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商売繁盛のカギは「いす」を出すことだった

「子ども」と「地域」を結ぶ、「ピースカフェ」を運営しているJUNです。

先日は、「季節外れの流しそうめん大会」を行い、本当にたくさんの子どもたちに来店していただくことができました。

いつになく賑わっている店内を眺め、子どもスタッフが忙しそうに接客する姿を見つつ、ぼくは大学生と秋から始める「やきいも屋さん」について打ち合わせをしていました。

その大学生が、

「ピースカフェに向かって歩いてきたんですけど、本当にこんな住宅街にカフェがあるのか心配になりましたよ。ここ(ピースカフェ)だけ、ちょっと別世界ですね。」

と話をしてくれたのです。

たしかに!と思いながら、ふとおもしろい話を思い出しましたので、せっかくですから本日の話題とします。

ぜひとも、読んでみてくださいね。

▼商売繁盛のカギは「いす」にあった!

交通量の多い道路沿いにあるカフェがあったとか。

そのカフェは、何度も営業形態が変わっていたそうです。

簡単に言うと、カフェとして何度もつぶれまくっていたということ。

しかし、3度目の正直でようやく繁盛店となってのです。

ここで気になるのは、つぶれた店と繁盛した店、共にカフェという提供品は大きく変わらないのに天国と地獄のような結末に至ったのか。

大きく勝敗を分けたポイントは、ほんのちょっとしたこと、

「いすとテーブルを店外に出してテラス席を作ったこと」

だったのです。

このように書くと、「じゃあ、いすとテーブルを出せばいいの?」となりそうなのですが、実は、つぶれた店もベンチは出していました。

ということは、単純に「いすがあればいい」のではなく、

「営業日のオープン前にいすとテーブルを出し、クローズする際にはいすとテーブルを店内にしまう」

というこの行為にこそ価値があったのです。

「いや、そんなめんどうな…」と思いますよね。

しかし、この「めんどうくさいこと」にこそお店の営業を成り立たせる秘密が隠されていたのです。

▼いすとテーブルを出し入れする効果とは

人間の行動は、全てにおいて正しいとは限りません。

「分かっているのについつい…」なんてこともありますし、「無意識で行っていること」も多々ある。

今回話題としている、「いすとテーブルの話」は、人間の「無意識による判断」に働きかけている可能性があるのです。

では、どのような判断にかかわっているのかを深掘りしていきましょう。

つぶれてしまった店は、店先にずっとベンチを出しっぱなしにしておきました。

実は、ここに「営業しているのかどうか分からない問題」があるのです。

お店は、交通量の多い道路沿い。

「コーヒーが飲みたいな」と思っている運転手からしてみれば、まずは「カフェを発見する」ということが第1のハードルになりますよね。

その運転手に対して、放置されているベンチは、カフェが営業しているサインになり得なかった。

反対に、毎日出し入れされるイスとテーブルは、「出ていれば営業中、出ていなければ休業中」というサインになったのです。

さらに、この「めんどくさい」というイメージは、お客さんにとってはプラスのイメージを心理的に与えます。

「めんどくさいことにも真摯に取り組んでいるこのお店なら、きっと良質な豆から挽いたコーヒーを提供してくれるでしょう」

という無意識の判断に影響を与えるかもしれません。

これは、カフェだけではありませんよね。

勉強でもスポーツでも、「ここまでやるか!」とか「細かいところまでしっかりと考えているな」という印象を受けると、「きっと、この人は信頼できる人だ!」とか「きっとこの子は、今後伸びていくぞ!」とぼくたちは判断してしまうのです。

そして、おおよそ間違いがない。

「いすやテーブルを出し入れする」というちょっとした工夫は、その手間以上のメリットをもたらす可能性があるのです。

ぜひぜひ、細かいところにも気が回せることは相手にも伝わると意識しておきましょう。

▼まとめ

本記事では、「めんどくさいは、相手からしてみればすごい!という印象に変わるよ」という内容をまとめました。

そんな商売に関する工夫も子どもの頃から実践できるのが我がピースカフェ。

ぜひぜひ、ご来店をお待ちしております。

📘引用文献
#欲望の錬金術




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