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【勉強法】勉強にハマる!難易度設定の力

教員になって不思議に思っていたことは、「いつから勉強嫌いになるんだろう?」ということ。

自分も3人の子どもを絶賛子育て中ですが、姉と兄が勉強している様子を見て、「パパ、勉強やろっか!」と誘ってくる3番目。

しかも、パパはやる気ないのに、「もっともっと」と貪欲に勉強を欲するのです。

こんなキラキラした目で「勉強したい!」と思っていた子どもが、いつしか「えー、勉強。めんどい!」となっていく。

これほど不思議なことってこの世に存在するのでしょうか。

ある一説によると、「小学校低学年にして既に勉強嫌いは発生する」と頼れる同僚が豪語しておりました。

この説にどれだけの信ぴょう性があるのかは分かりませんが、確実なのは、「生まれつきの勉強嫌いはいない」ということ。

そして、ぼくたち大人は「勉強嫌いにしてはいけない」ということ。

そんなこんなで、「勉強が好き!」になるかもしれないちょっとしたテクニックを本記事の内容としました。

ぜひとも、使いこなしてみてくださいね。

▼勉強を楽しむには、「難易度設定」が命

ずっと昔、こんな記事を書いていました。

本記事で話題としたいところも、この記事に書かれているのですが、ざっくりまとめると、

「何事も、『ちょっと頑張ればできるかも』という難易度に設定することで、やる気が出るよ」

というもの。

言うは易しでなかなか難しいのですが、このテクニックは、勉強以外にも応用できます。

人間はわがままで繊細ですから、

「これは、絶対に分からない!!」

と、お手上げ状態の問題が出てくると、即諦めモードに入ります。

教員生活10年以上のぼくの感覚では、10年前よりも今の方が「とにかく早く答えを教えてくれ!」という要求が強くなっていると感じます。

ちょっと昔は、「先生待って!もうちょっと考えさせて!」という反応が多かった。

しかし、今は、「先生早く!答えは?」という子どもたちが多い印象。

こんな記事でも触れましたが、

「待てなくなっている」のは確実でしょう。

ただ、「待てないから待てるようにする」という方向性が正しいとも言えません。

「待てない」というのは、確実に社会の変化に影響を受けているので、一教員の力では何ともできない可能性の方が高い。

だからこそ、教員側が子どもたちのライフスタイルに合わせていく必要があるのではと思っています。

そんな変化の時代だからこそ、教員が授業で行う「難易度設定」はより重要になってくる訳です。

▼「難易度設定」において意識すべきたった1つのこと

さて、「難易度設定」を使いこなして子どもたちに勉強の楽しさを伝える具体的な部分に切り込んでいきましょう。

ずばり、必要なことは、

「最初に、『できた!』という経験をさせること!」

これを外してはいけません。

人間は不確定要素を嫌い、不安を覚える生きものです。

ということは、子どもも表情や言葉には出ないにしろ、「新しい勉強」に対して「わくわく」「どきどき」の反面、「不安」もかかえていることでしょう。

だからこそ、最初に出てくる問題は、子どもたちの「できた!」を演出してあげないといけないのです。

ここでこんな実験を紹介します。

成人の実験参加者にダーツに挑戦してもらいました。

参加者の半分は、「的の近くに立ち、ほぼ確実に成功する状態」で練習してもらいました。

残りの半分は、もっと遠くから練習してもらいました。もちろん、的から離れている分、難易度は高めとなっています。

さて、練習が終わりいよいよ本番。

一しきりダーツをしてもらった後、それぞれの参加者に感想を聞きつつ、「またダーツをやりたいですか?」と聞いてみました。

すると、どうでしょう。

「遠くから練習した参加者は、嫌いではないもののダーツに対する熱意はそれほど高くなかったのに対し、近くから投げる練習をした参加者は、『ぜひ続けたい!』と答えた」

というのです。

分かりますか、この違いが?

より近くから難易度を下げて練習した参加者は、「的に当たった」という成功体験を積んでおり、そんな「できた!」という経験が「またやりたい!」につながっているのです。

きっと、みなさんも経験があると思うのですが、

「初めてのチャレンジで、思った以上に上手くいったから自分のお気に入りになった。」

なんてことありませんか?

もしくは、初めてのチャレンジの際、「教えてくれた人にめっちゃ褒められて『これなら続けてもいいかな』と思った」なんて経験は?

ぼくたち人間において、「初チャレンジの手ごたえ」というのは、めちゃくちゃ大事なのです。

実際の実力がどうのというよりも、「初チャレンジのときにどれだけできた感を味わった」によって、「楽しい!」のか「つまらない。」のかが分かれてくる。

これが、「難易度設定」の力。

初めての勉強において「なんかできるかも!」と思わせてあげることによって、勉強に対する捉えが変わってくるのです。

▼まとめ

本記事では、「何事も初チャレンジが大切だよ!」という内容をまとめました。

見事、初チャレンジをうまくデザインして子どもがやる気になったのであれば、「徐々に難易度を上げていく」というのが次のポイントになります。

こんな記事も過去に書いていましたので、ぜひとも合わせて読んでみてくださいね。


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