み」に使われてしまっているとも言えます。

だからこそ、普段なら簡単に終わるような課題も、脳のリソースを「悩み」にとられていることにより、時間がかかったり、ミスが多くなったりしてしまう。

そんな自分の状態をみて更に凹むという、言わば「負のループ」にハマってしまう人さえいるでしょう。

だからこそ、悩んでいることをいったん書き出して、頭の中を整理してあげる必要があるのです。

その手立てとして、エクスプレッシブ・ライティングが有効なのです。

▼エクスプレッシブ・ライティングに必要な3条件

さて、効果のほどを何となく分かってもらえたのなら、実際に使ってもら時の心構え的なことを書いておきます。

ここまでは、めちゃくちゃ効果あり!という感じで書いてきましたが、さすがに、1回やればすべて解決みたいな魔法ではありません。

エクスプレッシブ・ライティングの効果を実感したいのであれば、それなりの約束を守ってもらう必要がある。その3つの条件がこちら。

①4日間は続ける
②1日に20分は書く
③少しずつ悩みを展開していく

というもの。

「えっ…」って思いましたか?さすがに、効果を実感してもらうまでには、若干の「がんばり」は必要になる。

そう簡単に悩みから自由にはなれません。

では、それぞれのポイントをざっくり解説します。

①②からも分かるように、長期的な視点をもって確実に取り組むことができるよう1日のスケジュールの中に、エクスプレッシブ・ライティングの時間を組み込みましょう。

そして、ちょっとややこしいのは、③の悩みの展開です。

例えば、「試験に落ちた」というネガティブから立ち直ることを想定しましょう。

「落ちる」ということは、できれば経験したくないもの。人によっては、立ち直るまで時間がかかるでしょう。

そんなネガティブを抱えたときの悩みの展開方法は、こちら。

「試験に落ちたことは、家族や友人にどんな影響を与えるだろうか。」
「試験に落ちたことは、自分の過去や未来にどうつながるだろうか。」

と、悩みをより広い視点となるよう広げていきます。

すると、自分が抱えているネガティブを客観的に見ることができる。

もっと言えば、客観的に見ることによって、「あぁ、自分の気にしているところってこういうところなんだ。」というように、自分について深彫りすることができるのです。

この状態までたどり着けば、ある程度は悩みとの距離が取れているでしょう。

きっと、絶望の渦中というよりも、「これからどうしよう?」というような生産的な話し合いもできるでしょう。

その場に立ち止まるだけで、悩みから目を逸らしていても、いつまでたっても解決しません。

だからこそ、客観的に見つめ、行動につなげる必要があるのです。

ぜひ、使いこなしてみてくださいね。

【参考文献】#超ストレス解消法



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