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「〇〇依存症」から脱するには「環境」の力を利用しよう!

昨日、調子にのって「ドーパミン」の記事を書いてしまいました。

ただ、「いざ!」というときに役立つのは知識なのです。

「知っていたから助かった」
「知っていたから正しい判断を意識できた」

なんてこと、ありますからね。

ということで、本日も「依存症」の回でございます。

一昔前と比べ、現在は「〇〇依存症」になる”きっかけ”がありとあらゆる場所に潜んでいます。

そんな「トリガー」を避けるためにも、軽い気持ちで読んでみてくださいね。

▼ぼくたちは「注意散漫」になっている

実は、「ドーパミン過多になると注意散漫になる」ということが知られています。

そんなことを言われると避けたくなるドーパミンですが、現代社会においてドーパミンから逃れることは間違いなくできません。

そう、ぼくたちは既にドーパミンに包囲されているのです。

その根拠として、こんな調査があります。

マイクロソフト(カナダ)が、2000年に発表したデータによると、「平均的な人間の注意力持続時間は12秒である」とされています。

しかし、2013年には、「8秒」と報告されました。

なんと、注意力が散漫になっているではありませんか。

「人間の注意力は衰えている」

といっても過言ではないでしょう。

ある調査では、

・18歳から24歳のうち77%が暇さえあればスマホに手を伸ばす。
・87%はテレビドラマを何話もぶっ通しで見ることで意識が朦朧としてくる 経験をしている。

なんてことも分かっています。

ドーパミンの宝庫であり、依存症と大の仲良しであるソーシャルメディアを主役とした調査では、

「ソーシャルメディアで過ごす時間が長い被験者は、そうでない被験者に比べて、集中して課題をこなす能力が低くなっていた。」

とか。

きっと、みなさんもうすうすは気付いていたでしょう。

ただ、現代において完全なスマホ断ちやSNS制限をするというのは、現実的ではありません。

お決まりの結論になってしまいますが、「適切な距離間を保つこと」を親子で考えていくしかないのです。

▼「依存症」は環境に影響する

さて、「ご家庭でなんとかしてくださいね。」と責任を無責任に放り投げたところで「環境要因」についても見ていきましょう。

ここで、アリエ・ルーテンバーグさんが、「サルの脳に電極をつないだ実験」を紹介します。

電極をつながれたサルは、2本のレバーが備え付けられた檻に入れられました。

1本のレバーを押すと「檻の中にエサ」が出て、もう1本のレバーを押すと、脳の「快楽中枢」に電流が流れるというカラクリになっていました。

その仕掛けに対してサルは、最初はランダムにレバーを押していたのですが、途中から「快楽レバー」だけを押すようになったのです。

これは、人間も同じだと報告されていて、「うつ」を抱えた女性も快楽中枢に電流を流すと突然笑い出したとか。

言うまでもなく直接快楽中枢を刺激できるようになったサル、そして人間も「快楽依存」におちいったのです。

しかし、興味深いのはここから。

そのサルを檻から出してしばらく遊ばせると、なんと、

「健康的なサルにもどった!」

というではないですか。しかし、

「再び檻に戻されると、レバーの虜になった。」

というのです。

ここから何が分かるのかというと、

「中毒症状というのは、強烈な快楽が脳の記憶に刻み込まれた状態である可能性が高い」

ということ。

だからこそ、

「その強烈な快楽を経験した『もの』や『場所』から選択的に距離を取ることにより中毒から脱することができる」

という可能性があるのです。

より身近な「スマホ」の例でいうならば、

「集中したいときは、スマホを持ち込まない」

といったちょっとした工夫で、80%の確率で触ってしまう強ドーパミン物体の魔の手から逃れることができるのです。

ぜひとも、ご自身の生活をより快適にするためにも、空間の使い方を工夫してみてくださいね。

▼まとめ

本記事では、「中毒症状は、性格とか弱さじゃないんだよ。」という内容をまとめました。

ぜひとも、「時間」や「人間関係」など、人生において大切なものを充実させるためにも「ドーパミン」との付き合い方を見直してみてくださいね。

📘引用文献
#僕らはそれに抵抗できない

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